【ドイツ移民問題】データで見るドイツ各地の移民受け入れ状況
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2015年以降、ドイツでは多くの移民を受け入れておりますが、ドイツ国内でも地域によって移民の受け入れ者数が異なります。ここでは、現地のメディア情報を元に、ドイツ各地の移民受け入れ状況と、最も移民を多く受け入れているドイツ西部のノルトライン=ヴェストファーレン州(Nordrhein-Westfalen)についてご紹介します。
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データから見るドイツ各地の移民状況
2016年度のドイツ各地の移民受け入れ状況について、ドイツのタブロイド新聞社である「Bild」のニュースサイトによると、現在ドイツで難民申請を最も多く受理している州は、ノルトライン=ヴェストファーレン州(Nordrhein-Westfalen)で、この州の難民の人口は25万人近くにのぼります。
しかし、人口密度の統計から見ると、ベルリンが非常に高い割合となっています。ベルリンにいる難民の数は5万9千人ほどですが、都市の面積から計算すると、平均して66人/㎢という、非常に高い割合になっています。その次に難民の人口密度が高いのは、ハンブルク(39人/㎢)とブレーメン(22人/㎢)です。
一方、ドイツ西部と比べて、ドイツ東部の難民人口は割と少ないと言えます。東ドイツのメクレンブルク=フォアポンメルン州(Mecklenburg-Vorpommern)の約2万4千人はドイツ全土の中で最も難民人口の少ない州となっています。
また、ドイツ西部でも比較的に難民が少ない州としては、ヘッセン州(Hessen)の約8万5千人と、ニーダーザクセン州(Niedersachsen)の約10万9千人が挙げられます。
しかし、ここで述べられているのは、あくまで移民局などによる統計的データであって、現地の事情と100%に一致しているとは限りません。実際、多くの難民たちはドイツ国内で移住したりすることも多いのです。
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ノルトライン=ヴェストファーレン州に移民が多く集まる理由
View this post on InstagramAktuelle_Stundeさん(@aktuelle_stunde_wdr)がシェアした投稿 - 1月 31, 2018 at 11:38午前 PST
そもそも、ノルトライン=ヴェストファーレン州とは、どんなところなのでしょうか。
ノルトライン=ヴェストファーレン州とは?
ノルトライン=ヴェストファーレン州(標準ドイツ語:Nordrhein-Westfalen 低ザクセン語:Noordrhien-Westfalen)は、ドイツの16ある連邦州の一つである。
州別の人口数は国内第1位で、人口密度も都市州を除いてトップである。ヨーロッパを代表する工業地帯であるルール地方は州の南西部に位置し、これまで(西)ドイツ経済を牽引してきた。ドイツ全体で12ある人口50万人以上の都市の内、5つがこの州に集まる。州都デュッセルドルフをはじめ、ケルン、ドルトムント、エッセン、デュースブルクがそれである。また、東西分断時代の西ドイツの首都であったボンもこの州内にある。- wikipedia:ノルトライン=ヴェストファーレン州
では、何故多くの移民がノルトライン=ヴェストファーレン州に集まるのでしょうか。実際、ノルトライン=ヴェストファーレン州は、ドイツ国内でもアラブ系やアフリカ系の移民が多く集まる場所として有名です。
その理由としては、戦後の歴史まで遡ることになります。
ノルトライン=ウェストファーレン州には、世界的にも有名なルール工業地方(Ruhr Gebiet)があります。戦後、工業復興のため、このルール地方に中東からの労働者の移民を大量に受け入れました。
また、当時ルール地方は、ドイツで最も金持ちで裕福な地だといわれていたこともあり、大都市には移民が集まるという流れで、多くの移民がここに集まることになりました。これらの移民の多くが、そのままこの地に留まることになり、最終的にドイツ国籍や永住滞在許可を取ることに。
しかし、近年では環境保護や公害減少などの政策により、ルール地方にある多くの工場が閉鎖され、今やこの地の失業率はドイツ国内でも非常に高いと言われています。
それでも、移民たちはこの地を去らず、商売などを営んでいます。ドイツ南部のミュンヘンなどの町と比べて、このルール地方の町には、ケバブ屋やコピーショップなど、アラブ系の移民によって経営されてる店が非常に多いです。
2015年以降の難民の多くが中東地域から来たアラブ人が多いため、彼らはおのずとアラブ人が多く集まるルール地方やその周りの町に移住することを望んでいました。
本来、難民として認定された人や難民申請を出す人は、政府から配属されたところに住むべき決まりがあるのにも関わらず、他の町に配属されたら、こっそりとノルトライン=ウェストファーレン州に移住する人が多いのです。
このことは、もともと移民の数が非常に多いベルリンにも当たると言われています。
そのほかにも、行政による難民申請の却下率も難民の移住と関わりがあると言われています。難民申請とは、申請人が住む市役所に出すものであり、州政府または市政府ごとに判定するものです。
しかし、全国的に難民申請を審査するところはないようで、難民申請が通りやすいところもあれば、難しい所もあるのが現状です。
ドイツの中でも、ノルトライン=ウェストファーレン州は州政府として、難民申請の通過率が一番高いと言われております。逆にバイエルン州は通過率が低いと言われています。
まとめ
いかがでしたか?ドイツ=移民を多く受け入れている、と言っても地域によってその受け入れ数は異なることが分かりましたでしょうか?
これからもドイツ移民問題に関するトピックを発信していきますので、これから留学される方の参考になれば幸いです。
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この記事を書いた人
Sissiと書いてシシーです。ドイツ・ミュンヘン在住の文系大学院生です。大学時代のドイツ留学でドイツでの学生生活に憧れ、大学卒業直後に渡独。ドイツ語力ゼロからドイツ語試験合格までの一年間の語学留学生活を経て、大学院生になりました。カフェで勉強するのが大好きで、ファッションやメイクも大好きです!ドイツの現地の情報が分からずに困ってる方に向けて、生活情報や学生情報などをたくさんお届けしていきます!
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