人種のるつぼ、アメリカに飛び込む日本人ーーテキサス大学の留学経験者インタビュー
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「アメリカの大学制度は合理的だ」と言う日本人女性。彼女をアメリカ留学へと惹きつけたものは何だったのか。初回はアメリカ留学についてインタビューしました。
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今回の留学経験者インタビューは、アメリカ・テキサス大学に留学している「植木雅美(うえきまさみ)」さん。現在、テキサス大学アーリントン校でソーシャルワークを学んでいる大学院生です。そんな植木さんのアメリカ留学について3回に分けてご紹介します。
第1回の今回は、「アメリカでの留学」について聞きました。
合理的な大学制度を持つアメリカへ
ーー まず留学を決断した理由を教えてください。
ずっとアメリカの大学制度の方が合理的だと思っていたからです。アメリカの大学は、自分の専攻を決めるまでの猶予期間が長くて、基礎教養を学ぶ過程があるんです。学生の選択肢の幅が広いです。それに、編入学がしやすいので、自分に合わないと感じたり、もっとやりたいことが見つかったら別の大学やコースに移ることができるんです。
日本だと、多くの場合入学時点で専攻が決まりますし、編入学もハードルが高く、機会も少ないですから、そういう点でアメリカの大学への憧れみたいのがありました。
ーー アメリカに留学することのメリットはどういうところにありますか?
アメリカは色んな意味で最新で自由なので、暮らしやすいということはあると思います。あとは、人々の受け入れに積極的なので、多様な文化を知り、理解し合うのに良いです。アメリカの大学は学費がかなり高いのに学生が世界中から集まるのは、その多様性が魅力だからなんだと思います。
ーー そんなアメリカの人々をどう感じますか?
とにかく自己アピールがすごいです。いつも自信に満ち溢れています。ちょっと操作したことがあるだけでも、「あたしエクセルできるよ」とか自信を持って言いますね。そういうと悪いことのように聞こえるかもしれませんが、逆に言えば、自分の良いところをアピール、プレゼンすることが上手いってことです。
私たち日本人は、謙虚さが美徳みたいなところがあるので、自分の長所に対して謙遜しがちですが、アメリカでそれは大きな損になります。私もアメリカに来たばかりの頃は謙遜することが多かったですが、アメリカ人を見て話し方を盗んだり真似たりして、段々自己アピールができるようになりました。
ーー 英語はどのように勉強しましたか?
私は好きなアメリカの映画やドラマで使える表現をメモして覚えたりしました。他にも、英語学習にはシャドーイングが良いと思います。最初の頃、アメリカ人のクラスメイトに何言ってるか分からないと言われたことがあって、ショックと悔しさでそういうシャドーイングとかで発音もすごい勉強しました。
多様な人種がいるアメリカでの留学生活
ーー アメリカにはたくさんの人種がいますが、差別とかはありますか?
アメリカでは人種のサラダボールと言われるほど人種が多様ですが、まだ白人至上主義を感じさせる風潮は色んなシーンで見られます。一度、アフリカンアメリカンと白人と一緒に三人でレストランに入ったとき、店員さんが他の二人には話しかけるのに、私はいないものとして扱われたことがあります。最初はナイーブだったから結構ショックでした。
日本でも差別やハラスメントはありますよね。同じ人種同士でもあるのだから、人種や文化の違いが入ってくると、間違った情報や先入観も相まって、ますます問題は難しくなります。アメリカでもまだ、人種やジェンダー、宗教を理由にハラスメントを受けたり、恐怖を感じたりすることは珍しくないんです。それはあってはならないことですが、実際にあります。
私は、人間は差別を受けたり心身をおびやかされることなく、尊厳を持って生きられなければいけないと思います。まだ私にも異人種間によるネガティブな経験のせいで先入観や偏見が払拭できない部分がありますし、周りのクラスメイトもそうです。いつも授業では日々起こる互いのカルチャーショック、知ってるつもりでもキチンと理解できていなかったことについて話します。毎日が勉強です。
アメリカにいると肌の色について話す機会がよくありますが、私たちが目で見る肌の色などで区別する「人種」の差は社会的に構築されたもので、生物学的には全く差はないそうです。人との違いにばかりに気をとられがちですが、人間共通点のほうが多いんです。違いよりも共通してることをもっとシェアできたら世の中は明るくなると思います。
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会話を弾ませる日本文化への知識
ーー 日本に興味を持ってもらえることはありましたか?
日本の文化に興味を持ってくれることは多いです。留学していると日本について問われる機会がたくさんあります。アメリカに来てから自分が日本のことを理解したつもりで理解できていなかったことに気付きました。
私は、結婚式のときのお祝儀や年末年始の過ごし方などのしきたりや行事についての深い意味や歴史を知らずうまく説明できず困ったりしたことがあったので、日本の文化をうまく説明できると会話が弾むしとても役に立つと思います。やっぱり教養としても、日本の伝統についてよく知っておくべきだと思います。書道や茶道とか。日本のゲームやアニメや漫画が好きなアメリカ人も結構いて私は漫画が大好きなので話が弾みました。そういうのも読んでおくといいことあるかもしれません。
あと料理、特に日本食を作れるようになっておけばと思いますね。パーティ―とかに自分の料理を持ち寄ることがあるんですけど、絶対日本食を期待されるので。
まとめ
今回はアメリカでの留学についてお聞きしました。アメリカは多様な人種に溢れていて、差別のようなネガティブな面もある一方で、様々な文化的背景を持つ人たちと交流もできるそうです。その多様性の中に飛び込んで行くからには、日本文化への理解を涵養して日本人としてのアイデンティティをしっかり持っておきたいですね。
さて、次回は「テキサス大学」と「ソーシャルワーク」についてご紹介します!
今回紹介したテキサス大学アーリントン校の口コミ
名称 | University of Texas at Arlington(テキサス大学アーリントン校) |
---|---|
国・都市 | アメリカ / テキサス州 / アーリントン |
学校形態 | 大学大学院 |
住所 | 701 S Nedderman Dr, Arlington, TX 76019 アメリカ合衆国 |
電話番号 | +1 817-272-2011 |
公式サイト | http://www.uta.edu |
口コミサイト | https://ablogg.jp/school/10274/ |
インタビュアー
保坂福斗(ほさかふくと) / 早稲田大学一年 / アブログインターン生
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