アメリカの乳製品の代替商品事情!デイリーフリー(牛乳不使用)製品とは?
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牛乳やチーズなどの乳製品を摂るとお腹を壊してしまう人は「乳糖不耐症」といって、乳糖を分解する酵素が不足していることが原因の可能性があり、筆者も乳糖不耐症のため牛乳やチーズを摂るとお腹の調子が悪くなってしまいます。しかし筆者の住むアメリカでは乳糖不耐症の人向けに「デイリーフリー」と呼ばれる牛乳不使用の代替商品が多数あり、多くの人が日々の食事に取り入れています。ここでは、そんなアメリカのデイリーフリー食品などについてご紹介します。
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牛乳アレルギー(milk allergy)と乳糖不耐症(lactose intolerance)の違い
はじめに、牛乳をはじめとする乳製品を摂取した際に体の不調が現れる要因として「牛乳アレルギー(食物アレルギー)」と「乳糖不耐症(食物不耐症)」のふたつがあり、これらは混同されるべきではないので、その違いについて簡単に説明します。
食物アレルギーとは?
食物アレルギーとは、体に備わっている免疫系(体の外部から入ってくる菌やウィルスなどから体を守るためのしくみ)が、特定の食品に過剰反応したときに起こるアレルギー反応です。
症状は発疹、蕁麻疹、かゆみ、腫脹などの軽度なものから、呼吸困難、喘鳴、意識喪失など、時には生命を脅かす重度なものまで範囲が及びます。
牛乳アレルギーの人は、過去にアメリカでも日本でも免疫治療によって死亡事故が報告されているように、少しの量でも危険を伴うもので厳重な注意が必要です。
食物不耐症とは?
一方、食物アレルギーとは異なり、食物不耐症は免疫系に関与しません。乳糖不耐症とは、乳糖を分解する酵素ラクターゼを持っていない、もしくは不足していることです。
酵素ラクターゼは牛乳と乳製品に含まれる糖であるラクトースを分解する働きをするため、乳糖不耐性の人は、乳製品をうまく消化することができません。その結果、吐き気、けいれん、ガス、鼓脹、下痢などの症状があらわれることがあります。
乳糖不耐症は大きな不快感を引き起こすことがありますが、生命を脅かすものではありません。
私は、牛乳アレルギーではなく乳糖不耐症なので、牛乳や乳製品でお腹が痛くなったり、肌荒れをしたりしますが、ごく少量なら大丈夫です。
牛乳の代用品!デイリーフリー(牛乳不使用) / ラクトースフリー(乳糖不使用)ミルクとは?
View this post on InstagramCowgirls & Collard Greens さん(@collardcowgirl)がシェアした投稿 - 2018年 4月月23日午後6時22分PDT
ここでは、アメリカで販売されている牛乳の代替品などについてご紹介します。
スーパーの牛乳コーナーには「dairy-free(乳製品を使用してない)」「lactose-free(乳糖不使用)」といった表示のある商品が多数あります。
「lactose-free(ラクトースフリー)」と書いてあるものについては、牛乳を使ってないものもあれば、乳糖だけ取り除く加工処理をした牛乳のものに分かれます。
牛乳アレルギーの人や赤ちゃんは、ラクトースフリーでも牛乳が入っているものは一切ダメなので注意が必要です。
アメリカでデイリーフリーミルクといえば、アーモンドミルク、豆乳、カシューミルク、ココナッツミルク、ライスミルク、オートミルク、フラックスミルクなど、日本よりたくさん種類があります。
ちなみに、フラックスミルクとは「flaxseeds(亜麻仁の実)」から作られたミルクのことで、オメガ3などの良質の脂質を含み、健康に良く、クリーミーで美味しいミルクとしてビーガンに人気を集めています。
ビーガンは、卵、乳製品、はちみつを取らず、植物性食品のみを摂取するため、自宅でスムージーを作るときもアーモンドミルクなどを使っている人が多いです。
View this post on InstagramKatie Miller Dunnさん(@katiemillerdunn)がシェアした投稿 - 2018年 6月月23日午前11時22分PDT
ビーガンについて:参考リンク
加えて、これらのデイリーフリーミルクは牛乳に劣らずビタミン、ミネラル、プロテインなどを含み栄養価も高く、またカロリーも牛乳より低いものが多いため、ダイエッターにも人気です。植物性のミルクのため、コレステロールも0のものがほとんどです。
また、牛乳から乳糖を取り除いた、ラクトースフリーミルクも全乳より消化しやすいため、お腹を壊しがちな子供、お年寄りの方が家族にいる人はよく自宅に置いているのを見かけます。
バニラ味、甘みを付けたもの、チョコレート味、イチゴ味などさまざまなフレーバーがあるのもアメリカのミルクの特徴ですが、私はどのミルクを買うときも「unsweetened(甘さ調整なし)」のオリジナルのものをいつも買います。
甘さやフレーバーは後から自分でも付けられるし、どんな料理にも使えるため、プレーンを買うのが個人的にはおすすめです。
ミルクだけじゃない!デイリーフリーアイスクリーム
View this post on InstagramJapanese wiffy Aimon highcarbさん(@mitubachimaya)がシェアした投稿 - 2018年 6月月24日午後1時12分PDT
また、アメリカにはデイリーフリーミルクだけでなく、デイリーフリーアイスクリームの種類も豊富です。近年、アメリカでは乳製品、バターの取り過ぎが問題視されているので、より需要が増えているようです。
私のお気に入りはSo deliciousというシリーズのアイスクリームです。名前の通りすごく美味しいです!
