アメリカは「needn't」を使わない?イギリス英語とアメリカ英語の違い15選
30504
View
スポンサーリンク
前回は、アメリカとイギリスの違い<国民性編>でした。今回は、イギリス英語とアメリカ英語の違いについて書いてみます。国民性同様に言葉においても同じ英語圏なのですが、かなり違いがあります。
スポンサーリンク
「私が感じたアメリカとイギリスの違い6例<国民性編>」の記事では、私がイギリスとアメリカにそれぞれ生活した経験から、両国における国民性の違いについてご紹介しました。今回は、<言葉編>としてイギリス英語とアメリカ英語についてご紹介します。
1.付加疑問文
イギリス人はよく「~, isn’t it?」や「~, aren’t you?」などの付加疑問文を使います。一方、アメリカ人はよく「~right?」という表現を使います。
2.時間の表現
イギリスでは、5時15分を「Five fifteen」とあまり言いません。「A quarter past Five」です。さらに、4時55分であれば「Five to five」という表現が多いです。最初は何時なのか、ちょっと考えちゃいますが、慣れてくると意外と便利な表現です。
3.「Could」「Would」
丁寧な表現として、イギリスでは「Could」や「Would」を多用する特徴があります。「Would it be possible that 〜?(~できますか?)」などはアメリカ人には、かなりバカ丁寧な表現ですが、イギリスではよく使われます。
4.「~する必要ない」
「~する必要ない」と言う際、イギリスでは「needn't」を使います。アメリカではほとんど使われず、「You don't have to~」と言います。
5.「wanna」「gonna」
イギリスでは、「wanna」や「gonna」はそれほど使われません。使ったとしても年配のイギリス人だと「何、アメリカかぶれしてるんだ」と感じる方も多いと思います。
6.現在完了形
イギリスでは現在完了形がよく使われます。
鍵を失くしました
英: I have lost my key.
米: I lost my key.
夕食を食べ終えました
英: I have already had dinner.
米: I already had dinner.
このようにイギリス人は現在完了形を好んで使用している傾向があります。「~を持っていますか?」という際にも「Do you have ~」を使うことはあまりなく、「Have you got ~」を使う人が圧倒的に多いです。
7.「What's up?」と「How are you?」
英会話で有名なフレーズの「What's up?(元気?)」はイギリスでは使われていません。「How are you?」が一般的に使われています。
8.語尾のイントネーション
イギリス英語では、疑問文の際の語尾の発音は必ずしも上がらないという特徴があります。
英: Is this a pen?(→)
米: Is this a pen?(↑)
イギリス英語では疑問文なのか、肯定文なのか判断しづらいのですが、文脈や文法から判断するしかありません。
9.「H」の発音
イギリス人は「H」の発音は「エイチ」ではなく「ヘイチ」と発音する方がほとんどです。「Z」も「ズィー」ではなく「ゼット」(特にアイルランド系)がほとんどです。アメリカ人かイギリス人かの一番わかりやすい判断基準とも言えるかと思います。
スポンサーリンク
10.「have」と「take」
イギリス人とアメリカ人では「have」と「take」の使い方に違いがあります。
シャワーを浴びる
英: have a shower
米: take a shower
風呂に入る
英: have a bath
米: take a bath
休憩をとる
英: have a break
米: take a break
休暇をとる
英: have a holiday
米: take a holiday
11.「R」の発音
日本人が苦手なこの「R」の発音。イギリス英語では巻き舌で発音しないので日本人には発音しやすいかと思います。「teacher(ティーチャ)」「door(ドー)」「care(ケー)」という感じになります。
※スコットランド及び、北西部(リバプール、マンチェスター)ではアメリカ同様の巻き舌の発音になります。
12.「can't」の発音
アメリカ英語もイギリス英語も「can(キャン)」なのですが、「can't」はイギリス英語では「カーント」という発音になります。
13.スペルが違う単語
イギリス英語とアメリカ英語で異なる単語やスペルを一部ご紹介します。
ズボン
英: trousers
米: pants
郵便番号
英: postcode
米: zip code
校長
英: head master
米: principal
消しゴム
英: rubber
米: eraser
エレベーター
英: lift
米: elevator
缶
英: tin
米: can
携帯電話
英: mobile phone
米: cell phone
紙幣
英: note
米: bill
※単語やスペルの違いに関しては山ほどありますので、下記のサイトを参考にして下さい。http://www.linkage-club.co.jp/Material/AmE-BrE/list.html
14.接尾辞「-ation」
アメリカ英語は「S」のあとに接尾辞「-ation」がつく場合、発音が「ゼイ」に引っ張られてスペルがZに変わります。
文明
英: civilisation
米: civilization
工業化
英: industrialisation
米: industrialization
中立
英: neutralisation
米: neutralization
15.発音がはっきり違う単語
発音にはっきりと違いがある単語をいくつか挙げてみます。
vitamin
英: ヴィタミン
米: ヴァイダミン
tomato
英: トゥマ~トォ
米: トゥメイトォ
garage
英: ガレジ
米: ギャラージ
ask
英: アースク
米: アスク
either
英:アイザー
米: イーザー
vase
英:ヴァース
米: ヴェイス
音を聞けるオンライン辞書
他にも色々あるのですが、イギリス英語とアメリカ英語の両方の発音を聞けるオンライン辞書「Oxford Learner's Dictionaries」をご紹介しておきます。試しに、上記の単語を聞き比べてみてください。かなり楽しめます。
Oxford Learner's Dictionariesの使い方
- 上部のブランクのサーチ欄に聞いてみたい発音の単語を打ち込みます
- 二つのスピーカーのマークが出てきます
- 左のBrEがイギリス英語の発音です。右のNAmEがアメリカ英語の発音です
動画で発音の違いを聞き比べ
では、実際にアメリカ人とイギリス人の発音の違いを聞き比べてみましょう。
まとめ
日本の英語教育はアメリカ英語が基本になってます。そこで、イギリスに赴かれた際には、最初は戸惑いもあるかもしれません。しかし、ハリウッド映画などの影響によりアメリカ英語でも通じる部分も多いです。
細かく申しますと、アメリカでもイギリスでも地域によって訛りがあります。それぞれの地におけるヒアリングに関しては慣れるしかありません。「愛」があれば全て乗り越えられます。赴いた土地に「愛着心」があれば、乗り越えられる問題かと思います。
まずは、行ってみたい土地の文化や国民性をリサーチした上で、赴かれる土地に愛着心を持って乗り込んでください。そこに「愛」が存在すれば、語学の勉強は元より、すべての行動が苦になりませんから。
スポンサーリンク
アメリカ人の人気記事
この記事に関するキーワード
この記事を書いた人
日本の大学を卒業後に、フランス、イギリス、アメリカを渡り歩き、気がつけばセブで生活をしている50代半ばのオッサンです。酒とビリヤードを愛する男。セブでは、日本人よりフィリピン人のほうが友達は多いです。ちょい悪オヤジになりきれない、か弱いオヤジ。今までの経験を通して、私らしい情報発信ができれば幸いです。