バンドで念願のアメリカツアーに出るも車上荒らしで散々な目に遭った話

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10年以上も前の話ですが、インディーズで活動していた筆者のバンドが念願のアメリカツアーに出ることになりました。しかし、ツアーの中盤、ニューヨークはブルックリンで車上荒らしの被害に。事件の内容について、当時の記憶を元にお伝えします。

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教会の前に駐車していた車が車上荒らしに!

教会のステンドアート

10年以上前、当時、僕が所属するバンドでアメリカツアー中をしていたときに起こった事件の話です。

アメリカツアーと言っても、テレビをホテルのスイートルームの窓から投げ落としたり、美女をはべらせ連日パーティ!みたいな派手なツアーではなく、機材と物販を積み込んで自分たちで運転をする、インディーズバンドの「ドサ廻り」ツアーで、連日移動して演奏し誰かの家に泊めさせてもらい、また移動をして演奏を繰り返す日々。過酷ながらも若さと情熱だけで日々を乗り越えていました。

バンのミニチュア

ツアーも中盤に差し掛かった頃、ニューヨークはブルックリンのバーでのライブ。今でこそブルックリンはお洒落スポットとして注目を集まっているものの、当時は工場や、がらんとした空き地が目立つ危険なエリアも多数存在していました。

いつものように会場の前にバンを停め機材を降ろし、近くの教会の前に車を停め会場へと戻る。教会の前に駐車したのは、たまたまその場所が空いていたのと、アメリカが「キリスト教の国」だから安全だろうというアイデアからでした。

演奏は大盛り上がりで、大円団にて幕。機材を片付け、搬出を行おうと思っていたら、バンを取りに行ったメンバーが真っ青な顔をして戻って来るなり一言。

「バンのガラスが割られて、スーツケースが無くなっている!」

通報しても全然現れない警察

ニューヨークの警察車両

慌ててバンを駐車していた場所へ向かうと、辺りにはバンの窓ガラスの破片が飛び散り、後部座席にあったメンバー全員のスーツケースが無くなっているではないか!自分のスーツケースの中には、ノートPCや着替え一式などが入っていました。パスポートや現金などの貴重品は自分で持っていたものの、新調したばかりのスーツケースが盗られてしまいショック!

とにかく、まずは警察を呼ばないといけないと思い、公衆電話を探すも全然見つからず。ようやく見つけた公衆電話も、警察へ電話する方法が分からない。どうにかして警察につながるも、自分たちの英語力ではうまく状況が伝えられない。

何とか近くにいたアメリカ人に助けてもらい通報できたものの、そこから警察が来るまで待つことに。極寒の深夜。しかも車上荒らしが起こるような危険なエリア。いろんな意味で震えながら待つこと3時間、ようやく警察が登場。

警察官は開口一番「こんなところに荷物を入れた車を停める方が悪い」さらに「多分荷物は見つからないと思う」とのこと。こっちは3時間も待っていたのに、わずか数分で現場検証を終了させようとした態度に怒った自分は

「もっとちゃんとやってくれよ!何で教会の前でこんなことが起こるんだ?ここはOh my Godの国じゃないのか?」

と言ったところ

「What?そんなの関係ないよ」

と一蹴され終了。

警察が帰って行く頃には朝を迎えようとしていました。そして、一晩寒空の元にいたバンドのメンバー全員で風邪を引いたのでした。

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クレジットカードの海外旅行保険を申請するも・・・

クレジットカード

その後、代わりのバンを手配してツアーは継続。1ヶ所ライブをキャンセルしてしまったものの、残りの全日程こなし帰国することに。

帰国してすぐにクレジットカード会社に盗難にあった旨を伝え保険の申請。留学にクレジットカードは必須?留学におすすめのクレジットカードでもご紹介しているように、クレジットカード会社では海外の盗難事故などで補償をしてくれるサービスがあるで、現地の警察から盗難証明書も用意していました。

しかし、今回の盗難に関しては補償の対象外だと言うのです。理由を聞くと、今回の渡航のチケットはマイレージでの購入で、クレジットカードで支払ったのはサーチャージ代のみだったからとのこと。

そう、実はこのときのツアーは溜まっていたマイレージを利用して航空券を手配していたのでした。サーチャージ代はクレジットカードで支払ったものの、航空券代自体をクレジットカードで購入していないと、保険の適用外となってしまうことを知りませんでした。

結局、マイレージを使って航空券代を浮かせたものの、盗難にあったおかげて、損をしてしまったのでした。

とは言え、すべての服を失った我々は残りのツアー中、その出来事をライブのMC(曲間でのトーク)で話すと、多くの親切なアメリカ人が服を恵んでくれたので、結果、来たときよりも多くの服を手にして帰ったのでした(PCと新品のスーツケースは戻ってはこないですが)。

最後に

いかがでしたか?よく考えてみれば、その犯行の現場に遭遇しなくてよかったと思っています。もし犯人と鉢合わせて脅されたりしたら、もっと大変なことになっていたかもしれません。

ちなみに、車を路上に駐車するときは車内に荷物は残しておかない方が良いです。もし、どうしても残す場合は車外から見えないように低い位置に置くか、布なので隠しておいた方が良いでしょう。

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  • コラム
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この記事を書いた人

編集長
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頻繁に海外出張をしております。好きな街はメキシコシティとグラスゴー

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