ラズベリーやアサイーなどのイタリアンソルベも牛乳を使わないで、フルーツと砂糖だけで作られたシンプルなものが多いのでおすすめです。
特に、夏場は炎天下の日が続き、暑すぎるような日は、オフィスでアイスコーヒーではなく、イタリアンソルベを食べるのが最近のカリフォルニアスタイルです。
常に安定した人気のTalentiというブランドのデイリーフリーソルベも人気で、いろんな味がありますが、どれもフレッシュで美味しいです。個人的にはローマンラズベリーとマンゴーがおすすめ!
View this post on InstagramSophie Gasset | Vegan さん(@naturallysoph)がシェアした投稿 - 2018年 6月月24日午後5時28分PDT
ただし、Talentiのアイスクリームは、美味しいのに、蓋がものすごく硬いことでも有名で、多くの人がインターネット上に、どうやって蓋を開けるか投稿しているようです。
私はどうしても開かない時は缶切りで蓋を切っちゃいます。
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その他のデイリーフリー料理(デイリーフリーチーズ)
View this post on InstagramThe beautiful calm before the storm. / photo from MOD Squad in Purcellville, VA
MOD Pizzaさん(@modpizza)がシェアした投稿 - 2018年 5月月16日午後4時27分PDT
フランチャイズのビザレストランのMOD Pizzaでは、好きなトッピングと合わせてデイリーフリーチーズも選べます。
MOD Pizzaのいいところは「Any toppings you want. Same price.」とうたっているとおり、いくら肉類や野菜のトッピングを選んでも、チーズをデイリーフリーに変えても料金は変わらないし、自分の好きなものだけトッピングできるところです。
View this post on InstagramJapanese wiffy Aimon highcarbさん(@mitubachimaya)がシェアした投稿 - 2018年 4月月30日午後11時59分PDT
例えば、こんなにトッピングを追加しても料金は一緒です。ちなみに、トッピングの野菜全部を乗せて欲しいとお願いしました。
ちなみに、グルテンアレルギーの人向けに、グルテンフリーのピザクラストに変更できますが、こちらはプラス2ドルかかります。
MOD Pizzaはアメリカ各地に店舗がありますので、是非チャレンジしてみてください。
乳糖不耐症だけど乳製品が食べたい人におすすめ!ラクターゼサプリ
View this post on InstagramBriutさん(@briut.rs)がシェアした投稿 - 2018年 6月月16日午前10時13分PDT
乳糖不耐症だけど乳製品が食べたい人に向けて、お腹を壊すのを少しでも予防できる方法をご紹介します。
普段から、乳酸菌の薬をこまめに摂取したり、乳酸菌の入ったヨーグルトなどを食べたりしていると腸内環境が整い、お腹を壊しにくくなります。そこで、私はアメリカではデイリーフリーケフィアやデイリーフリーヨーグルトを食べて乳酸菌を増やすようにしています。
ちなみに、私の場合はヨーグルトやホエイなどの発酵食品は牛乳から作られたものでもお腹を壊すことはないです。実際、ヨーグルトはラクターゼの働きが弱くても、乳酸菌が消化を助けてくれるため、乳糖不耐症の症状が出にくいと言われています。
さらに、アメリカでは乳糖を分解してくれる酵素ラクターゼそのものが入ったサプリメントが売られています。ラクターゼを摂取することで、乳糖の消化吸収不良を改善し、下痢など乳糖不耐症の症状を和らげる効果があると言われています。
私のベトナム系アメリカ人の友人は、乳糖不耐症で微量な乳糖でもお腹を壊していたのに、ラクターゼのサプリがあると、全乳のチーズが乗ったピザやアイスクリームを食べても平気だと話していました。
乳糖不耐症じゃなくても、ハンバーガーやピザなどチーズが入ったものを食べると胃もたれしてしまう人もラクターゼサプリを自宅に置いているみたいです。
アメリカ人は小さい頃からそれらを食べて育っている方も多いため、年を取って乳製品の消化がうまくできなくなっても、やはり食べたくなるみたいです。
ラクターゼの使用法は、乳製品を取る前もしくは牛乳に直接混ぜて摂取するそうです。アメリカでは大手スーパーや薬局でLactase Enzyme、Lactase Digest、Dairy digestionなどの商品名で売られています。日本でも通販サイトのiHerbで購入可能です。(iHerbについては、化粧水はない?アメリカ生活で役立つスキンケアに関するアレコレでご紹介しています)
試してみたい方は、まずは商品のレビューを読んで自分に合いそうなものを探すことをおすすめします。乳糖消化のためのサプリを探すときは「ラクターゼ(lactase)」で検索してみて下さい。
まとめ
以上、アメリカの乳製品の代替商品に関する事情などをご紹介しました。
私は、牛乳を飲むとお腹を壊す自分の体質を不便に思っていましたが、デイリーフリー商品を色々試し、楽しむようになってから、体調だけでなく肌の調子もよくなりました。
自分では気が付いていなくても、乳製品を多く摂取すると何故か肌荒れするとかお腹にガスが溜まるという人はもしかしたら乳糖不耐症かもしれません。そんな方はしばらく牛乳をやめてみて、豆乳などで代用してみて自身の体調の変化を見てみて下さい。
また、普段から、丈夫な消化システムを維持するためにも、野菜や発酵食品を積極的に食べて下さい。アーモンドミルク、ココナッツミルク、豆乳は日本でも買えるのでぜひデイリーフリーミルクでスムージーを作ったり、料理に使ってみたりと色々試して下さいね。
参考文献
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この記事を書いた人
大学卒業後、イギリス・ケンブリッジへ二年間、語学留学をしました。帰国後は外資系の会社でワインコンサルタントをしていました。その時、出張先でアメリカ人の今の旦那と出会い、26歳でカリフォルニア、サン・ホセで結婚し、移住しました。
https://www.yogacatwine.page/