スペインの郵便はぼったくり被害が続出!?気になるスペインの郵便事情とは?

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在住者の間ではもう何年も話題となっているスペインの郵便事情。詐欺としか思えないような荒業の手口を大暴露します。

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スペインの郵便事情

悪い人の写真です

書き出しからさっそく結論を述べてしまいますが、2016年3月現在、緊急の場合を除いて日本からスペインへ小包を送るのは避けた方が賢明です。留学や駐在、移住でスペインに来る方は後で送ってもらおうなどと思わず、超過料金を払ってスーツケースで持ってきた方が絶対に得策。また「スペイン在住の家族や友人にプレゼントを」と思っても、残念ながら有難迷惑になってしまう可能性が非常に高いのでやめておいた方がいいというのが(悲しい)現状です。

というのも現在、国際郵便物が到着するマドリード・アドルフォ・スワレス・バラハス空港の税関では、日本やアメリカ等EU外からの郵便物をほとんど止めているようなのです(自身や他人の経験談等、複数の情報を総合した結果)。国際郵便物には内容物の金額に応じて税金がかかることがあり、それは海外から日本に送られた郵便物に対しても同様です。

問題なのはここからで、スペインでは税金がかからないはずの荷物に対しても有無を言わせず通関手続きをさせる為の通知書が届く事態が頻発しています。さらにその通関手続きに関する案内方法が非常に巧妙で、例えその荷物が非課税対象品だと判明しても、様々な名目で手数料を請求することができるようになっているのです。つまり「結局あなたの荷物は課税対象外だったから税金は払わなくていいけど、手数料は払ってね」という状況です。ここからは筆者の体験談を交えながら実態を詳しくお伝えします。

スペイン郵便の問題点①輸入品(インターネットで購入した物等)以外も止めている

例えば読み古した愛読書。何年も愛用しているマフラー。そういった使用済み私物が内容物だとしても(そして正直に申告してあったとしても)「内容物と金額を申告せよ」という通関手続きの書類が届いてしまうのです。購入時の価値など到底ない物だとしてもです。転売したところで一体いくらの値が付くの?という物にも金額の提出を要求してきます。しかも無価値(ゼロ円)というのは受け付けられないそうで、実際に筆者は無価値と記入し提出した書類を却下されました。

スペイン郵便の問題点②内容物の金額が低くても止めている

法律上45ユーロ以下のプレゼントや私物に対しては課税されないので、以前は申告内容に従って通関手続き無しですんなり配達されていました。勿論運悪く抜き打ち検査に遭ってしまう荷物はありましたが、それは他の国でも同様でしょう。スペインの現状はそういった通常の《手続き対象外》の荷物も含め全て(個人的にはこの半年間の郵便物3個中3個全てが止められたので確率100%)をわざわざ一旦止めて通関手続きに回しているようなのです。インターネットで購入したものは値段に関わらず検査される場合があるという記述がありますが、そうでない物(プレゼントや私物)もです。

これにはどうやら二つの魂胆があるようで(※筆者の個人的推測ですのであしからず)一つは、「非課税対象品に対しても課税してやろう」というもの。もう一つは「非課税対象品の場合でも手数料だけ徴収しよう」というもの。スペインは税関・郵便局がグルになって、とにかく集金したいようなのです(※筆者の個人的感想)。これらに関しては、それぞれの経験を後述しますので詳しくは問題点④をご覧ください。

スペイン郵便の問題点③通関手続き方法の提示の仕方に問題がある

税関から封書が届くと中に一枚、お知らせの紙が入っています。

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(筆者私物・一部加工してあります)

ここに3通りの通関手続き方法が書いてあるのですが、ご覧の通り、初めての人にはよく分からない方法が並んでいます。そんななかで、なんとなくできそうに思うのが一番目の「郵便局を通して行う」という方法。ADTpostalesというサイトにアクセスし、そこから手続きをするというもので、手続き方法がやけに丁寧に記載されています。二番目は「自ら税関まで引き取りに行く」という方法で面倒くさく、マドリード在住者以外には時間的にも経済的にも負担増。三番目は「代理人を立てて行う」とかなんとかさらりと一行書いてあり、スペイン人にも分からない方法。

予想するに、大多数の人は誘導されて一番目の方法を選んで手続きを開始するのですが、実はこの業者(郵便局の一部なのか単なる提携先なのかよくわかりません)は、後々手数料を取るのです。そんな事はお知らせの紙にもサイトにも一言も書いてありません。しかも手続きを代行して消費者(荷物の受取人)の為に働いてくれるならまだしも、その逆をいくような業務態度なのです。この業者は消費者が税金を払わなくて済むように手続きを代行してくれるわけでは決してありません。彼らとのやり取りを通じて受けた印象ですが、むしろ税金を払わせるように仕向けているとしか思えないようでした。詳しくはこの後の段落に書きますが、非課税品に対しても課税した請求書を送ってきた挙句、その正当な理由すら返答できないのです。さらに電話で問い合わせても、「私たちは知らない」の一点張りで、郵便局か税関に問い合わせろというのです。 

