フィリピン人シンガー7選!アジアの頂点に立った歌姫の秘話

99513

View

スポンサーリンク

Tilly Holland

韓流ブームにより、日本でも人気の韓国人シンガーはたくさんいますよね。しかし、フィリピンのシンガーはほとんど日本には知られていません。実はフィリピン人の歌唱力は驚くほど高いです。そこで今回は、フィリピンで人気のシンガーをご紹介します。

スポンサーリンク

フィリピンはどこでもカラオケ

フィリピンでは路上や自宅、ショッピングセンター内でカラオケをやっている光景をよく見かけます。日曜日になると、どこかしらの家でカラオケを楽しんでいる音が聞こえてきます。フィリピン人はカラオケが大好きなんです。

フィリピン人はカラオケが大好き

だいたい7人ほど集まってカラオケが始まると、その中に一人はプロ級の素人シンガーがいます。フィリピンでは、素人クラスでもメチャクチャ上手い人がゴロゴロいる訳ですから、プロシンガーとなると、相当の実力の持ち主であるわけです。

1.Zendee Rose Tenerife(ゼンディー・ローズ・テネリフェ)

まさにYouTube時代が生んだシンデレラガールです。フィリピンでは街中のショッピングモールでも、カラオケマシーンの販売目的で販売員や通行人がカラオケを歌っているという面白い文化があります。

そのショッピングモールで歌った動画が世界に配信され、その動画が話題を呼び、全米でデビューした少女がいます。2012年に配信された動画が現時点で400万回以上の視聴回数を記録してます。

ショッピングモールでの素人時代のカラオケでは、白いTシャツにジーンズ生地のホットパンツ、赤いリュックと普通の格好をした普通の少女です。普通じゃないのは、その歌唱力!

デビュー後のアルバム「I believe」はフィリピンでも、いきなりヒットチャートで2位でした。ちょっと調べたところ、日本でも「関ジャニの仕分け」や「アンビリーバボー」に出演されたようなので、ご存知の方も多いかもしれません。

では、デビューのキッカケとなったショッピングモールでのカラオケシーンがこちらです。まさにフィリピンにはダイヤモンドの原石が、あちこちに転がっていそうです。

YouTube

2.Yoyoy Villame(ヨイヨイ・ビリアミ)

1932年生まれのフィリピン音楽界のレジェンドです。2007年に74歳で永眠されました。日本で言えば坂本九さん的な大物歌手です。若い人でも知らない人はいません。

特に、「Magellan(マゼラン)」と「Philippine Geography(フィリピン・ジオグラフィー)」はフィリピンの歴史的な背景をコミカルに歌い上げた曲。この2曲はフィリピン人がお酒が入って盛り上がると、みんなで大合唱になっちゃう定番曲です。

YouTube

3.Martin Nievera(マーティン・ニーベラ)

Martin Nievera(マーティン・ニーベラ)
BakitWhy

( ↑ 写真左がMartin Nieveraさん)

日本で言えば、谷村新司さんクラスのベテラン歌手です。「Concert King」と呼ばれており、フィリピン国内、ハワイ、ラスベガスでのコンサート活動を中心に行っています。生まれはマニラですが、すぐにハワイに移住、その後20歳の時にフィリピンに帰郷。

シンガーソングライターで作曲も自分で手がけます。コンサートではサービス精神旺盛なステージングです。彼の奥様のPops Fernandes(ポップス・フェルナンデス)さんは「Concert Queen」と呼ばれおり夫婦で精力的にコンサート活動しており、時折テレビにも登場します。

スポンサーリンク

4.BAMBOO(バンブー)

今、最も旬なロックシンガーです。現在、オーディション番組「The Voice」の審査員の一人でもあり、フィリピンの有名ファーストフード店「ジョリビー」のTVコマーシャル等でもお馴染みの人気シンガーです。フィリピンのテレビ局「ABS-CBN」の長寿人気バラエティ番組「ASAP」のメイン司会者の一人でもあります。

