どんな高校生がトビタテ留学JAPANに参加してるの?ーーTHE RYUGAKU座談会Vol.5

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トビタテ留学JAPAN高校生コースの第一期生として留学に行った二人にインタビューしました。高校生の方でなんとなく海外に興味がある人、留学をしてみたいと考えている人にぜひ読んでいただきたいです。高校生離れした思考や発言に注目です!!!

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  1. 中川原さん

    中川原 弥晨(なかがわら びしん)さん/都立の高校3年
    トビタテ留学JAPAN高校生枠の一期生として国際ボランティア分野で3週間留学をしました。インドネシアの孤児院に行き、教育活動支援(主に英語の授業を担当)を行いました。

  1. 村上遥(むらかみ はるか)さん/都内の私立高校3年
    トビタテ留学JAPAN高校生枠の一期生としてアカデミック分野でオックスフォードに5週間留学しました。日本の英語教育に疑問を持ち、生徒の立場から海外の英語教育制度を肌で感じるため行きました。

    村上さん
インターナショナル・ハウス・オックスフォード校のロゴです
名称International House, Oxford(インターナショナル・ハウス・オックスフォード校)
国・都市イギリス / イングランド / オックスフォード
学校形態語学学校
住所IH Oxford at St. Edward's School Oxford, OX2 7NN united kingdom
電話番号+44 (0) 20 7611 2400
公式サイトhttp://www.ihlondon.com/young-learners/
口コミサイトhttps://ablogg.jp/school/13610/
  1. よしと

    小久保嘉人(こくぼ よしと)/横浜市立大学3年生
    鈴木 莉帆(すずき りほ)/早稲田大学2年生
    林元 真季(はやしもと まき)/早稲田大学2年生
    アブログインターン生
    今回はインタビュアーを務めます

トビタテ留学JAPANとは

トビタテ留学JAPANは、文部科学省が主体となって、多様な分野においてリーダーシップを発揮し世界で活躍しようとする、または日本から世界に貢献しようとする意欲のある若者の留学を、高等学校段階から支援することで海外留学の機運を高めることを目的としています。

トビタテ留学JAPANの特徴

  • 留学内容、渡航先、期間(14日~1年間)を生徒が自由に設計できる
  • 返済不要な奨学金が給付される
  • 充実した事前・事後研修で留学の質を高められる
  • 全国から集う個性豊かな高校生と仲間になれる

トビタテ留学JAPANのプログラム種類

  • アカデミック分野:海外の学校に通い、外国語を用いて学修するもの(※)
  • プロフェッショナ分野:観光、IT、調理等のキャリアカレッジでの学修、農場や工場等での実地研修、インターンシップなどに参加するもの
  • スポーツ芸術分野:海外のトレーニングセンター、教育機関、芸術学校等に通学し、技量の向上を目指すもの
  • 国際ボランティア分野:NGO等が主催する支援活動に参加するほか、国際協力について関係機関で学び、理解を深めるもの

※アカデミックコースは期間により、テイクオフ、ショート、ロングに分けられています。

トビタテを知ったきっかけ

トビタテを知ったきっかけについて話す二人

よしと:本日はよろしくお願いします。まずトビタテに参加した経緯を教えていただけますか。

中川原:もともと海外には全く興味がありませんでした。英語も好きではなかったので、どうやって日本語だけで生きていこうと考えていました。ある時、担任からトビタテを紹介されてから次第に興味を持ち始め、留学することを決意しました。

海外に行くのなら帰国後の報告会で自分の留学体験を同世代にプレゼンテーションしたいと思ったので、同世代がイメージしやすいアジアに留学先を絞りました。また、アジア圏の経済成長にも興味がありました。毎日二時間ずつ、アジアの受け入れ先を片っ端にネットで探し、興味を持ったら電話とメールで連絡しました。その中に他校の高校生も参加を希望しているプランがあり、それに一緒に参加させてもらう形で留学プランを作り、トビタテに参加しました。

よしと:村上さんはどうですか?

村上:私がトビタテで留学した学校は、中学三年生の時に2週間、高校一年生の時に3週間留学したところでした。過去の留学体験からも、慣れるまでの時間から学ぶまでの時間を考えた時に3週間では物足りないと感じました。参加したカリキュラムもフルだと5週間プログラムだったので、どうしても5週間行きたいという想いが強くなったのです。しかし、経済的理由もあり両親からは反対されました。そんな時に駅に貼ってあった高校生トビタテのポスターを見て、応募することを決めました。

よしと:なるほど、中川原さんは高校の担任の先生で、村上さんは駅のポスターでトビタテを知ったわけですね。

事前研修で全国の高校生集まるトビタテ

トビタテについて話す二人

よしと:二人はどこで知り合ったんですか?

中川原:トビタテに受かってから事前研修として一回集まる機会があるのですが、そこで知り合いました。事前研修だけで解散するのはもったいないと思い、留学前にまたみんなで集まりたいと企画しました。村上さんはそれに協力してくれた人でした。

よしと:自分で企画するのは素晴らしいですね。

村上:壇上で訴えかけていた中川原君に協力したいと思ったのです。

よしと:事前研修ではどんなことをしたのですか?

