フランス・オランド大統領のインタビュー本で語られた5つの爆弾発言とは?
6017
View
スポンサーリンク
フランスの代表的な新聞「ル・モンド」の記者が大統領に取材を行って書かれたインタビュー本「"Un président ne devrait pas dire ça..."(意訳:大統領が語ってはいけないことだが)」が出版されましたが、今までの歴代の大統領が語ったことがない、職務的にあまりにも常識外れな内容の数々に、フランス国内のメディアは大騒ぎでした。一体どのような内容なのでしょうか?
スポンサーリンク
"Un président ne devrait pas dire ça..."で語られた内容とは?
オランド大統領の本の中で、大統領が言ってはいけない危険な内容が数々語られております。日本のメディアでは、本の内容はゴシップの部分が取り上げられている場合が多かったのですが、実は、国内や外国との関係を混乱するような危険な内容が含まれております。
オランド大統領自身は本の校正段階でも一切自分はその本は読まないと、訂正を入れませんでした。
1.ロシア・プーチン大統領からの電話の内容を勝手に暴露
ギリシャ経済破綻が起こったとき、ギリシャ首相のアレクシス氏が自国通貨を作ることを検討しており、その通貨の造幣についてロシアのプーチン大統領に相談があったことを、なぜかプーチン大統領からオランド大統領に電話で伝えたようです。
なぜオランド大統領は自分にそのことを伝えたのか分からなかったと答えています。もしかしたらプーチン大統領はEUからギリシャを引き抜こうとはしていないという無実を伝えたかったのかもしれませんが、謎の電話だったそうです。
そのことを本で暴露したために三国の関係が悪くなりました。フランス大統領の立場から、外国とのクリアなやりとりを全て暴露することは非常に危険で、特にロシアやギリシャの問題はナーバスなので、大統領の中で心に止めておく必要がありました。
2.フランスの象徴「マリアンヌ」が将来イスラムのスカーフを被るかもしれないと発言
オランド大統領は本の中で、将来はフランスの象徴する女性像であるマリアンヌがイスラムのスカーフを被るかもしれない、また、イスラムには問題があるとはっきり本の中で言及しています。
フランス国内ではイスラムの問題はデリケートな問題で、さらにマリアンヌはフランスの象徴です。大統領自らがフランスを貶すような発言をしたことに、フランス国民は怒り心頭です。
スポンサーリンク
3.裁判の機能及び最高裁判所を痛烈に批判
今の裁判所がうまく機能していないことに合わせて最高裁判所のトップを痛烈に批判しました。この発言によって現役の大統領にも関わらず司法にまで敵を作ることに。
4.所属政党の問題を暴露
オランド大統領は自信が長年所属する政党である社会党について、党の内部は腐敗し、自分の側近とも考えていることが違っており信じられないと言っています。党は腹切りが必要で、新しく生れ変る必要があるということを言いました。
現役の大統領がそのようなことを口にすれば、党そのものが混乱。信じていた党内の人たちもオランド大統領を信じられなくなりますよね。
5.ノートルダム・デ・ランド飛行場の建設は無理だろうと発言
現在、フランスでは新しい飛行場をノートルダム・デ・ランドに建設しようとしているのですが、飛行場の建設は多くの抗議が集まっています。
担当の大臣は飛行場建設に必死になっているのですが、大統領自ら、新しい飛行場は無理だろうと語りました。大統領の権限で働いている人はもちろん、大統領の考えがやってることとは逆の気持ちを語ったために、国民は呆れかえってしまいました。
まとめ
オランド大統領のインタビュー本は、フランスでは大ベストセラーになっているほど国民の関心の的です。オランド大統領がなぜ語ってはいけないことを暴露したのか、フランス国民は困惑しています。
オランド大統領が国民の信頼をすべてを失うことになり、来年の大統領選は、オランドの再選はないとクリアにフランスのメディアは伝えています。これまでにもオランド大統領についての暴露本は過去に数々出版されておりましたが、暴露本よりも自らが語った内容で足元を救われる形となりました。
これまではオランド大統領が改革をしようとすると、足を引っ張る人が多数出て来て、良い案があってもすべてねじまげられ上手く行っていないことは国民は理解している所もあるのですが、すべて大統領の現役時代が終わってから言えば良かったことだったと皆が口を揃えて言います。
フランス語は少し難しい本ですが、大統領も一人の人間なんだと思える一冊です。話題の本ですから、留学生の皆様も辞書を片手に読んでみるのもおもしろいですよ。
スポンサーリンク
このシリーズのほかの記事
フランスの人気記事
-
【学校スタッフにインタビュー】8ヶ国に12キャンパス!1日2回のアクティビティでたくさん体験できるEnglish Path
-
【学校スタッフにインタビュー】2ヶ国以上の留学も可能!LSIの世界中のアットホームなキャンパスで英語学習・国際交流
-
【学校スタッフにインタビュー】韓国中学留学を経てずっと憧れだったニースで学校スタッフに!アットホームな環境で学べるIHニース
-
【学校スタッフにインタビュー】利尻島から世界へ!北海道からリモートで世界中への留学をフォローするシュプラッハカフェ・スタッフ
-
【学校スタッフにインタビュー】サポートした留学生は5000人以上!Bayswaterで仕事に直結するスキルを身に着けてほしい
この記事に関するキーワード
この記事を書いた人
フランスに移住して、3年半が過ぎました。海外経験が全くない・フランス語が全くできないまま、フランスに長期に住むことになりました。フランスのさまざまな文化や生活などの魅力的な情報をお届けします!
http://www.marmiton.org/