正しいエッセイの書き方は?IELTSやTOEFLで役立つライティングの構成とは

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カレッジや大学入学に向けて勉強している人にとって、最大の難関とも言えるエッセイ。IELTSやTOEFLなどのテストでも必須の分野である上、カレッジなどに入学後も定期的に書く定めにあるだけに、書き方を知っておくことは最重要。カナダの大学卒業者、またESL講師として教えてきた筆者の経験に基づいて、エッセイを書くために必要な手順をご紹介します。

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エッセイとは?

そもそもエッセイとは何なのでしょうか?日本語では、エッセイは「随筆のようなもの」と定義されていることが多いですが、英語で言うエッセイは「学術的論文」のことを指します。カレッジや大学入学に向けて書く「エッセイ」は、論文というよりは、学術的なトピックに沿った意見文であることが一般的です。つまり、ここで紹介する「エッセイの書き方」はアカデミックな意見文の書き方であることを覚えておいてください。

エッセイの構成

書き物には、常に構成というものが存在します。この構成がきちんと成されていないと、読み手にとっては大変理解しにくい作品となり、もちろん評価も下がります。逆に文章が簡単なものであっても、構成がしっかりできているものは読み手には大変伝わりやすい作品に仕上がります。では、英語のエッセイはどのように構成されているのでしょうか。英語のエッセイは、日本語と同じように、導入(序論)・本論・結論の3部で構成されます。(英語ではそれぞれ、Introduction, Body, Conclusion と言います。)

 

「なんだ、じゃぁ、とりわけ問題なさそうじゃん。」と思うかもしれませんが、日本語で書く時と大きく違う点は、英語では“Thesis Statement”と呼ばれる自分の主張が先に序論で述べられることです。これなしでは、英語のエッセイは始まりません。このThesis Statementをうまく支持・証明できるかどうかが、エッセイの良し悪しを大きく左右します。では、エッセイは実際にどのように書き始めたらよいのかを見ていきましょう。

エッセイを書く前に

 
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さぁ、エッセイを書くぞ!と言っても、突然書き始めるわけではありません。書く前にはそれなりの準備(ブレーンストーミング)が必要です。この準備段階ですることは、3つあります。

①トピックと設問を理解する

まず、初めにすることは「トピックと設問を理解する」ことです。TOEFLやIELTSでもそうですが、エッセイを書くに当たって、必ず設問やトピックが出題されます。エッセイを書く際には、必ずこのトピックに沿っていて、かつ設問の答えになっている形でなければなりません。エッセイのトピックは様々あり、一様には言えませんが、TOEFLやIELTSなどのテストでは、一般的に社会問題が取り上げられることが多いようです。社会問題の中でも、環境問題や教育問題は特に多いと言えます。日頃からこのようなトピックの知識を蓄え、ディスカッションができるくらいに慣れ親しんでおくと、エッセイを書く時に大変有利になります。

また設問にも様々なタイプがありますが、大きく分けると3種類のタイプに分けることができます。それらは(1)あるトピックについて賛成か反対かのどちらかを選択するタイプ、(2)「お金と時間のどちらが大事と思いますか」のような二者択一タイプ、そして、(3)「あなたの考えを述べよ」のようなOpen-Ended Question(回答に無数の可能性がある)タイプになります。エッセイを書く前に、与えられた設問を読み、まずトピックは何なのか、設問はどのタイプなのかを頭の中で理解するところから始めましょう。

②Thesis Statementを決める

設問とトピックを理解したら、今度はその設問に答えなければいけません。つまり、自分の答え = 主張・意見 = Thesis Statementを決めます。賛成か反対を問われているのであればどちらかに定める、お金か時間かを選べと言われているのであればどちらかを選ぶ、あなたの考えを述べよと言われているのであれば考えを一言でまとめて述べる、という作業をします。

二者択一タイプの場合は、必ずどちらかを選ぶ回答をします。「どちらでもない」という回答は、エッセイ採点者によっては「設問に回答していない」と判断される恐れがあるほか、「どちらでもない」ことを支持し説得力のある理由を考えることが難しいことが多いので、いずれにせよ避けた方がいいでしょう。

Open-ended Questionの場合は、常日頃から該当トピックについて考える機会がないと答えることが難しいでしょう。英語圏、特に北米のカレッジや大学では、自分の考えを理論的に述べることが多大に評価される場所です。こういったクリティカル・シンキングができないとエッセイだけでなく、授業にも参加できない、単位を取ることができないということになりかねません。日常的に、ニュースや社会問題についてある程度自分の意見を持つことを心がけましょう。

③理由(支持文)を考える

ブレーンストーミング段階で最後にしておきたいことは、Thesis Statementを支持、または証明する理由を3つ考えることです。説得力のある理由として、事実、データ、体験談、引用などが挙げられます。また各理由を更に支持する要素として、必ず具体的な例を含みましょう。また、どの理由をどの順番で紹介すると一番説得力があるかもこの段階で考えておきます。このように、主張を支持する理由や具体的な例を組み立てて自分の意見を論証することがエッセイの醍醐味です。

