留学ブログを通じて広がる世界とは?ーー韓国留学に関する人気ブロガーインタビュー
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今回の留学経験者インタビューに答えていただいたのは、現在韓国で留学生活を送る人気ブロガー、ちゅみさんです。数年間の日本での社会人生活を経て韓国留学を果たし、現在は人気ブロガーとして活動するちゅみさんの留学生活や、ブログの人気の秘密についてお聞きしました。
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「日本人」と「在日韓国人」二つのアイデンティティを確かめたくて韓国留学を決意
ーー まずは自己紹介をお願いします。
初めまして。ちゅみと申します。現在韓国に留学しながら留学生活や韓国の情報をブログ「日韓ハーフちゅみの2016年韓国留学韓国旅行!」にて日々更新しております。
ーー いつから韓国へ留学されているのですか?
2015年から韓国に留学し、現在は留学生活2年目を迎えました。
大学を卒業後、日本の企業に就職しました。本当は3年勤めたら留学するつもりだったのですが、辞めようと思って上司に相談しに行ったら昇進の話をされて(笑)。それだったら給料も上がるし、もう少しだけ働こうと思って、結局3年と11ヶ月間勤めておりました。
ーー 韓国に留学しようと思ったきっかけは何ですか?
元々海外志向が強かったのですが、父が韓国籍の在日韓国人で、日本人と在日韓国人のハーフとして生まれてきた自分の中には「日本人」とは違う「在日韓国人」としてのアイデンティティがありました。それを確かめたいという思いがあって韓国に留学することを決心したのです。
ーー 現在はどちらに住んでいるのですか?
韓国の地方にある学校に通っているので、学校の寄宿舎で生活しています。田舎すぎて、周りが山と川しかないです(笑)。クラブなんてもちろんないですし、居酒屋に行くとしてもタクシーを使わないといけないような環境なので、勉強には集中できますけどね。
なので、夏休みとか休暇の時期にはソウルや釜山などの都会に出ることが多いです。最近は韓国語も上達したので、休み期間中にソウルのシェアハウスを借りて長期で滞在することもあります。
ーー 学校生活で面白いエピソードはありますか?
韓国に来るまで、韓国がほとんどできなかったんです。それこそ、日本語の「あいうえお」にあたるハングル文字の基礎を覚えたくらいで。
そんな状態で学校に入学したので、最初のクラス分けのテストの内容すら分からない状態でした。ただ、そのテストがマークシートだったので適当に答えたら、思いのほか正解率が良かったみたいで、何故か上の方のクラスにされてしまいました(笑)。
当然、授業の内容が全く理解できないのでクラスを変えてもらうようお願いしたのですが「いやいや、いけるでしょ。」と、韓国式なゴリ押しで(笑)、なかなか変えてもらえることもできず苦労しました。
ーー 留学期間を延長されたのは何故ですか?
元々1年間の予定だったのですが、もっと韓国について知りたいという気持ちがあったのと、高校時代に読んだ松下幸之助の本の中にあった「(外国に)2年住んだらその国の人になれる」という言葉を思い出し、滞在を延長しました。
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ブログを通じて広がった世界
ーー ちゅみさんといえばブログ「日韓ハーフちゅみの2016年韓国留学韓国旅行!」が大人気ですが、いつ頃から始められたのですか?
そんな、大人気じゃないですよ(笑)。ブログを始めたのは2014年の4月からです。元々文章を書くことは好きだったので、韓国留学をすることを決めてから、ブログで留学に関する情報発信ができればと思って始めました。
ーー 1日に何度も更新をしたり、幅広い内容で更新されていますよね。
そうですね。とにかく韓国生活が楽しくて(笑)。ネタに困ることはないんですよ。本当に毎日いろいろなことがあります。
ーー どんな記事が人気ですか?