BAMBOO(バンブー)
Bamboo Live! by Roxanne Nebres

「Rivermaya(リバーマヤ)」というバンドのボーカルでしたが、その後に自身が率いるバンド「Bamboo」を結成。2005年あたりから人気が急上昇。現在は解散して、ソロとして活動してます。

お勧めの一曲: In Shadow(アルバム「No Water, No Moon」)

YouTube

※ ASAPとは

毎週、日曜日の正午から2時間半にわたり放送されているバラエティ番組です。ABS-CBNの人気タレントが集結する、歌ありダンスありの番組。この番組を見ていればフィリピンの人気スターを把握できるといっても過言ではありません。

最も旬な芸能人やアイドルが総登場します。マーティン・ニーヴィラさんや、その奥様のポップス・フェルナンデスから人気アイドル(ベア・アロンソ、アン・カーティス、キム・チューなど)まで毎回、かなり豪華な顔ぶれの番組です。

5.Sarah Geronimo(サラ・ヘロニモ)

彼女も今、旬なシンガーです。アルバムは常に20万枚をセールス(これは、フィリピンではビッグセールスです)。ルックスも良いことから、10本以上の映画にも出演してます。歌にドラマに映画に人気のマルチタレント。

Sarah Geronimo(サラ・ヘロニモ)
Tilly Holland

もともと4歳の頃から子役として子供向けテレビ番組に出演してました。2003年のオーディション番組「Star For A Night」に出演しグランドチャンピオンに。彼女が14歳の時でした。今年27歳になるサラさん。

彼女もバンブー同様に「The Voice」の審査員の一人でもあり、ABS-CBNのバラエティ番組「ASAP」のメイン司会者の一人でもあります。ちなみに、彼女のアルバムの中には松田聖子さんの「Sweet Memories」のカバーソングも入ってます。

Sarah Geronimo「Sweet Memories」

YouTube

6.Arnel Pineda(アーネル・ピネダ)

この方もYouTube時代により一躍有名シンガーというドリームを手にした一人。フィリピン国内でひっそりとバンド(ザ・ズー)活動していたアーネル。その彼のステージをYouTubeで目にした伝説のバンド「ジャーニー」のメンバーがびっくり!元ジャーニーのボーカルのスティーブ・ペリーを彷彿させる声質、声量っだったのです。

Arnel Pineda(アーネル・ピネダ)
Phey Palma

面白い実話として、彼がジャーニーのメンバーに呼ばれてアメリカに入国した際の出来事があります。彼は入国審査官に渡航目的を聞かれ、「ジャーニーのオーディションに来ました」と言ったが、なかなか信じてくれない。

「じゃあ『ホイール・イン・ザ・スカイ』を歌ってみろ」と言われ、審査官の前で一節歌ったところ、あっさりと入国が許可されたという実話があります。現在はジャーニーのボーカルとしてワールドツアーを行っています。

2013年には、彼のジャーニーへの加入と成功を勝ち取るまでの軌跡を綴ったドキュメンタリー映画「Don't Stop Believin' ~The Everyman's Journey」が制作、公開されました。アーネルの登場によりフィリピンでも、カラオケでジャーニーの曲を歌う人が急増しました。

下の動画は、元ジャーニーのボーカルであるスティーブ・ペリーとアーネル・ピネダの聞き比べができます。曲はフィリピンでも人気の「Faithfully」です。ほんと、そっくりな声です。

YouTube

7.Charice Pempengco(シャリース・ペンペンコ)

世界的に最も成功したフィリピン人シンガーです。デビューアルバム「シャーリース」は、いきなり全米アルバムチャート(Billboard 200)の8位にランクイン。2009年1月にオバマ大統領の大統領就任式でアメリカ国歌も歌ってます。

デビューアルバム「シャーリース」
xxjoyceeyxx

アジアでトップの歌姫に

歌うことが好きで幼少の頃から、のど自慢コンテストに出場して家計を助けていました。13歳の時にフィリピン版アメリカンアイドルの「リトル・ビック・スター」に出演し3位に。その後、15歳の時に韓国のタレントショー「スター・キング」にも出演しました。

