【イギリスで食べたい】固くて持ち歩けてカイロの代わりにもなる?コーニッシュ・パスティ

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Kathryn Yengel

日本でも駅には立ち食い蕎麦やおいしいうどん、出汁の良い香りが漂っていたりしますが、イギリスではどうかしらと考えると、パイの香りやチップスにビネガーをかけた香ばしい香りが思い浮かびます。中でもコーニッシュ・パスティという料理の香り、魅力的でついつい立ち止まってしまいます。どんなものなのか一緒に見ていきましょう!

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コーニッシュ・パスティって何?

コーニッシュ・パスティとは、簡単に言ってしまえばひき肉の入ったパイのようなものです。円形の生地に具を包み、ぱたんと半分に折り返し「D」の字のような半円形にしたものの縁を伝統的な形のフリル状にしっかり留め、オーブンで焼いたものになります。

実際には諸説がありますが、この料理の本当の起源は未だに分からないようです。ですが、イギリスの南西に広がるコーンウォール地方、そこでこの料理は生まれたと言う説が有効であると言われています。

当時、鉱山で働いていた労働者はランチを取りに帰ることができなかったため、壊れにくく固い皮に具を包んで、カトラリーを使わずに手で食べられ、持ち歩ける料理をと工夫したのが始まりであるという説が唱えられています。

昔は朝食にパスティを少し食べ、残りをランチにとっておいたなどの話もあり、そのため人の物と間違えないように、注文した人のイニシャルをつけて焼き上げたとも言われています。また、手を洗うことが困難であった状況で、人々は汚れた手でフリルの部分を持ち、残りのきれいなパスティを楽しんでいたということです。

がっしり厚みのある皮は長く中の具を保温してくれたため、寒い日のカイロがわりになったなんて話も伝えられています。

pastyの歴史

英語の「pasty」という単語、これは中世フランス語から形を変えたものと言われています。13世紀には鹿、マトン、子牛、牛、サーモンやチーズ、野菜などが具に使われ、1393年にはフランスの料理本でそれらのレシピがいくつか紹介されていたと発見されています。

イギリスでは13世紀、ヘンリー3世の時代ににしんをpastyで包んだものが登場し、1400年代には鹿肉のパスティも人気で作られていたようです。

また、17世紀、ヘンリー8世の時代にもロイヤルファミリーはこれら料理を楽しんでいたようで「以前のパスティより良いコンディションでお届けできると良いのですが」などと書かれた手紙が見つかっているそうです。

そして、その後17世紀から18世紀にはコーンウォールなどの鉱山で働いていた人たちが先に述べたように活用したことから、イギリスの鉱山で働く労働者などによりパスティというものがより広められていったと言われています。

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きちんと守られ基準がある伝統

現在では駅や街角でこのコーニッシュ・パスティを売りにするお店もたくさん見られ、寒いイギリスの冬日に湯気をあげるそれを手で包みながら、暖まるかのように楽しむ人々を目にすることも多くなりました。

ですが、コーニッシュ・パスティを名乗るためには厳しい基準があり、伝統的な製法で昔ながらに作るコーンウォールのパスティ製造業者に限りその名称を使えるよう、EUの法律が規定する原産地名称保護制度で守られているようです。

2002年にコーンウォールではコーニッシュ・パスティ協会なるものも誕生し、彼らの誇りであるそのパスティは厳格に以下の条件を満たしている必要があります。

料理の形、素材、味付け

アルファベット「D」の形であり、フリル部分は上方ではなく、片側一方のサイドで決められた伝統的なヒダの形状で閉じられていること。具材には細かくダイス状、もしくは挽き肉の牛、swede(ルタバガなどとも呼ばれる西欧カブ、コーンウォールではturnipと呼ばれる)、スライスかダイスにしたジャガイモ、玉ねぎを含み、適度な歯応えを残しながら塩、コショウで軽く味付けをしたものを使用。

形を保つ

パスティは黄金色でなくてはならず、焼き上げた時、冷めてもなお、その形を保っていること。

コーンウォールで製造

コーンウォールで製造されたものであること、ただし仕上げの焼く行程のみはコーンウォール外での調理が認められる。

ビーフと野菜の割合

パスティの材料の割合はビーフが少なくとも全体に対して12.5%使われており、野菜は25%であること。

パイ生地の素材

皮はshortcrust、rough puff 、puffなどのパイ生地でも可能だが、料理パイ(甘くないもの)でなければならず、壊れずに焼き上げられ、運べるクオリティを保っていること。

仕上げのツヤ出し

仕上げのツヤ出しのためにミルクや卵を使用するのも可能。

…なかなか厳しい基準があるようですね。

ロンドンでコーニッシュ・パスティを食べられる場所

駅のスタンド、スーパー、コーニッシュ・パスティ専門店、パブなどにコーンウォールから大事に管理され、イギリスのさまざまな地域に供給されているようです。

本物かどうかを見分けるコツは、お店内にPGIのロゴがあるかを見てください。また、出来合いのパッキングされたものでも同じくパッケージやレーベルに同ロゴがあることが本物であると協会は説明しています。

ロンドンでコーニッシュ・パスティを食べられるチェーンなどは以下の場所です。

バラマーケットなどにもストールがあるようですよ。よろしければ探してみてくださいね。

まとめ

寒いイギリスの冬に温かい「はふはふ」と湯気を立てながらパスティを楽しむのは、至福の一時です、どうぞお試しくださいね!皆様の留学生活を心から応援しています。

Have a lovely day!

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この記事を書いた人

モモグラモ
モモグラモ

イギリスのロンドンはウィンブルドンに住んで9年目です。元ハリーポッターに出演していた夫(南アとオランダのダブル国籍です)と二人暮らしです。私がいっぱい涙が出るくらい恥ずかしい思いをしつつ経験してきた生活の知恵、英語の言い回し、イギリスの穴場やこぼれ話をお届けできたら嬉しいです。またBAFTAの試写会でのセレブリティーの写真もご紹介できたらと思います。