ウケが良いのは男の子のことですね(笑)。韓国男子のことや恋愛に関することは反応が良いです。やっぱり、みんな気になるみたいです。
あと、最近はクラブ系の記事も人気があります。韓国のクラブって凄いんですよ。女の子はボディコンで激しく踊り狂っていて、男の子がアグレッシブに女の子を誘うんです。
男の子が女の子の腰に手を回して、女の子はOKの場合、そのまま消えて行き、NGの場合はあからさまに嫌な顔をして手を否応なく振りほどくんです。そのナンパの流れを韓国では「プビプビ」と言います。そんなローカルな情報を発信しています(笑)。
ーー ブログを始めて何か良かったことなどはありましたか?
たくさんあります!まず、ブログを通じて色んな人に出会うことができました。自分と同じように韓国に留学している人や、在日韓国人の人と仲良くなって悩みを共有したり、新しい交流が生まれたりして。ブログを通じて出会った人と旅行に行ったこともあるんですよ!
ちなみに私が使っているアメブロには、私のように韓国留学中の女性ブロガーが非常に多いので、つながりやすいということも大きかったのかもしれません。
最近はブログのアクセスが増えてきたことから、モニターの依頼も増えてきました。韓国では日本からの観光客を増やすために積極的に韓国情報を発信しているブロガーへのモニター依頼を行っているんですね。
具体的には、観光地へ招待されて地元の有名な料理をいただいたりして、その模様をブログで紹介します。先日も某観光地にて開催されているイベントに招待いただき、美味しいご飯をご馳走になりました。
ーー すごいですね!情報発信の個人ブログから始まって、どんどんスケールが大きくなっていますね。
そうですね。あと、ブログを通じて出会った方が運営している日韓コミュニティサイト「Hiroba」でもブログを掲載しております。
Hirobaは、韓国に関心がある日本人や韓国在住の日本人向けに、韓国のグルメ、キャンペーン、観光スポットの紹介から、クラシファイド掲示板など、文字通り日韓の橋渡しとなる「広場」を目指して立ち上げたコミュニティサイトです。
元々ブログを通じて情報発信や交流をすることが好きだったので、ブログを通して、このようなウェブサービスに携わることができて本当に嬉しいです。
ジャパニーズスタンダードではなくワールドスタンダードな目線で仕事をしたい
ーー 今後の予定は決まっているのですか?
実は2017年からどうしようか、まだ決めてないんです(笑)。
やりたいこととしては、このあと中国に留学したいです。今回の韓国留学を通じて、ある程度韓国について理解を深めることができたのですが、同時に、同じ大陸なので中国がより身近に感じるようになってきたんですね。
日中韓の関係を考えたときに、やっぱり中国は切り離せないですし、中国についても理解を深める必要があるなって。
もちろん、年齢を考えると結婚など将来的なこともあるので日本に帰って再就職すべきなのかと悩むこともあります。ただ、今回の韓国留学を通じて海外から日本を見たときに、ジャパニーズスタンダードではなくワールドスタンダードな目線で仕事をしていきたいという気持ちも芽生えてきて。
全部の会社が悪いとはいえませんが、日本企業はまだまだブラックな部分を持っている会社がありますよね。長時間労働やパワハラなど、あの、狭い世界=スタンダードであってはいけないと思うんです。
というわけで、ライター仕事やモニターなどのご依頼がありましたら、お待ちしております!
ーー ありがとうございます。それでは最後にメッセージをお願いします。
最後に私の信念をお伝えします。「事実はひとつ!解釈は無限!」
編集部コメント
日本人と在日韓国人のハーフとして日本で生まれ育ち、自分のアイデンティティを確かめるために韓国へ留学、そしてブログを通じて新しい出会いや交流を広げ活躍するちゅみさんのお話をお聞きしました。ブログは情報発信ツールであるのと当時に、海外在住だからこそ広がる世界があることを教えてくれました。
インタビューにご回答頂いたちゅみさん、ありがとうございました!
おまけ
韓国で定番の焼酎(ソジュ)「チャミスル」のフタのアート。韓国のお酒の席では、よくこのアートが作られるそうです。ちゅみさんが本記事のために、わざわざお酒を一本空けて作ってくれました。コンベイ(乾杯)!
インタビュアー
内田隆(うちだたかし) / THE RYUGAKU編集長
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