ロンドンで日本人が引っ越しの物件探しをする際に押さえるべき7つのポイント
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「ロンドンの物件探しは難しい」という話をよく聞き、部屋を契約するのに1ヶ月もかかったという例も耳にします。私は運よく渡英3日目にしてアパートが決まりましたが、慣れない用語などで戸惑うことも多かったです。そこで、実際にロンドンで物件探しをした経験を元に、注意すべきことや、引っ越しでかかる初期費用など、物件探しをする際に気をつけるべきポイントをお伝えします。
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物件を選ぶときに気をつけるべき7つのポイント
1.住宅タイプ(Purpose Building Flat/Conversion Flat)
まず、イギリスの一般的な住宅タイプについて、一軒家をまるまる借りる場合を除き、主に「パーパスビルフラット(Purpose Building Flat)」と「コンバージョンフラット(Conversion Flat)」という2タイプがあります。
パーパスビルはアパート向けに建てられたいわゆる集合住宅ビルで、コンバージョンフラットは、大家さんの家の一部、いわば離れを改装して貸し出し用にした部屋のことを指します。
好みが分かれますが、大家さんがすぐ隣に住んでいることが多いコンバージョンフラットは、何かあったときにすぐ相談できるという利点があるでしょう。一方で、パーパスビルフラットは、一般のアパートと同じように各住居の独立性とプライバシーが保たれています。
「スタジオ(Studio)」が日本でいうワンルームタイプで、「ワンベッド(One Bedroom)」はベッドルーム1室に、リビングダイニングが付いています。
2.湯沸かし器のタイプ
湯沸かし器のタイプについて、ボイラー式とタンク式があります。ボイラーは瞬間湯沸かし器で、日本と一緒でその場でお湯を沸かしますが、タンク式は一定の量をタンクにためて熱するので、ルームメイトの数が多い場合などにお湯をためてお風呂に入ったりすると、後からお湯が足りなくなり水になってしまうこともあるので注意が必要です。
3.バスタブの有無
スタジオタイプの部屋だと、バスタブが無くシャワーのみの物件も多いです。個人的には、やはり日本人なので1週間に数回はお風呂をためて入りたいと思い、バスルームは重要でした。
4.地域の治安
日本人の多く住むのは西側のEaling、West Acton、中心部のNotting Hill、St. John’s Wood、Swiss Cottage、South Kensington、そして北側のFinchleyエリアです。日本食スーパーなどがあり、日本食材が手に入りやすいこともポイントが高いです。
Camden Town周辺や東側、テムズ川の東・南側は移民が混在していて、ドラッグなどが出回っているところもあるとのことです。家賃は安めのようですが、ストリートや駅までの道などの治安にも注意した物件選びが必要でしょう。
ロンドンは泥棒が多いという話も聞きますので、近隣に泥棒に入られた家があるかどうかも聞いてみましょう。
5.立地
個人的な感覚では、大体、駅から徒歩10分を超えるとバスを利用したくなってきます。すると、せっかく家賃を抑えても出費が増えて本末転倒になってしまいます。自転車を使う選択肢もありますが、すぐ盗まれるというので、筆者は買うのをためらっています。
スーパーなど便利なお店が近くにあるかも確認するとよいでしょう。
6.階数
パーパスビルの場合、部屋が建物の何階にあるかも重要です。イギリスはGround Floorが日本の1階にあたり、First Floorは2階です。Walk-up(エレベーター無し)のThird Floor以上だと、大きな荷物を持って上り降りするのは相当きついでしょう。
また、特にGround Floorの場合、建物が泥棒などの入りにくい構造になっていると安心です。
7.備品の有無
家具付き物件の場合、電子レンジ・トースター・湯沸しポット・アイロン&アイロン台・掃除機は標準で付くことが多いようです。確認して、付いていない場合、大家さんに購入してもらえるように交渉できるかもしれません。
初期費用と毎月の出費の目安
初月の家賃のほか、敷金6週間分を大家さんへ支払い、不動産屋さんへ手数料として180ポンド程度支払いました。
以前住んでいたニューヨークでは、大家さんへのデポジット(保証金)と不動産屋さんへのコミッションが家賃と同額かかったので、初期費用を比較するとロンドンのほうが大分少なくて済みました。所変わればシステムも違うのだなと驚きました。
ちなみに、引っ越し当初は銀行口座も開設されていないケースがほとんどだと思いますので、ある程度のまとまった現金を用意しておくとよいでしょう。基本的に、イギリスの銀行口座は固定住所がないと開設できず、多くの場合、証明書としても光熱費などの請求書か不動産の契約書が必要と、開設の条件が厳しいです。
また、クレジットカード払いの場合は、3%の手数料がかかることがあります。
家賃のほかに、月々の出費として住民税であるカウンシルタックス(筆者の住むBarnetでは月額約132ポンド(独居世帯20%引き後)と水道・光熱費(計75ポンド程度)、インターネット代(一世帯月20ポンド程度)それに携帯電話代(月20ポンド程度)などが固定費としてかかってきます。
これらの負担も考慮したうえで、自分の家賃の予算の上限を設定しておくことをおすすめします。
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家賃交渉のポイント
リスティングに出ている家賃はあくまで目安とのことです。大家さんは部屋が長く空いていることを好まないため、1週間以内などすぐに入居できる場合や、長く住むことが分かっている場合、2年契約にすると、交渉の際アピールになります。
私は大家さんが駐車場を使っていらっしゃることもあり、最終的にリスティングより75ポンド安く貸していただけることになりました。毎月のことなのでだいぶ違ってきますし、とても助かりました。
まとめ
いかがでしたか?以上、筆者の個人的観点も含めてお伝えしましたが、もし自分なりのこだわりがあれば、できるだけ妥協しない部屋選びをする方が、長く快適に住めて引越し代などの節約にもなるでしょう。
ちなみに、今回ロンドンでアパートを探すのに、私は日系の不動産会社を利用しました。事前からEメールでやりとりさせていただき、ある程度希望を伝えておいてから、最初は民泊(AirBnB)に滞在し、到着初日から物件を案内していただきました。
電気代などの契約変更手続きもやっていただいたり、ローカルエリアの案内図・日本食の手に入るお店などを紹介していただいたりとサポートがとても手厚く、安心感を覚えて地域に馴染むことができました。
どうぞ、素敵な住まいが見つかりますように。
参考リンク
日系不動産会社
JAC Strattons
筆者がお世話になった会社です。日本人向け引越しマニュアルや地域マップ・現地の洗剤ブランドなど日用品お勧めリスト、またベッド用品等の買い物まで付き合っていただき、アットホームできめ細かい対応が大変ありがたかったです。
London Tokyo Property
駐在員の知人が利用していました。お問い合わせだけさせていただきましたが、各支店と連携して効率良く物件を回るツアープランを組んでくださいました。
Japan Homes
ホームページには物件リスト(主にNorth / Centralロンドン中心)ばかりでなく、ロンドンの生活マニュアル・賃貸マニュアの充実したコラムが掲載されています。
オンラインリスティングウェブサイト
Zoopla
さまざまな物件を検索でき、家賃以外を含めた月支出のシミュレーションもしてくれます。掲載されている物件が空いているとは限りませんが、どんな物件があるかや、地域や予算の目安などを把握するのに役立ちました。
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この記事を書いた人
会社員生活の傍らNY留学の夢をかなえるべく2012年に渡米。ニューヨーク市立大学バルーク校MBA修了。2017年7月よりロンドンに移住。まだまだ知らないヨーロッパのダイナミクスと魅力を発見する日々です。
https://twitter.com/Sattyshamrock