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スペイン郵便の問題点④通関手続き方法が非常に煩わしい

一番目の手続きにしろ二番目の手続きにしろ、とにかく手続きがスムーズに進まないので気が滅入ってきます(三番目の手続きは試していないので実態は分かりません)。一番目の手続きをしたときは、とにかく書類・書類の連続。提出しては却下され、提出しては却下されの繰り返しです。具体的には、「内容物:使用済み私物・商業価値ゼロ」と書類を作成し提出したところ、「価値ゼロでは受け付けられない・申告し直せ」との反応。ここでいくらと記入して良いか分からず数年前の購入金額を記入し直してしまった方がいるようなのですが、なんとその方には「嘘の申告をした罰金」とやらが科せられたそうです。
※ちなみに筆者は抗議の意を込めて、私物一点につき1円と申告、受領されました。

数年前に買ったような私物や実家の親が気まぐれで入れてくれたお菓子に対して「金額の分かる書類を提出しろ」とは…。一ヶ月前に買った150円のおせんべいのレシートを通関作業の為に保管している人が日本に何人いるのでしょうか・・・。さらに、筆者の場合は親に頼んで送ってもらった荷物だったのでまだしも、仮にサプライズプレゼントを受け取るはずだった方は一体どうするのでしょう?送り主にプレゼントのレシートをスキャンして送れと頼むのでしょうか・・・。また、手続きがウェブ上で行われるということはつまり、書類作成→印刷→署名→スキャン→アップロードと、手間暇かかります。プリンターやスキャナーを持っていないであろう外国人滞在者(学生など)への嫌がらせとしか思えません(※筆者の個人的感想です)。

多数の書類を用意し、時間もかかり(手続き開始から丸3週間)、疲れ切ったところで謎の請求書が届きました。使用済み私物(実質0円)と親心から同梱された1200円(当時のレートで9,15€)程度の食品に対する請求書の内訳は以下の通りです。

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(それぞれ筆者私物・一部加工してあります)

輸入税 7,22€
手続き手数料 19,19€
通関手数料 4,41€
検査料 10,00€
これらに消費税7,06€がプラスされ、合計47,88€の請求 

必要だったから送ってもらったとはいえ、使用済み私物(と1000円程度の食品)を5000円以上も余計に払って受け取らなければならないのかと思うと納得いきません。さらに納得いかないことに、「これらの請求の正当性を法的に証明する根拠を示してほしい」と尋ねたところ、「食品だから検査されました」という意味不明な回答が返ってきました。

二番目の手続きをしたときは、空港のはずれにある郵便局まで行き、最初の書類提出まで20分の行列に並びました。提出後次の指示があるまで25分と35分(荷物が二つありました)待機。その後5分程離れたところにある税関へ移動し、ここでも書類提出、書類記入、そして次の指示を受けるまでの一連の作業に約30分。郵便局へ戻り、手数料を払ってから荷物を受け取るまでさらに25分で、計2時間程かかりました。一日で終わったとはいえ、本来なら自宅まで届けられるはずの荷物の引き取りに2時間(自宅からの往復を含めると4時間)かかり、さらに手数料5,34€/個まで徴収され、おまけに荷物を自分で運んで帰らなればならないという、とんだ半日となりました。

スペイン郵便の問題点⑤配達まで時間が掛かりすぎる

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(一部加工してあります)

上記のように、止める荷物も増えれば仕事も増えるわけで、税関の仕事が非常に遅くなっています。つまり、日本から飛行機に乗せられた荷物は翌日にはスペインに到着しているわけですが、溜まりに溜まった荷物の順番待ちに回されるので、通関手続きの過程に到達するまでに約1週間はかかっています(ちなみに海外→日本の場合は空港到着から一日二日で最寄りの郵便局へ送られるという仕事の速さ!)。そこから通関手続きが始まり、数週間(一番目の手続き方法で行う場合)。直接引き取りに行く場合は翌日に行ければすぐですが、午前中が台無しになります(二番目の手続き方法で行う場合)。※窓口の営業時間は9時から14時のみ。

参考までに、同じ日にマドリードから東京へ送ったエコノミー便(SAL便)が10日で配達された(そのうち日本側では所要2日)のに対し、東京からマドリードへ送ったSAL便は通関手続き中の表示まで20日かかり、税関からの通知が自宅へ届いたのがさらに一週間後、結局引き取りに行き荷物を手にしたのが31日後です。これでも早い方で、前回は二か月以上かかりました。