短時間で書き上げなければならないテスト形式のエッセイでは、データや引用は手元に揃えられないので、普遍的事実や一般常識、論証しやすい仮説を使用しても良いでしょう。また無理やり内容の乏しい理由を3つ述べるよりも、しっかりした内容に富んだ理由が2つ述べられている方が読み手にとっては好印象に写ります。どうしても時間が足りない場合は、説明するのに自信がある理由を2つに絞りましょう。

重要なことは、理由に説得力があり、それらが論理的に説明されていることです。せっかくThesis Statementが良くても、それを支持する理由が論理的に説明されていないと、読み手には自分の主張がうまく伝わらず、結果として良い作品にはつながりません。英語の感覚としては「私はこう思う、なぜなら理由①、理由②、理由③だからだ!」という考え方が最も納得されやすい構成です。自分の意見を述べる時は、この構成で、かつ事実などに基づいた理由を裏付けて述べることを練習することをおススメします。

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エッセイを書く

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①導入・序論

ブレーンストーミングを終えると、ようやく書き始めることができます。大方の場合、初めに書き始めることになるのは導入・序論です。ここでは、トピックの紹介(例:トピックの背景や昨今の状況など)をした後、自分のThesis Statementを述べ、更に「それには、理由が〇個あります。」という文章を1段落にまとめて書くことが普通です。テスト形式などの短いエッセイでは、この紹介文が4-5文程度あれば十分でしょう。カレッジや大学の課題で書くエッセイの場合は、なぜそのエッセイを書くに至ったかなどの経緯やトピックの背景をもう少し深く掘り下げて書く事が多いので、より長い段落になります。

②本論

ここではブレーンストーミング時に考えたThesis Statementを支持する理由を述べ、それらを具体例を使って、読み手を説得できるように説明します。日本語で理由を述べる時と同じ様に「First / Firstly (第一に)、Second / Secondly (第二に)、Third / Thirdly (第三に)、At last / Finally (最後に)」といったつなぎ言葉を使い、各理由ごとに段落に分けて書きます。つまり、3つ理由があれば、3段落に分けて書くということです。各段落の初めにはまず主張を支持する理由を書き、その後に具体例を述べましょう。繰り返しになりますが、英語話者にとっては、言いたい事(メインポイントや結論)が先に述べられており、理由が後から来る構造が最もわかりやすいので、本論の各段落もこの構造に則って書きます。例を述べる時は、「For example / For instance (例えば)」という語を使って書き始めると読み手にとってもわかりやすい文章になります。

③結論

最後は結論です。ここでは、「以上の理由から、私は~だと思います。」というように自分の主張を繰り返し述べる文を書いた上で、最後にコメント(個人的な感想や期待、将来の展望など)を2文ほど足し、1段落にまとめます。主張を繰り返す時には、paraphraseと言って、既述の内容を違う語彙や表現を使って書く事が大事です。つまり、Thesis Statementと全く同じ表現をすることは避けましょう。これで、エッセイを書く作業は終了ですが、この後にもう1段階作業が残っています。

エッセイを書いた後は見直し・編集

書く作業が終了したら見直し、場合によっては、編集をします。手書きのエッセイで編集をすることは大変難しいですが、見直しは必ずしましょう。スペルミスやパンクチュエーション(句読点)などのtypo(打ち間違い・書き間違い)、または間違った語彙を使っているところを修正したり、読み直してみて意味が通じにくいと感じたところを修正するなどして、作品の完成度を高めます。一般的に、この作業をする場合は、書き終えてから数日~1週間ほど置いた後にすると良いと言われています。時間を置いた方が、より冷静に客観的に見直すことができるからだと言われています。

まとめ

以上、エッセイを書くまでの作業を簡単におさらいするとこのようになります。

(1)ブレーンストーミング

①トピックと設問を理解する
②Thesis Statementを決める
③理由を3つ決める

(2)書く

①序論 = 1段落:トピックの紹介とThesis Statement
②本論 = 3段落:理由と具体例
③結論 = 1段落:Thesis Statement の要約とコメント

(3)見直し・編集

少し時間を置いてからすると良い

いかがでしたか?書くという作業は、思いの外、書くまでの作業が一番大変だったりします。しかし、慣れるとブレーンストーミングも数分でできるようになります。エッセイを書かなければならない状況にいる方は、少しでもこの一連の作業を多く繰り返して、全作業にかかる時間を少しずつ短縮できるように頑張って下さいね。

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この記事を書いた人

まつい ぞりこん
まつい ぞりこん

トロント在歴13年目を迎える文化と言語とお笑いが大好きな関西人。ヨーク大学言語学部卒。TESOL・CILISATを取得し、語学学校カウンセラーやESL講師、日英通訳などを経て、現在、日本語教師&フリーライターなどをしている。