VISA申請に必要な手続きとは?家族でスペイン移住体験記<出国前の準備編>
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私の家族は夫の一年間の留学で家族全員スペインのグラナダに同行しています。家族構成は今年小学2年生になる長女、年長の次女、年少の長男と夫と私の5人です。一般的に1年という期間の場合、単身赴任の場合が多いのではないでしょうか?手続きが大変、しかも子供3人、言葉はどうするの?学校は?などなど、不安要素は尽きません。でも家族揃っての海外生活なんて、人生で経験できるチャンスはなかなかないと思い、家族みんなで同行することにしました。今回は家族で海外移住をする際の出国前の準備について、私の体験談をご紹介します。
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家族みんなで海外生活を選んだ理由
自分一人では海外生活する勇気も度胸もない私は、「誰か私を海外に連れてってくれないかなぁ〜」と日頃から考えていました、そんな日常に飛び込んできた夫のスペイン留学の話・・・
「行くに決まっているでしょ!!」
もちろん私は即決ですが、子供にとっては良い迷惑な話。しかし子供にも日本以外の世界を見せてあげたいと思っていたので、子供には行く前に選択肢
- 家族みんなでスペインに行く。
- 九州のおじいちゃん、おばあちゃんの家に行く。
を与えました(来なきゃよかったとか言い出した時に、選んだのは自分だと無理矢理納得させるため)。
長女は「お母さんが行くなら行く」、次女は「スペイン語わからないから行きたくない。おばあちゃんとこに行く」、長男は聞くまでもなく無条件に一緒に行く。ということでしたが、結局は次女も決断し、今ではこちらの生活に一番馴染んでいます。
簡単に決めてしまった我々でしたが、様々な試練が待ち受けていました。今回は出国前準備について紹介します。
海外移住の準備期間の三ヶ月の間にしたこと
留学が2015年12月15日に決定してから2016年4月1日出国までの期間はわずか三ヶ月半です。
長期滞在はVISAが必要なため、そのために何が必要かをインターネットやスペイン大使館に問い合わせて情報を収集したのですが、正直、こんなに大変だとは思ってもみませんでした・・・
まずは準備のために12月26日から子供3人を冬休みの間だけ北海道の自宅から九州の私の実家まで連れて行き隔離しました。これは留学が決定する前から決めていたことですが、実際にこれがなかったら準備は間に合わなかったと思われます。
スペインのVISA申請は日本で申請しないといけない
冬休みに入り子供を隔離してから、パスポート申請に行ってみると年末年始休暇に入っており、年明けの1月6日に申請しました。
そして最大の誤算は、昨年知人がドイツ留学した際にドイツ国内で入国後にVISA申請ができたことを聞いており、スペインでも現地でできると勝手に思い込んでいたことでした。出国してから申請すればいいかと気楽に考えていました。
そして、正月過ぎてから現地スペインでのVISA申請ができないことに気づいたのでした。1月中に日本で申請しないと留学が遅れることに気づかされ、焦るとともに甘い考えを打ち砕かれるのでした。
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必要書類の翻訳は自力でできる
1月最終週を大使館への申請を目標に、残り3週間で書類を揃えなくてはなりません。家族が同行する場合は、留学する本人の書類の他に、本人と家族関係を証明する必要がありました。そのための必要書類として、戸籍謄本や住民票はスペイン語訳をつけるように大使館より指示がありました。
大急ぎで翻訳業者に見積もり依頼を出したところ、1通当たり8千円以上、家族みんなの住民票だけで4万円以上、住民票を見つめながらどうするか考えました。
「ん?待てよ!住民票の翻訳って、ほとんど前の住所と今の住所をローマ字に直したらできるではないか?戸籍謄本に書いてあることも、誰から生まれて、どこへ申請したか、といった情報ではないか?」
そこで、インターネットで検索してみると、やはり自力で英訳の戸籍謄本モデルを掲載している方や、住民票と戸籍謄本用語のスペイン語集を掲載してくれている方がいて、これを参考に、エクセルとワードで辞書片手に夫と作成しました。
こちらが元となる住民票で
こちらがスペイン語に翻訳した住民票になります。
夫の受け入れ先の大学からの英文の証明書も、スペイン語で家族全員分5通が必要との指示が大使館より出たもので、慌てて1月5日スペインの大学にメールで連絡し、1月22日にEMSで送られてきました。
さらに、戸籍謄本には外務省のアポスティール認証(内容証明みたいなもの)が必要とされ、スペイン語翻訳が完成した後に気付き、1月15日に戸籍謄本を東京の外務省に返信用封筒同封で郵送(返信共にレターパック使用)、同時に外務省に電話して急ぎであるのでと、ダメ元でお願いしたところ、1月25日に手元に届きました。
こんな行き当たりばったりでしたが、無事書類は3週間で全14種類(!)、揃えることができました。
VISA申請でスペイン大使館への出頭するのに家族は別日でもOK
VISA申請のためには東京のスペイン大使館まで、本人出頭が必要とのことでした(幸い子供は免除)。私達は北海道の地方在住です。そこで長男だけを一緒に連れて行くことにし、長女と次女をそれぞれのお友達の家にお泊まりさせてもらえるように段取り、大使館への申請日を決めました。
大使館に行く日が開館日であることを確認した際に、全員同一日の方が望ましいが、本人と家族は別でも申請可能であることがわかり、友人にはお泊まり計画の中止を連絡し、夫と私と交代で1月25日と28日の別の日に前泊して飛行機で申請に行きました。
大使館からは発給まで2ヶ月はかかると言われましたが、2月末にはVISAの発給許可証が届きました。
VISAの受け取りにも本人出頭が必要なのですが、さすがに何度も東京には行けないので、北海道の自宅を出る日を1日早め、出国の前日にスペイン大使館にVISAを取りに行くことになり無事に受け取りました。
「やったー!出国できる」と、この段階では喜びと安堵していましたが、この後に続く、子連れでの国際線での移動や、まだ終わっていなかったVISA申請のスペインでの手続きの試練が待ち受けていることは知る由もありませんでしたが、それはまた別の機会にご紹介させていただきます。
その他出国前の手続きについて
出国前に行った他の手続きについては以下のとおりです。
- 住民票の転出
- 児童手当ての停止
- マイナンバーの返却
- 郵便物の実家への転送
- 小学校の転校(海外なので、実際は担任の先生に言うだけでした)
- 幼稚園の退園
- 電話(インターネット含む)、水道、電気、NHK受信料、新聞購読料、通信販売の定期購入の停止
- クレジット引き落とし通帳への資金移動
- 携帯の解約(番号保存もできましたが、いい機会なので断捨離しました)
- 不在時の家の管理依頼(馴染みのある建築会社に管理をお願いしています)
VISA関係以外にも、こういった手続きがありました。
まとめ
出国の準備で自分の底力を知るきっかけになり、予定通りに出国できたのは、各方面の方々の協力があったからこそ、また運が良かったことなど、感謝の気持ちで幸せになりました。
そして、現在海外生活をしています。毎日が海外だからこそできる経験をし、親子共々「生きる力」を身につけて成長しているはずです。何よりも夫婦が協力することを余儀なくされるので、家族の絆が深まっていると思います。
帰国して見える日本は、今までとは違って見えるはず、そして何より子供の将来がより多彩なものになればと楽しみです。
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この記事を書いた人
夫の留学に4歳(多動の長男)、6歳(愛嬌よすぎの次女)、8歳(引っ込み思案の長女)と一緒に同行して1年スペイングラナダに滞在予定です。スペインでの子育てを経験し、日本の育児問題に少しでも貢献できればと考えています。