シンガポールで見かける巨大な集合住宅の正体「HDB」とは?
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シンガポールに来たことのある人は一度は目にするであろう、巨大な集合住宅の数々。実はこれ「HDB」と呼ばれる政府により施された制度によって建築された物件であることをご存知ですか?HDBとは一体どのような住宅なのでしょうか。ここでは、そんなHDBについてご紹介します。
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シンガポール人が必ず住宅を持つことができる制度「HDB」
シンガポールには、通称コンド(Condo)と呼ばれるコンドミニアム、ウォークアップ・アパートメント、そして今回ご紹介するHDBと、それぞれの予算や用途に合わせて各自の住宅を選びます。
HDBと呼ばれている集合住宅は、正式には「Housing Development Board」といい、政府によって建てられた集合住宅です。「すべてのシンガポール人が必ず住宅を持つ」といった政府により施された制度のひとつです。シンガポールのひとつのシンボルとなっているくらい、シンガポールではあちこちにHDBが見られます。
HDBを持つ為に必要な積立金「CPF」
シンガポールには「CPF(Central Provident Fund:中央積立基金)」といわれる、各々の世代が将来に備えて貯蓄する強制的な積立制度があり、シンガポール就労者(シンガポール国民及び永住権所得者)の収入のうち20%が自己負担、さらに企業側で17%の合計37%積立にまわされます。
CPFの使用目的は以下の3つがあり、それぞれ3つの口座で管理されます。
- 通常口座(Ordinary Account):住宅購入費や教育費など
- 特別口座(Special Account):老後の資金
- 医療口座(Medisave Account)医療費
この通常口座(Ordinary Account)に積み立てられたお金でHDBを購入することができます。
HDBの購入方法
基本的な購入方法は、35歳以下であれば、結婚時(婚姻登録後)にこのHDB購入を申請できるようになります。その場合は夫婦2人の名義で購入します。ちなみに、単身で購入する場合は35歳以上からになります。
購入金額はCPFだけでは不足なので、手持ちのキャッシュ、もしくは銀行やHDBからのローンで購入します。HDBには新築物件と中古(OPEN MARKET)の2種類があり、新築の場合は抽選になります。
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HDBの特徴
政府が建てたHDBは、通称「プライベート」と呼ばれる民間デベロッパーが建築した建物(コンドミニアムなど)と比較すると、スイミングプールやジムがありません。またユニット自体にバルコニーはほとんどないのが特徴で、このような形で窓から棒を出して洗濯物を干すのを良く見かけます。
HDBの中でも「エグゼクティブHDB」と呼ばれる種類があります。この建物は一般のHDBより建物や内装をグレードアップしたものになり、価格も高めとなります。
最近では政府の施策でHDBの敷地内にも、エクササイズができる器具が設置されたり、憩いの場を充実すべく敷地内をガーデニング対応などもする箇所も見られ政府による環境改善化が見られ、一見プライベートかHDBかわからない物件も出てきています。
インテリアにお金をかけるシンガポール人
View this post on InstagramMin Designさん(@mindesignpl)がシェアした投稿 - 3月 10, 2018 at 1:05午前 PST
家自体は簡素な状態で引き渡されるので、大抵のシンガポール人はインテリアデザイナーに依頼し引越前に大掛かりなリノベーションを行います。天井にデザインを施したり、バリ風のインテリアにしたり、南欧風にしたりと、各家庭毎にテーマを決めて大掛かりな内装に取り組むようです。
シンガポール人の家に招待されると、こだわりを持って内装を施した様子を1つ1つ紹介してくれる家庭も多いので、日本ではないインテリアを拝見し楽しむことができます。
まとめ
以上、シンガポールの政府によって建てられた集合住宅である「HDB(Housing Development Board)」に関するアレコレをご紹介しました。その他にもTHE RYUGAKUではシンガポールに関する情報を多数公開しております。合わせてチェックしてみてくださいね!
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この記事を書いた人
20年近く海外勤務生活。中でも東南アジア、シンガポールに長く滞在。好きなことは旅行、ヨガ、そして様々な場所に出現する猫を撮り続けること。