フランスの政治不信で再び台頭する悪名高き元大統領ニコラ・サルコジ氏

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政治家としてありえない発言を繰り返し、移民に対して厳しい姿勢を貫くフランス元大統領のニコラ・サルコジ氏。フランス国内の政治不信を背景に2017年の大統領選で再選する可能性が浮上してきました。そんなサルコジ氏とは、どんな人物でしようか?

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現状のフランス政府に不満を持つ人々が再びサルコジ氏を支持?

フランスの左と右の政党の真ん中の政党が、サルコジ氏が代表の共和党です。しかし実際の共和党の考え方は真ん中の考えではなく、極右寄りのナショナリスト的な考え方が強いと言ってよいでしよう。

今のフランス人の気持ちは、国内の危機的な情勢を解決できない与党の社会党及びオランド大統領に不満があり、移民に対して厳しい考えを持つ党を支持せざるを得ないのが現状です。そんな中で極右党を支持しない人の多くの票が、サルコジ氏に流れる可能性が高いです。

そんなサルコジ氏とは、どんな人物なのでしょうか?

やかましい小型犬のような金遣いの荒い政治家

サルコジ氏は、演説のときに最大限に手を動かしながら、うるさくしゃべり続けるのが特徴的です。口も悪く、ときにはひどい言葉を吐き捨てることもあります。

また、サルコジ氏は背が低いのでフランスでは皮肉で「やかましい小型犬」と言わているように、自分の主張が強く、口が悪く、人の意見もほとんど聞かないタイプの自己愛が強い政治家として、フランスでは良く思っていない人が多いです。

金遣いも豪快で、サルコジ氏が大統領を勤めていた頃、国の予算でジェット機、ヨット、100万のロレックスの時計などを次々に購入し、シャンゼリゼ通りの高級レストランを貸し切り大パーティをするなど数々の贅沢を満喫し、多くの国民から自分の私利私欲のために政治を行っているという批判の声が挙がりました。

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サルコジ氏は幾度となく政治的な汚職事件などで事情聴取を受けながらも、弁護士だった経験を生かし法の穴を掻い潜り、牢屋に入ることなく現在に至っています。最近も、化粧品会社「ロレアル」との政治献金の問題で警察に身柄を拘束されましたが、やはり上手に逃れ、また政治家として甦りました。

サルコジ氏の女性関係と一族

サルコジ氏には二度の離婚歴があります。サルコジ氏自身も二人目の奥さんであるセシリアとは、不倫の末に結婚しましたが、セシリアは別の男性とアメリカに逃亡し、最後は離婚しました。

離婚後、歌手でモデルのカーラ・ブルーニというイタリア人と三度目の結婚をしました。年齢も世界観も違う二人の結婚は、カーラ氏がサルコジ氏の名声やお金が目的で結婚したのではないか?と今も言われ続けています。

サルコジ氏の三度目の結婚相手となった歌手でモデルのイタリア人カーラ・ブルーニ
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カーラ氏自身も恋多き女性で、サルコジ氏の前には多数の男性と浮世を流し、サルコジ氏との子供と別の男性との子供の母親です。フランスでは、カーラ氏そのものの生き方や言動にあまり良いイメージがありません。

サルコジ氏の息子の就職問題も政治的立場を利用して裏から手を回したと大問題になったり、大統領時代は一族も特別待遇をしていたこともあり、クリーンなイメージがありません。

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サルコジ氏の大統領時代の仕事

そんなサルコジ氏ですが、大統領時代にはNATOへの復帰、リビア空爆、ロシアと欧州の仲立ち、移民に対する厳しい制度の確立、リーマンショックの混乱を食い止めるなど、政治的に影響力が強い仕事をしました。マーケティングの知識が強くビジネスをよく知っていることから、その知識を生かして主に国内政治に変化をもたらしたことを評価する声も挙がっています。

サルコジ氏と日本の関係

シラク元大統領のような親日家ではなく、日本及び日本文化に対してかなり失礼な発言もたくさんありました。大統領時代、日本の相撲について「ポニーテールの太った男同士が戦うことがなぜそんなに魅力的なのか」と発言したことも。

決定的なのは、東日本大震災で原発事件が発生した当時、自分の支持率を上げたいがために、福島に行ったこともないのに福島に行ったと嘘の演説をし、フランス国内では「フランスの恥」と非難が高まったことです。

サルコジ氏は英語が苦手でアメリカに対しても批判的なので、サルコジ氏が大統領になれば、フランスの国際化にも問題が発生する可能性があります。

筆者も体験した、サルコジ氏が移民に課した語学学校への強制出席

サルコジ氏が大統領だった時代、さまざまなひどい移民政策を行いました。しかしサルコジ氏自身も移民の血筋で、自分の奥さんのカーラ夫人もイタリア人で移民にもかかわらず、外国人へのあらゆる厳しいルールを整備して、外国人にぶつけました。外国人のビザを得るための強制的な厳しい書類制度、外国人教育(長期滞在の外国人への語学教育の強制)も、サルコジ氏が作りました。

長期滞在の外国人への語学教育とは、表向きは良さそうな政策ですが実際はイスラムの人たちに対する圧力が一番の理由です。今もこの制度が残っていて、平等という名のもとに筆者にもこの制度が課せられました。

人それぞれの語学のレベルも違う、国の価値観や教育が違う者を同じクラスに入れるなど、強制的な語学学校は無差別にただ教室に押し込められ、義務を課せる滅茶苦茶な方式です。

この制度は、すべての授業への出席が義務です。そのため、妊婦の人も具合が悪くなりながら学校に通っているというひどい状況でした。授業の途中で具合が悪くなる人が続出して、授業どころではなくなることもありました。

もし欠席や遅刻をした場合、義務時間を終えるまで学校や試験が続きます。オランド大統領に変わってから、強制の語学学校の時間は国の予算の都合で減りましたが、今だにこの制度が残っています。語学学校の教員側も、柔軟性のない、人を全く考えない制度に困惑している状態でした。

教育そのものは外国人にとっては良いことだと思いますが、サルコジ氏は、本当に心から「外国人のため」という目的でこの制度を作ったわけではないという所に非常に問題がある制度と言えます。

まとめ

フランスの平等の精神がどこまで平等なのか?今後は、サルコジ氏の政党や極右派のマリーヌ・ル・ペン氏の政党が当選して大統領を出した場合、日本人もビザを含め、どういう厳しいフランスのルールを課せられるのか分からなくなってきました。

最近、ニースでテロ事件がまた起きましたが、世論の風向きでビザの段階から外国人には辛いフランスの政治に変わるかもしれません。

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この記事を書いた人

sara
sara

フランスに移住して、3年半が過ぎました。海外経験が全くない・フランス語が全くできないまま、フランスに長期に住むことになりました。フランスのさまざまな文化や生活などの魅力的な情報をお届けします!

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