少しでもお日様がでたら外へ!イギリス的夏の楽しみ方<前編>
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イギリスの夏は日本の夏と全く気候も違います。むしろ「夏は終わった、いや果たして来てすらいたのか?」とイギリス人がジョークを飛ばすほどイギリスは夏でもぱっとしないお天気ばかり。そんな中、イギリスの人々はどのように夏をエンジョイしているのでしょうか。2回に渡ってご紹介します。
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イギリスの夏は短い?
イギリスの夏。あちこちで洪水が起こったり、暑い日があったと思えば次の日はヒーターを入れる寒さだったり、特に今年は本当に数日美しい日に恵まれただけで、筆者の住むロンドン南西部はここの所もずっと晴れては雨、晴れては雨を一日に忙しく繰り返しています。
「今年は最悪だ、夏はどこに行った!」近所の人が文句をいっていましたが、実はその台詞、毎年聞いていたりします。さて、そんなイギリス、お日様が出たら何が何でももう夏なのです。気温が20度以下でもジムの屋外プールでは日焼けに人々は忙しく、子供が「寒い!」と震えていても「泳げば寒くない!」などというご両親の姿が。
街には皮ジャケットを着ている人に混じってノースリーブのサマードレスの女性たちやショートパンツにサンダル、ビールを抱えた男性が出現、今着なきゃ、履かなきゃ、楽しまなきゃ、もうあっという間に冬がやってくるのですから。
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イギリスの人々の夏の過ごし方
さて、そんなイギリスではどのように夏を過ごしているのでしょうか。イギリスの人々の夏のアクティビティをご紹介します。
ガーデニング
冬の間は閉めきった窓や裏庭への扉を明け、荒れたガーデニングに皆が取りかかります。
この時期のイギリスは近所を歩いているだけでも美しいバラやアジサイ、ラベンダー、さまざまな美しい花や木々で彩られたお家にうっとり。あまりの美しさに立ち止まってしまうことも少なくありません。
特に6月が見所のバラはイングランドの国花。まるで雑草のようにたくましく大きくあちこちで花開きます。
スーパーなどでも花や木の苗の特設コーナーが作られ、ガーデニング用品や雑草や害虫対策の用品も目だって置かれます。いちごやブルーベリーなどもあったりしてワクワクします。
また野鳥などに餌をあげるフィーダーと共に、種やピーナッツ、虫や脂肪を練り込んだ専用の餌がこの時期いつもより多く並べられるのも、動物や自然を慈しむイギリスらしい光景です。
ご近所からは芝生を刈る音が軽快に聞こえ、前庭の垣根を整えたり、ハンギングバスケットや、窓辺に飾るお花をお世話する方々の姿もよく見られます。
ただ、今日は晴れたから午後に芝刈りをしようとのんびりしていたら、みるみる間に空が暗くなり、ザーッと雨が降ってきて「ああー・・・」となりますから、チャンスは逃さないようにしましょう。
公園でピクニック
スーパーにはピクニック用の出来合い食品や、プラスティックのコップに入った飲み切り用ワイン、紙やプラスティック製のお皿やコップにマグにカトラリー、ピクニックバスケット、ピクニックブランケットなどの用品がずらっと並びます。
雨続きなのに「picnic deal!」などのオファーを見ながら、寒くてブルブル震えつつ「ジョークかしら?夏はどこ?」とスーパーで呟くことも残念ながら多かったりします。
以前の記事「イギリス流の伝統的なピクニックとは?ロンドンのお勧めの観光スポット3選」でイギリスのピクニックについて書きましたが、この時期の晴れた日にロンドン中心部の公園などにいくと、ランチタイムや会社、学校の後や週末には、のんびりサンドイッチや持ち寄ったスコッチエッグにキッシュ、お茶にスコーンやワインなどを楽しんでいる人々で溢れています。
公園や野原、観光地などに可愛らしい音楽と共に現れ、子供の人気を集めるアイスクリームトラックも今の時期のイギリスの風物詩です。
ですが、数分後は油断ならないロンドンのお天気、晴れていても絶対に傘は携帯してくださいね!ピクニックで雨が降ったら木の下に移動、しばらく待てばたいていの場合はすぐに止んで、何事もなかったかのようにまた晴れることでしょう。(大雨や雷の場合は近くのお店に避難してくださいね!)
また、晴れていても雨が多いために地面が濡れていることもあるので、裏面が防水のブランケットだと安心です。
バーベキュー&ガーデンパーティ
ピクニックアイテムと併せてこの時期店頭に並ぶバーベキュー商品。スーパー、ホームセンターにもガーデニングの苗や木々、用品などと合わせて賑やかにイギリスの夏が来たことを知らせてくれます。
お庭用の本格的なバーベキュー用のツール、バーベキュー用の炭はもちろん、デッキチェアーにパラソルなどのガーデン家具、お庭を飾るランタンにライティング、かわいい小人などの置物も。
また、バーベキュー用のケバブやマリネされたお肉にお魚、バーガーのパティ、ソーセージなどが並ぶのもこの時期ならではです。
お日様が出た日の週末には近所に炭を抱える人達が出没、あちこちから良い香りがし、笑い声と共にガーデンから賑やかなパーティの様子が伝わってきますが、一分後にはどしゃ降りになったりするため、油断は禁物です。実際に筆者の友人や家族には外で焼いて、家のダイニングテーブルで食べる人も少なくありません。雨だけではなく、食事はきちんとダイニングテーブルで食べるということに慣れているというのもあります。
また、ピクニックもそうですが、ガーデンパーティやバーベキューもお天気予報が全くあてにならないイギリスですから、予定がなかなかたてられません。(これは予報する人が悪いのではありません、イギリスには一日に四季があるといわれる程、お天気が気まぐれなので仕方ないのです。)
こちらも、夏のドリンクとして人気を集めるピムスやストローつきタンブラー、バーベキュー用のウキウキした「ジャマイカンチキン」、「レモングラス、チリ、ジンジャーマリネ、オリエンタル風サーモンケバブ」のような、暑くからっと晴れた夏を彷彿させる商品を見て、外の薄暗い空にため息をつく一瞬でもあります。
まとめ
イギリスの人は「予定より朝の気分で何するか決める」といった、特にプライベートはのんびりしている人が割りといますが、この気まぐれすぎるお天気が関係しているのでは、と筆者は内心思っています。
皆様の留学生活をロンドンより心から応援しています。
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この記事を書いた人
イギリスのロンドンはウィンブルドンに住んで9年目です。元ハリーポッターに出演していた夫(南アとオランダのダブル国籍です)と二人暮らしです。私がいっぱい涙が出るくらい恥ずかしい思いをしつつ経験してきた生活の知恵、英語の言い回し、イギリスの穴場やこぼれ話をお届けできたら嬉しいです。またBAFTAの試写会でのセレブリティーの写真もご紹介できたらと思います。