中川原:何人かのグループになって、自分の留学プランについて発表しました。その後、同じグループの人からフィードバックをもらいます。僕は子どもに対しての活動だったので、どうしたら子どもがより興味を持って聞いてくれるのかなどのアドバイスをもらいました。例えば、映像を使ったり、子どもが知っているようなアニメを入れることで言葉を使わずに伝える方法を教えてもらいました。

村上:グループの人からフィードバックを受けた後に最終的にはもう一度目標を立て直します。

中川原:深いところまでのアウトプットが要求されるので難しかったですね。

よしと:自分の留学プランに余念がないか繰り返し計画を練り直すのですね。事前研修で印象的な発表はありましたか?

村上:サンフランシスコに映画製作を学んだ人が印象的でした。映画製作はカンタンな道ではないのに、留学から帰ってきたら絶対に成功させてやる!と熱い気持ちを持っていたことに驚きました。

中川原:僕は印象的な人が二人いました。一人は帰ってきてから聞いたのですが、NBAを目指して一流のプロスポーツ選手を育成している学校に留学した人です。留学当初、日本ではトップクラスだったのに海外では全く通用しなかったそうです。そこから努力をして最終的にスタメンをとって帰ってきたのですが、彼がしたことは絶対に日本ではできないことなのですごいと思いました。

もう一人はシリコンバレーに飛び込んでいき、将来的に日本の発電システムを変えたいと言っていた人です。決してビックマウスだけでなく、やっていることも理に適っている印象を受けました。

よしと:トビタテに参加している高校生は志が高いですね。事前研修は自分の留学プランをもう一度見直すとともに、同世代の仲間から刺激をもらう場でもあるのかもしれません。

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高校生の認知が低い実情

高校ではトビタテの認知が低い実情を話す二人

よしと:そんなトビタテですが、実際、高校生はどれくらい認知しているのでしょうか?中川原さんは担任の先生から勧められたという話がありましたが、他の生徒たちもトビタテのことを知っているのですか?

中川原:全校生徒みんなが知っているわけではないと思います。むしろ知らない人の方が多かったです。

よしと:村上さんの学校はどうでしたか?

村上:私の学校ではトビタテの参加を検討していたのは、最初は私だけでした。たまたまピアノのコンクールでアジア大会に出ている友達にトビタテのことを話して、その子も応募することになりました。でも結局、私達二人だけで、他の子達は私達がいなくなって初めてトビタテの存在を知ったそうです。

留学する高校生がもっと増えてほしい

留学する高校生がもっと増えて欲しいと話す村上さん

りほ:自分たちがトビタテに行ってから高校で留学する後輩が増えたなという印象はありますか?

村上:私の高校は英語を重視しているので、もっと留学の良さを広めるべきだと考え、学校中にポスターを貼ったり、講演会を開きました。その結果、今年は3人の後輩がトビタテに応募しました。

よしと:講演会ではどのようなことを伝えているのですか?

村上:私は留学して、将来やりたいことに向かってのプロセスへの考え方が変わりました。それが高校で留学に行く意味だなと思っているので、そういった考えを伝えています。私自身、日本から多くの人が留学してもらいたいと思っていて、現在はそういった方をサポートできるようなホームページを作成しています。

よしと:確かにホームページを作ることで伝えられる人の数は増えますね。

村上:そうなんです。高校留学での良さを広めながら、留学に行きたいと考えている方を助けることができたらと考えています。また文部科学省にも自分のやりたいことを伝えて、留学エキスポというイベントでトビタテのブースに登壇させていただきました。留学体験を語ることで留学する人を増やす活動の支援を行っています。

留学の足かせになる障害を取り除く

留学希望者の足かせになってる障害を取り除きたいと話す中川原さん

よしと:中川原さんも留学を広めるためにやっていることはありますか?

中川原:IUCという国際交流サークルを作りました。留学から帰ってきて思ったことが、留学したくても挙手できないような雰囲気が高校にあるように感じて、それを変えたいと考えたからです。同世代に話を聞くと、留学したい人の足枷になっているものは、語学力、お金、そして今その人が置かれている環境、の三つであると思いました。その三つのうち「語学力」と「お金」は自分のサークルによって解消できます。

サークルでやることは二つあって、一つ目は週2〜3回英語に慣れることです。高校の外国人講師の方にお願いをして、英語を話すことであったり、聞くことに対するハードルを低くしたいと思いました。これが「語学力」の課題を解消します。もう一つは留学支援です。自分の留学体験を話したり、相談に乗ることで留学に行きたい人を後押します。トビタテに受かると返済不要の奨学金も出るのでお金に困っている方の悩みも解決できます。

よしと:そのサークルがきっかけで多くの方が留学に行くといいですね。

中川原:私は留学に行って、日本が素晴らしい国であることを改めて知ることが出来ました。しかし、日本の学生はそれに気づいておらず、日本人としての誇りを持っていないように感じます。一人でも多くの方に海外に行って、世界を知るとともに日本の良さを感じていただきたいですし、私はこれからそのサポートをしていきたいと考えています。

まとめ

高校生とは思えないような発言ばかりで終始驚かされてばかりでした。二人の素晴らしいところは自分で考えたことをすぐに行動していることです。それも、ただ行動しているだけではなく、相手が何を求めていて、自分がそれに対してどうするべきなのかという思考法が確立されているように感じました。

トビタテ留学JAPANはこのような学生を世界に送り出しているプログラムです。この記事がトビタテを知るきっかけとなり、高校留学を考える際の一つの情報となれば幸いです。

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THE RYUGAKU [ザ・留学] 編集部です。留学コニュニティサイト『アブログ』も運営しています。

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