スペイン語のアルファベットの読み方とそれぞれの文字の発音の仕方
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スペイン語のアルファベットは全部で30あり、英語と比べると4つ多いです。その余分な4つを含めたアルファベットの読み方と、それぞれの文字はどう発音されるべきなのかを説明します。
それぞれのアルファベットの文字を、大文字、小文字、アルファベットの読み方、の順に表示いたします。
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A a アー
「ア」と発音します。
B b ベー
「ba, be, bi, bo, bu」は「バ、ベ、ビ、ボ、ブ」です。「b」に母音がつかないときは「bu=ブ」と発音してしまうことのないよう注意してください。音としては聞こえませんが、「ブ」を言うように唇は動かさなければなりません。
例:doble(2重)
C c セー
「ca, co, cu」は「カ、コ、ク」です。「ce, ci」は「セ、シ」です。大部分のスペインでは「s」音ではなく英語の「th」音です。ということはつまり、スペイン南部以外のスペインを除く、すべてのスペイン語圏では「s」音で良いということです。
「c」に母音がつかない時は「k」音になります。「ku=ク」と発音してしまう手前の「k」です。
例:director(社長、校長)
「ディレットール」に近いですが、それだと「c」が入っていない分、口の中で少し怠けている感じです。
Ch ch チェー
「c」と「h」が組み合わさって一つの独立したアルファベット「ch」となっています。だから、辞書で「c」のセクションで「ch」をいくら探してもありません。「c」の後に「ch」というアルファベットのセクションがあるからです。
「cha, che, chi, cho, chu」は「チャ、チェ、チ、チョ、チュ」です。
D d デー
「da, de, di, do, du」は「ダ、デ、ディ、ド、ドゥ」です。「d」に母音がつかない時は「do=ド」や「du=ドゥ」と発音してしまわないように気を付けてください。「du」を発音するときの舌の位置で音を出す必要はありません。
例:ciudad(市)
E e エー
「エ」と発音します。
F f エフェ
「fa, fe, fi, fo, fu」は「ファ、フェ、フィ、フォ、フ」です。「f」に母音がつかないときは「fu=フ」と発音してしまわないよう気を付けてください。「フ」を言う口の形で息を出すだけで良いのです。
例:fruta(果物)
「fru」で一音節ですから「ru」の飾りみたいなものですね。
G g ヘー
こちらは、喉の異物を吐き出すように息を出しながら「ヘー」と発音します。「ga, gue, gui, go, gu」は「ガ、ゲ、ギ、ゴ、グ」です。「ゲ」と「ギ」が少し変わっていますね。これは覚えてください。
「güe, güi」は「グエ、グイ」です。上にちょんちょんがつくとローマ字読みになるのですね。では「ge, gi」は何と読むでしょうか?喉の異物を吐き出すように息を出しながら「ヘ、ヒ」と発音してみてください。
「g」に母音がつかない時は濁音の「g」ですが、「gu=グ」と発音してしまわないよう気を付けてください。
例:grande(大きい)
「gran」で一音節ですから一気に発音してみてください。
H h アーチェ
「ha, he hi, ho, hu」は「ア、エ、イ、オ、ウ」です。発音しないので無視していいと言いたいところですが、「c」と組み合わさった時は「ch」という立派なアルファベットになることだけを言い添えておきます。
I i イー
「イ」と発音します。
J j ホータ
「ホ」は喉の異物を吐き出すように息を出しながら発音してください。「ja, je, ji, jo, ju」は喉の異物を吐き出すように息を出しながら「ハ、ヘ、ヒ、ホ、フ」と発音してください。「ju」は「fu」と同じ発音ではないので注意してください。「je, ji」は「ge, gi」と同じ発音です。
K k カー
カ行のローマ字読みです。アルファベットに入っているのに、基本的に使われないというのも変ですが「kilogramos(kg)」などの外来語に限られています。
L l エレ
「レ」は舌の先を上の前歯の裏につけて発音してください。「la, le, li, lo, lu」は舌の先を上の前歯の裏につけて「ラ、レ、リ、ロ、ル」と発音してください。
「ra」行の発音と違いますので注意してください。母音が後に伴わない場合も舌の先を上前歯の裏につけます。「l」の後に音節が来て、舌の先をつけている暇がないときでも、少なくともその途中までは舌の先がいっていなければなりません。
LL ll エィエ
これも英語にないアルファベットの一つで「L」が二つ組み合わさって一つの文字となっています。ですから、辞書で引く時は「L」の項目で探してもありません。独自のアルファベットだからです。「ィエ」というのは「エ」と「ジェ」の間位です。「lla, lle, lli, llo, llu」はヤ行とジャ行の中間位の発音と思ってください。
「ィヤ、ィエ、ィイ、ィヨ、ィユ」とでも書いておきますが、わりといい加減で通じます。
M m エメ
