イタリア版お盆!フェラゴスト(Ferragosto)とは?

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Mondo Cattivo

イタリアでは8月15日は「フェラゴスト(Ferragosto)」と呼ばれる祝日となっております。しかも日本のお盆と同じような過ごし方をします。そんなイタリア版お盆ともいえるフェラゴストですが、ここでは筆者の体験談なども織り交ぜながら、当日の過ごし方や滞在時の注意点についてご紹介します。

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フェラゴスト(Ferragosto)とは?

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ画 Assunta

イタリアでは8月15日は「フェラゴスト(Ferragosto)」と呼ばれる祝日となっております。

この日は「Assunzione della Beata Vergine Maria」つまり聖母マリア様が天に昇った日(聖母被昇天祭)のため、イタリアでは祝日となっております。その他、キリスト教を信仰するヨーロッパの諸外国でも祝日の国が多く、例えば、お隣フランスでは「Assomption」スペインでは「Asunción de la Virgen」ドイツでは「Mariä Himmelfahrt」と呼ばれ、いずれも祝日となります。

ちなみに、他の国の祝日名がちゃんと「聖母被昇天祭」に由来しているのに対し、イタリアでは全く関係のない「Ferragosto」という言葉を使っていますが、これは実は「Feriae Augusti(フェリアエ・アウグスティ)」、つまり「アウグストゥス帝の休日」から来ているものだからです。

古代ローマ、アウグストゥス帝が自身の誕生日に因んで制定したため、イタリアではフェラゴストと呼ばれるようになりました。

フェラゴストの伝統的な過ごし方・街の様子

外国人の家族
David Lisbona

伝統的な過ごし方とは?

フェラゴストの伝統的な過ごし方は、家族や親せきが集まり食卓を囲むこと。フェラゴストのために実家に帰省する人も多いです。

デパートには1ヶ月ほど前から、お中元そっくりの夏のギフトボックスが並び、最近では「Panettone di ferragosto(フェラゴスト用パネトーネ:クリスマスの伝統菓子Panettoneをフェラゴスト用にアレンジしたもの)」など、面白いメニューも登場するようになりました。

街はゴーストタウンに?

フェラゴストは、クリスマス、復活祭と並ぶ、キリスト教の3大イベントだけに、当日は日本の元旦かそれ以上に街は静まり返ります。基本的にはどのお店もお休み。

それでも最近では経済発展をしなければならないとの危機感からか、少しずつですが営業する店、施設も出始め、そのような場所は「Siamo aperti anche il 15 agosto(フェラゴストも営業中)」と看板を掲げるようになりました。

開いている場所や店の探し方

美術館・博物館などの公共施設は街のウェブサイトや観光情報サイト、新聞などにフェラゴストの営業の有無を大体1週間程前になると掲載します。ただし「営業中」と書いてあっても、いざ行ってみたら閉まっているなんてこともしょっちゅうあります。

また、キリスト教と関係のない中華料理店やケバブ店などは営業していることも多いです。もし、どうしても行きたい場所がある場合は電話やメールで確認してみてもよいでしょう。

イタリアではインターネットやホテルから入手できる店の営業情報より店主に聞くのが一番。もちろん店まで行ける場合は、店先の張り紙も有効です。

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イタリア滞在時の過ごし方・注意点

スーパーの野菜売り場

自宅でのんびり過ごす人は当日の食糧確保を!

のんびり自宅周辺でフェラゴストを過ごす方は食糧確保がポイントです。大都市以外では、ほとんどの店が当日営業していないため、冷凍食品などの日持ちする物を買っておきましょう。その際、少し多めに購入するのがポイント。

と言うのも、フェラゴスト明け=夏の終わりを意味するため、フェラゴスト明けのスーパーは驚くほどごった返します。またレジでは「Come sono andate le ferie?(休みはどうだった?)」と、おしゃべりに夢中の店員と馴染みの客も多く、なかなか会計が進みません。

街も人も休み明けでぼんやりしていますが、1週間程すると落ち着くので、是非日持ちする物は買っておきましょう。

旅行に行く人は混雑覚悟!

伝統的な催しを行う地域やビーチリゾートは大変な賑わいをみせます。海はイモ洗い状態、電車も日本の満員電車以上にぎゅうぎゅう、そもそも乗車するまでに1時間なんてこともあります。

日本は混雑を予想して対策を打たれることが多いですが、イタリアではそのようなことはありません。混雑するとわかっていても、改札やチケットカウンターはいつもと同じ数しか開いていないことも当たり前ですので、是非余裕を持ってお出かけください。

日本やキリスト教圏外の国に行くのも手

学校が夏休み期間のこともあり、筆者の周りでは6月の安い時期の飛行機で日本に帰りフェラゴスト明けに戻る人も沢山います。

6〜8月はイタリアのバカンスシーズンにあたり、そもそもフェラゴスト以外の日も長期休暇を取っている店も多く、またイタリア人の友人たちも帰省して1〜2ヶ月ほど会えなくなってしまうことも多いので、日本への一時帰国も良いかと思います。

また、キリスト教以外の国、もしくはオランダやスイスなど、フェラゴストの無い国もあります。せっかくの機会なので国外旅行を楽しむのも手です。

まとめ

筆者が生まれて初めてフェラゴストを体験したときは「あのお店すらお休みなの?」と途方に暮れてしまいましたが、次年度以降は、そもそもどこも開いていないと思っているためか「意外とここも営業しているんだ」といった風に、心に余裕を持って過ごすことができました。

是非、あまりぴりぴりせずに違いを受け入れて楽しみましょう!

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この記事を書いた人

Alitalia
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アメリカに1年、イタリアに2年住んでいます。お料理と旅行・美味しいものの食べ歩きが大好きです♡特に大好きなカフェやスイーツ、お土産を探すのが大好きなので、おすすめ情報をたくさん発信できたらと思います☆゚・:,

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