スペイン郵便の問題点⑥これらすべての続きが、スペイン外国人個人番号(NIE)なしにはできない

つまり、短期滞在の学生さんや長期旅行者など、スペインから発行されたNIEをお持ちでない方は、ご自分でこの手続きをすることができないので、荷物を受け取ることができないのです。パスポート番号では受け付けないとの事。ちなみに友人などNIE(スペイン人の場合にNIF)を持っている方に代理引き取りを頼むことはできるようですが、その際約20€の手数料が別にかかるようです(数日前に税関で耳にした情報)。スペイン滞在・居住が初めての方はNIEが発行されるまで数カ月はかかります。学校や会社の人に代理を頼む煩わしさを考えると、この間(スペイン入国から3カ月~半年)の郵便物引き受けは避けた方が無難でしょう。またNIE取得後も、上記のような煩雑かつ理不尽な手続きが待っていることを考えると、郵便は極力利用しないようにしたいところです。

私の郵便物はどうなった?

さて、私の郵便物の話に戻ります。一番目の方法で手続きを進めていた荷物への謎の請求書が到着したのち、回答になっていない回答を受けたところまで話しました。クレームを出しましたがスルーされ、請求書が撤回されるわけでも、新たな請求書が送られてくるわけでもなく、マイページのステータスは「請求書に同意する方は荷物の配達の為に請求金額を銀行振り込みしてください」となったままでした。

振り込み期日があり、その日までに振り込まれない場合は送り主へ返送されるとの事。勿論納得いかない筆者は直接税関へ赴き抗議しようと決めました。運悪くその期日が連休中の週末の最終日と重なっていたため一か八かの賭けでしたが、週明けの朝一で直接交渉に行くつもりでした。ところが当日の朝、出発前に追跡検索をしてみると、なんと荷物が最寄りの郵便局まで運ばれたと出ました。どうやら荷物は既に税関にはない様子。これでは抗議しに行ったところで肝心の荷物が引き取れそうもないので、結局自宅で荷物を待つことになってしまいました。聞いていた他人の経験談では、配達員がその場で手数料などを徴収するという話だったので、仕方なく払う覚悟を決めました。配達員さんに詰め寄ったところで、何の解決にもなりませんから…。

その日の午後、私の外出中に荷物が届けられたようで、帰宅して私はびっくりしました。なんと手数料など何も徴収されなかったというのです。さらに、請求書上では「検査」されたはずの荷物ですが、箱は開けられた形跡もなく、しっかり梱包されたままでした。徴収し忘れたと言って後日配達員が戻ってくるのではないかとも思いましたが、結局数日たっても何も起こりませんでした。さらに数か月たった今も、手続きのマイページでは「請求金額を銀行に振り込め」という表示のままです。

二番目の方法で手続きを進めた荷物(二個)に関しては、税関での手続き中に「税金を払う必要はありません」と言われ、郵便局に取に行くようにとだけ言われました。つまり、元々税金を払う必要のなかった荷物の為に、「郵便局に内容物と金額を申告し、続いて税関で内容物と金額を申告する」という無駄な作業をして、郵便局に手数料を払って、さらに家まで配達されるところを自ら引き取りに行ったというわけです。無駄な作業だと言うのは、郵便局でも税関でも引き取り人の申告をただそのまま受理しただけで、実際に箱を開けて中身と照らし合わせたわけではないからです。

それなら箱に張り付けてある送り人の申告内容から判断するのと同じです。もし実際に、申告内容と実際の中身を照らし合わせる検閲を行うのであれば、税関で荷物を止める意味が分かります。中には嘘の申告(2万円の品物を2千円とする等)をする人もいるでしょうから。でもそれなら、明らかに疑わしい荷物だけ止めればいいだけのこと。密輸でもなんでもない家族間や友人間のやり取りである普通の荷物を止めて、しかも実際に検閲するわけでもない現状は、無駄以外の何でもないと思います。引き取りに行く人の労力に限らず、郵便局や税関の職員や彼らの仕事量もが、無駄に増やされているのですから…。

そしてそこまでして荷物を止めたいのには理由があるはず。私が友人らと話しているのは、問題点②に書いた、スペインの「集金したさ」ではないかということです。これはあくまで推測の域を出ませんが、スペイン人自身もそう思うと言っているので、強ち誤った推測でもなさそうな気がしています。

まとめ

以上、近年在住者の間での大問題であるスペインの郵便事情と問題点、体験談の紹介でした。今後スペインへ来る方やスペイン在住者に郵便物を送付する予定のある方の参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

nekosan
nekosan

マドリード在住。7歳の頃、母音に「あいうえお」の5つしかないのが気になったことがきっかけで語学の道へ。猫好きが高じてか、本当にネコ(マドリード人の呼び名)になってしまった。夢は叶える!がモットー。