古代ローマ時代から続く!北イタリアのソウルフード「Polenta(ポレンタ)」とは?
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北イタリアのソウルフード「Polenta(ポレンタ)」をご紹介します。日本人には馴染みがありませんが、イタリアでは昔からよく食べられており、現在も各地方にて、さまざまなレシピで愛されております。Polenta(ポレンタ)とは一体どのようなものなのでしょうか?
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Polenta(ポレンタ)とは?
トウモロコシの粉をお湯でじっくりコトコト煮込んで、とろとろに伸ばしたものがPolenta(ポレンタ)です。北イタリアの定番料理で、昔はパスタやパン、米よりも多く食されていました。最低1時間はぐつぐつと煮込まなければならないため、現在は昔ほど毎日食卓に並ぶことはありませんが、それでもレストランではよく出てきますし、スーパーにもインスタントPolentaなどが置いてあります。
水分量で固さを調節できるため、塩コショウをふってお粥のようにそのまま食べたり、水分を飛ばして焼いたり揚げて食べたりすることもできて、まるでお米のよう!
もともとは古代ローマ人がまだパンがない時代に小麦などをお湯で伸ばし、粥状にして食べていたことが始まりだそうで、小麦を練り固めたパスタや、小麦とジャガイモと絡めたニョッキなどもこのローマ人のレシピから生み出されたものだそうです。
特に小麦の生産が難しかった北イタリアの人たちはこのPolentaを食べて飢えをしのいでいたそうで、今でも北イタリアの各地にさまざまなレシピが存在します。
基本の食べ方
私たち日本人にとって食べやすいのはメインディッシュの付け合わせとしていただく方法でしょう。黄色いペースト状のPolentaが、レストランで肉や魚料理の横にちょこんと添えられて出てくることが多いので、メイン料理と一緒に食べると塩気が和らいで美味しいです。また、茹で野菜、特にパプリカやブロッコリーなどの色の濃い野菜と一緒に食べても美味しいです。
Polentaはとんがりコーンやトルティーヤ・チップスに似ていて、優しい味わいなのでさまざまな料理に合わせて楽しむことができます。もちろんイタリア人のように単体でお粥のようにすくって食べても美味しく、特に冬は体がぽかぽかになりますよ!
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イタリア各地に伝わるレシピの数々
一度食べてみて気に入った方は是非イタリア各地でオリジナルレシピを食べ歩いてみることをおすすめします。日本のうどんやそばのように、街ごとにその土地の特性を活かしたさまざまなレシピが存在して本当に興味深いです。今日は中でも特徴的なものをご紹介します。
Polenta alla carbonara(カルボナーラ・ポレンタ)
マルケ州の山岳地が発祥のレシピ。ベーコンやチーズなどを入れてオーブンで焼いたもので、グラタンのように食べやすく、子どもから大人までハマる、万人受けするレシピです。
Frascatula(フラスカトゥーラ)
Polentaは北イタリアを中心に普及した料理ですが、こちらは珍しく南イタリアのシチリアやカラブリア州などに伝わるレシピです。普通のPolentaにブロッコリーなどの緑野菜やにんにく、ベーコンなどが入ったもので、緑色の見た目も珍しく食べごたえもある一品です。
Polenta bianca(白ポレンタ)
ヴェネト州のトレヴィゾ周辺で栽培される白とうもろこしを使ったレシピで、人気の観光地ヴェネチアでもいただくことができます。味は普通のPolentaとあまり変わりませんが、見ためが真っ白で大変珍しいです。
Polenta Taragna(ポレンタ・タラーニャ)
逆に黒いPolentaもあり、こちらはお隣ロンバルディア州のベルガモなどでいただくことができます。そば粉入りのPolentaで見た目が黒色で少し不気味ですが、とうもろこしとはまた違う香りと味わいで美味しいです。なお、トスカーナ州などには栗を使った同じく黒色のPattona(パットーナ)というPolentaもあります。
Polenta e osèi(ポレンタ・エ・オゼイ)
ベルガモはPolentaの一大消費地で、さまざまなレシピがありますが中でもびっくり仰天なのがこれ。Polentaの上に小鳥(Osèi)の丸焼きがびっしり乗った、びっくり料理です。
筆者のように、口に入れる勇気がない方は同じ名前のケーキがあるので、こちらをお召し上がりください。Polentaは一切使われていないですが、黄色いマジパンとチョコの飾りでPolenta e osèiを表現した、とっても可愛らしいケーキです。
なお、本物のPolentaを使ったケーキ(Polenta dolce)も北イタリアには沢山あります。
Polenta concia(ポレンタ・コンチャ)
ベルガモと並ぶPolentaの一大消費地ピエモンテ州ビエラなどに伝わるレシピで、Polentaにチーズとバターを練り込んだ料理です。ポテトグラタンのようにPolentaもチーズとの相性は抜群で、アルプスにほど近いピエモンテの乳牛を使った絶品チーズと絡めると本当に美味しいです。
まとめ
お米がお粥から餅、煎餅へと変わるかのように七変化するPolenta。イタリアに住んだことのある日本人の中には帰国後「Polentaが恋しくて東京中のレストランを探し歩いてしまった!」というほどハマってしまった人もいます。是非皆さんも試してみてください!
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この記事を書いた人
アメリカに1年、イタリアに2年住んでいます。お料理と旅行・美味しいものの食べ歩きが大好きです♡特に大好きなカフェやスイーツ、お土産を探すのが大好きなので、おすすめ情報をたくさん発信できたらと思います☆゚・:,