ドーナツに火祭り?イタリアの父の日(La festa del papà)の祝い方
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日本では毎年6月第三日曜日が父の日ですが、イタリアでは毎年3月19日に父の日を祝います。また、日本とは異なるイタリアの父の日の風習もあります。ここでは、そんなイタリア版の父の日についてご紹介します。
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イタリアの父の日は母の日の2か月前!
日本はアメリカ文化を踏襲しているため、毎年6月第三日曜日が父の日ですが、イタリアでは毎年3月19日に父の日を祝います。実はイタリアだけでなくスペインやポルトガル、リヒテンシュタインなどもそう。理由は3月19日がキリストの育ての親「San Giuseppe(聖ジュゼッペ)」の日だからです。
イタリアには「聖人の日」という習わしがあり、日本の六曜のように365日毎日がいずれかの聖人へと捧げられています。聖人とは、良い行いをしたカトリック教徒のことで、バチカン市国と法王が「いつまでもその人たちのことを覚えていましょう」と決めた人たちのこと。ちょうどこの日がSan Giuseppeに捧げられた日であるため、イタリアにおける父の日となりました。
父の日と言えば揚げドーナツ!
イタリアの父の日に絶対欠かせないものと言えば「Zeppole(ゼッポレ)」です。これは一言でいうと日本で売っているフレンチクルーラードーナツのような、シュー生地にクリームが入ったお菓子で、大きく分けると伝統的な揚げバージョン(Zeppole di San Giuseppe fritte)と、昨今のヘルシーブームを受けて登場した焼きバージョン(Zeppole di San Giuseppe al forno)があり、さらに地域によっても沢山のレシピが存在します。
どうしてこれを食べるのかというと、San Giuseppeが妻マリアと幼子キリストを連れてエジプトへ逃げたのち、家族を養うために揚げ物を売っていたとされるエピソードに基づくそうです。
1700年代から揚げ物職人が3月19日にSan GiuseppeにZeppoleを捧げるようになったことで広まっていったようです。
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春分の日も父の日?
San Giuseppeの日は父の日ではありますが、同時に日本の「春分の日」のように、春の訪れに感謝する日でもあります。これはキリスト教が広まる以前からこの時期になると、寒い冬に終わりを告げ、春の訪れを祝うお祭りをやっていたことに由来するそうです。
現在まで続く有名なお祭りもあり、特にシチリアの「Vampe di San Giuseppe」やラツィオ州イトリの「Fuochi di San Giuseppe di Itri」などは、お浄めのための火をおこして、不要になった木材などを燃やす伝統行事が有名です。
イタリア各地に伝わる父の日スイーツ
最後にZeppole以外のイタリア各地に伝わる絶品父の日スイーツの数々をご紹介します。
Frittelle di riso di San Giuseppe(トスカーナ州など)
Zeppoleの中身にミルク粥がプラスされたもので、穴が開いていないげんこつ型タイプのことが多いです。
Crispelle di riso(シチリアなど)
こちらはシチリアのカターニャなどに伝わる伝統レシピで、中身でなく生地にお米(Riso)が練りこまれたバージョンです。フライドポテトのような短い棒状になっていることが多いので、とても食べやすいです。
Sfinci di San Giuseppe(シチリアなど)
Sfinciは「揚げ物」という意味があり、これもZeppoleに似ていますが、上にリコッタチーズを使った白いクリームがかかっていて、さらにその上にチェリーやピスタチオなどで色鮮やかに飾り付けされている大変可愛らしいお菓子です。クリームにはレモンやチョコレートも入っているのでZeppoleとはまた違った味わいが楽しめます。
Raviole di San Giuseppe(ボローニャなど)
こちらはZeppoleとは見た目も味も全く異なるスイーツで、餃子のような見た目のクッキーの中にプルーンジャムが入っているお菓子です。小さくて食べやすいのでついつい手が伸びてしまう一品。上から粉砂糖をたっぷり振りかけていただきます。
まとめ
いかがでしたか?イタリアの父の日は母の日と違って専用のお菓子や行事がたくさんあるので女性の私でもちょっぴり待ち遠しい一日です。皆さんも是非イタリアならではの父の日を楽しんでくださいね!そして、お父さんへの感謝の言葉も忘れずに!
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この記事を書いた人
アメリカに1年、イタリアに2年住んでいます。お料理と旅行・美味しいものの食べ歩きが大好きです♡特に大好きなカフェやスイーツ、お土産を探すのが大好きなので、おすすめ情報をたくさん発信できたらと思います☆゚・:,