「ma, me, mi, mo, mu」は「マ、メ、ミ、モ、ム」です。「m」に母音がついていないときは、口を閉めて「ン」と発音してください。
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N n エネ
「na, ne, ni, no, nu」は「ナ、ネ、ニ、ノ、ヌ」です。「n」に母音がついていないときは、口を閉めないで「ン」です。
Ñ ñ エニェ
英語にないアルファベットの三つ目です。「ña, ñe, ñi, ño, ñu」は「ニャ、ニェ、ニィ、ニョ、ニュ」です。「ñi」は「ni」と違って鼻にかかる感じですが、使う機会はあまりないと思いますので気にしないで大丈夫です。
O o オー
「オ」と発音します。
P p ペー
「pa, pe, pi, po, pu」は「パ、ペ、ピ、ポ、プ」です。「p」に母音がつかない時は「pu=プ」と発音してしまわないよう気を付けてください。
例:pronto(早く)
「pron」で一音節ですから素早く¡Pronto!(早く!)と発音してください。
Q q クー
「que, qui」は「ケ、キ」です。特殊な綴りですので覚えてください。とてもよく使われます。
R r エレ
「ra, re, ri, ro, ru」は「ラ、レ、リ、ロ、ル」です。しかし「R」が語頭に来る場合は巻き舌にして強く発音します。江戸っ子のべらんめぇ調の発音です。「r」に母音がつかない場合は「ル」と発音してしまうことなく、少し巻き舌にし、隙間風が発生する感じです。
例:amor(愛)
スペイン語の歌によく出てきますので、聴いてみるとよくわかると思います。
rr エ(R)レ
「レ」は巻き舌にして強く発音するという意味で(R)を前につけました。
大文字はありません。ということはつまり、辞書でもこのアルファベットのセクションはないということです。語頭に「R」が二つ来ることはないのです。
「rra, rre, rri, rro, rru」は「(R)ラ、(R)レ、(R)リ、(R)ロ、(R)ル」です。アルファベットの「R」が語頭に来た時と同じ、江戸っ子のべらんめぇ調の巻き舌で強く発音するという意味で(R)を前につけました。最初は難しいと思いますが、毎日練習しているうちに必ずできるようになってきます。
S s エセ
「sa, se, si, so, su」は「サ、セ、シ、ソ、ス」です。「si」は「shi」ではありませんが、あまり神経質にならなくて大丈夫です。
T t テー
「ta, te, ti, to, tu」は「タ、テ、ティ、ト、トゥ」です。「t」の後に母音がつかない場合は、母音を言わずに「t」だけを発音するよう心掛けてください。
例:tres(3)
U u ウー
「ウ」と発音します。日本の「ウ」より、少し「オ」に近い気もしますがあまり気にせずに。
V v ウベ
「va, ve, vi, vo, vu」は「バ、ベ、ビ、ボ、ブ」です。「b」と同じ発音です。(スペインの一部地域で英語の「v」のように「ヴァ、ヴェ、ヴィ、ヴォ、ヴゥ」と発音するところがあります)
W w ドブレウー
外来語にのみ使われます。
例:Volks Wagen(発音:ボルクス バーゲン)
例:Wáshington(発音:ウァッシントン)
X x エキス
「ks」と発音する場合
例:exactamente(エクサクタメンテ・正確に、その通り)
例:exhibición(エクシビシオン・展示)
「ks」と発音したり「s」と発音したりする場合
例:excepción(エクセプシオン、エセプシオン・例外)
例:Excursión(エクスクルシオン、エスクルシオン・遠足)
「j」と同じ発音の場合(アルファベットの「J」の項を参照してください)
例:Mexico(メヒコ)
例:Oaxaca(オアハカ・古代文化の遺跡のあるメキシコの観光地)
「s」や「sh」と発音する場合
例:Taxco(タスコ・メキシコ市とアカプルコの間にある銀の町)
例:Mixiote(ミショテ・有名なメキシコ料理)
Y y ィエ(エとジェの中間位)または、イグリエガ
「ya, ye, yi, yo, yu」は「ィヤ、ィエ、ィイ、ィヨ、ィユ」と書いておきますが、アルファベットの「LL」と同じで「ヤ、エ、イ、ヨ、ユ」と「ジャ、ジェ、ジ、ジョ、ジュ」の中間位と考えてもらえれば良いと思います。
Z z セータ
「za, ze, zi, zo, zu」は「サ、セ、シ、ソ、ス」で「s」と全く同じ発音です(スペイン南部以外のスペインでは舌をかんで英語の「th」の発音になります)。
まとめ
英語と比べて4つの余分なアルファベット「ch」「ll」「ñ」「rr」のことがわかっていただけましたでしょうか?
スペイン語圏の人たちは親日の人がほとんどですから、思い切ってスペイン語の世界に飛び込んでみてください。少なくとも、地名はもう、読めるようになっていらっしゃると思いますから!
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この記事を書いた人
2人のオーストラリア生まれの娘を持つ母親です。ブリスベン近郊のイプスウィッチ市に移住して17年になります。メキシコの大学出身で、「メキシコ人」という本を出しています。それも含めた経験や知識が役立つことを祈って発信していきたいです!