【大統領就任から100日】トランプ政権発足による影響と支持層の実態とは?
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ドナルド・トランプ氏がアメリカ合衆国の大統領になって100日が過ぎました。米国在住の日本人である私の生活にはまだ直接的には影響はありませんが、そこかしこで彼の名前を聞かない日はありません。アメリカでの生活で見えてきた大統領の影響の実態をレポートいたします。
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周囲のトランプ評は批判的な意見が多い
私はアメリカでは外国人ですので、議論の分かれることの多い政治の話題は口にしないことにしています。しかしアメリカ合衆国大統領にトランプ氏が就任してから、周囲のアメリカ人に私が彼についてどう思うのか、尋ねられることが多くなり、回答に窮することも多くなりました。私のやっているコメディのネタとしてトランプ氏はアイドル並みの人気ですし、私のFacebookでは、
- オバマケアに代替案を出すとは何事だ!
- イバンカがアドバイザーになるっていうけれど、何をアドバイスすんだ?ショッピング?
- メキシコとの国境に壁を作るっていうけれど、アメリカからメキシカン締め出したら、誰が単純労働するの?
といった彼の政策に対する批判的な書き込みが圧倒的に増えました。私は政治に関わらないようにしているので、基本的に書き込みを見てもスルーしていますが「いいね!」などのレスポンスが圧倒的に多いことを見ても、私の周囲にトランプ氏を批判する人は相当多いと考えて間違いがないようです。
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誰がトランプを支持しているのか?
私はかねてから今回の大統領選の結果に大きな疑問を抱いていました。それは単純な疑問です。
「いったい、誰がトランプ氏に投票をしたのか?」
ミシガン州はUnited States presidential election in Michigan, 2016のリンクを見てもわかる通り、共和党のトランプ氏が勝っている州です。パーセンテージを見ると、民主党のクリントン氏と僅差ですから、それゆえに相応のトランプ支持者がいると見て間違いないと思います。
しかし、私の周囲にトランプ氏を支持する人が見当たらないのです。確かに私は色の黄色い外国人です。英語はアクセントの強い支離滅裂英語。こんな私に付き合ってくれるアメリカ人ですから、私の周囲の人間は、異質な人間に対して寛大な人たちが多いことが予想されます。
また、新聞記事を読むと、トランプ氏はアメリカ人の中に潜む外国人などに反感を抱く潜在的な需要をうまく引き起こしたと分析されていますから、私のような外国人には目の届かない支持者が数多くいるのかもしれません。
同様に、新聞記事などには、富裕層ばかり優遇される低所得者層の心を掴んだという分析がなされていましたが、この間の私の引っ越しを請け負った業者まで、トランプ氏の政策の反感を口にしていたことは大きな驚きでした。
別に引っ越し業者だから貧乏というわけではありませんが、大変失礼ながら、お越しになられたアメリカ人の男性は典型的な「Red Neck」の方たち。この「Red Neck」という表現ですが、肉体労働者は外で仕事に従事するので、自然と首が日に焼けます。よって、赤い首は肉体労働者を指す表現になるのですが、彼らまでトランプ氏の地球温暖化政策を見直す姿勢に疑問を呈しておりました。
だとすると、私の周りの人間だけ偶然、トランプ氏に投票しなかったのでしょうか?それとも、投票していたとしても支持を表明せず、黙っているのでしょうか?私は可能性として下記の3種類のアメリカ人がいるんじゃないかなと考えています。
- 本当にトランプ氏が嫌いでトランプに投票しなかった人、かつ現在も批判をしている人
- 試しにトランプに投票したが、彼の政策に失望し現在後悔中、もしくは支持を表明すると波風が立つので黙っている人
- 実際はトランプ支持者だが、人種偏見、温暖化推進に賛成していると思われたくないので、表向き批判を言っている人
最初の1〜2番は分かりますが、問題は3番目の種類のアメリカ人です。口ではトランプ氏には批判的でも実際には外国人労働者の排斥に賛成的な人も実際はいるのではないでしょうか。
私はアメリカで18年生活をしていますが、この国はマイノリティに対しての発言に大変、気を遣う国でもあります。女性、肌に色のついた方たち、ゲイなどに対する発言を間違えば職を失いかねない生活でもあります。
もし、トランプ氏がアメリカ人の心の奥底に潜む暗闇を代弁しているとしたら…。私はこの考えに達すると、周囲のアメリカ人に対して背筋が冷たくなるような気持ちになるのです。
まとめ
私にはまだトランプ氏の取ろうとしている政策がアメリカにとって吉となるのか凶となるのか、判断がつきかねています。短期的にはアメリカ経済にとってプラスになっても、国際社会の中で孤立し、かえってアメリカにとって打撃になりかねないかもしれません。
最近、オバマケア代替法案を撤回せざるを得なくなりました。私が以前「自由診療がフェア?日本の保険制度は効率的?<アメリカの健康保険体験記>」で書いたように、アメリカの保険制度は非常に複雑です。
だいたい一般のアメリカ人でさえ、保険制度の難解さに根を上げるぐらいですから、私のように国民健康保険のある国から来た人にとってアメリカの保険制度は非常に洗練度を欠いているように見受けられます。
今回、代替法案は僅差で否決されましたから、アメリカ人自身も国の制度に対してどのように舵を切っていったらいいのか、考えあぐねているといっていいでしょう。アメリカに住んでいる日本人の私は、ニュースや新聞の政治欄から目が離せません。それは日本に住んでいる日本人の方も同じことでしょう。
まずは彼の政策に注目といったところでしょうか。
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この記事を書いた人
初めまして!日本の大学を卒業した後、米国の大学院に留学し漂流し続けること10数年。今年で米国生活16年目になります。お笑い好きの40男が加齢臭を漂わしながら、ミシガン州デトロイト近郊から海外生活と留学の知恵や経験をお届けします。