実はそれらのシーンを、熱心な彼女のファンがYouTubeにアップロードしていたのです。それが奇跡を起こします。その動画がアメリカの人気トークショー司会者、エレン・デジェネレスさんの目にとまったのです。

エレン・デジェネレスさんから2007年12月19日の番組にゲストとしてフィリピンから招待されました。その番組内で彼女は、ホイットニー・ヒューストンのカバーで有名な「I Will Always Love You」等を熱唱。スタジオは盛大なスタンディングオベーションに包まれました。

その様子も別のファンによりYouTubeにアップされていたのです。今度はその動画が、アメリカでは知らない人がいない超大物のオプラ・ウィンフリー(司会兼プロデューサー)の目にとまった事から彼女の人生が大きく動き始めました。

1986年から続くアメリカを代表する人気トークショー「オプラ・ウィンフリー・ショー(Oprah Winfrey Show)」に出演依頼がきたのです。慈善家としても知られているオプラさんの後押しや、超有名プロデユーサーのデイヴィッド・フォースターに支えられ、スターダムに登りつめていきました。

ついには、彼女の憧れであったセリーヌ・ディオンとも同じステージに立ちます。また、全米アルバムチャートでトップ10入りというアジア人初の快挙も成し遂げたのです。日本でも朝のTV番組「スッキリ!」に出演してます。

マディソンスクエアガーデンでセリーヌ・ディオンとデュエット

YouTube

ショックな事件とカミングアウト

2011年、彼女が19歳の時に父親がフィリピン国内でアイスピックによるめった刺しによる死亡。その精神的ショックで激太りとなります。その後、2013年6月2日、母国フィリピンの放送局ABS-CBNで放送されたインタビューの中で「レズビアン」である事をカミングアウトしたのです。彼女が21歳の時です。

その衝撃発言の後は、憑き物が取れたかのごとく、彼女本来の風貌へと変化していきました。髪の毛はばっさり切って、服装は男性ファッションです。ついでにタトゥーもガンガンです。しかし、衝撃の告白後も彼女を支持している人が大勢いるらしいです。

最近はアジアツアーがメインで、目立った大きな活動はしていません。しかし、彼女は人の心を揺さぶる本当に素晴らしい歌声を持っています。今後もがんばって欲しいと思っています。がんばれ!シャリース!

まとめ

いかがでしょうか。他にもグループで活動している人気のバンドなど大勢いるのですが、今回はフィリピンのベテランの歌手から人気のソロシンガーにスポットを当ててご紹介しました。

同じアジア圏の日本とフィリピン。まだまだお互いの事をよく知らない両国です。もっと音楽などのサブカルチャーの交流も広がり、両国間の距離がもっと近づくのを願うばかりです。

余談ですが、日本で「秘密を告白する」という意味で用いられる「カミングアウト」という言葉。英語では「coming out of the closet」といいます。

スポンサーリンク

この記事に関するキーワード

  • まとめ
  • 歌手
  • フィリピン人
  • Sarah Geronimo
  • Yoyoy Villame
  • Arnel Pineda
  • マーティン・ニーベラ
  • シャリース・ペンペンコ
  • バンブー
  • ゼンディー・ローズ・テネリフェ
  • サラ・ヘロニモ
  • Martin Nievera
  • アーネル・ピネダ
  • BAMBOO
  • Zendee Rose Tenerife
  • Charice Pempengco

この記事を書いた人

ケン
ケン

日本の大学を卒業後に、フランス、イギリス、アメリカを渡り歩き、気がつけばセブで生活をしている50代半ばのオッサンです。酒とビリヤードを愛する男。セブでは、日本人よりフィリピン人のほうが友達は多いです。ちょい悪オヤジになりきれない、か弱いオヤジ。今までの経験を通して、私らしい情報発信ができれば幸いです。

留学希望者におすすめ各国の留学情報を徹底解説!