もし英語が公用語になったら?日本のグローバル化の先にあるもの

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前回の記事は「英語は公用語になるのか?英語が日本の公用語になる可能性を考える」でした。その可能性は日本の英語教育に大きなメスが入れば、可能性は無きにしもあらずだと私は思います。今回は、英語が日本の公用語になった場合を想定してお話ししたいと思います。

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社内公用語の英語化が始まっている

1999年に日産自動車が仏ルノー傘下となったことで、取締役会は英語で行われることとになりました。なお、社内文書は英語と日本語の二本立てとのことです。さらに、2012年の3月にファーストリテイリング(ユニクロ)が、そして7月には楽天が社内での英語公用化を開始しました。

2014年に武田薬品工業の社長にクリストフ・ウェバー氏が就任し、英語の公用語化に拍車がかかります。さらに今年(2015年)の6月29日に本田技研工業もついに英語の公用語化を打ち出しました。本田技研工業の英語公用化は、伊東孝紳氏から八郷隆弘氏への社長の交代劇があった直後の発表でした。

実は1992年に三菱商事社長だった槇原稔氏が英語公用語化を唱えたのですが、当時は誰にも相手にされず「宇宙人」扱いされたそうです。

このように会社内で英語を公用語化する動きはすでに始めっています。

入社しても配属先がない楽天の新入社員

楽天では、入社時の時点でTOEICの点数が650点に満たない場合は、仕事をさせないという決まり事があるらしいです。新入社員458人のうち、TOEIC650点を取得できていない新入社員が170人いたらしく、その社員たちは入社後も配属先を与えらず毎日、英語の勉強をしていたらしいのです。

楽天では昇進のためにも英語は不可欠であり、管理職級で700点、執行役員級で750点以上が必須とされ、猶予は2年間。それまでに英語ができない執行役員はクビになるという、仕事力があっても英語力がないと生き残れないシステムになりました。

地球国の中のジャパン県

グローバルという言葉が意味するものは、個々の国や大陸、民族の集まりとしてではなく、<国境を取っ払った、地球という星を1つと見る世界観>であるとするならば、まさに地球国(地球連合国)の中に日本という県が存在する視点で捉える必要があります。

その地球連合国の各県のコミュニケーション・ツールとして今、最も有力なのが英語です。すなわち、英語の習得はグローバル化を達成するためには必要不可欠なものとなるわけです。

日本がこのグローバル計画に乗っかるのであれば、やがて日本県となる日本は英語が公用語となる可能性は否定できないと思います。(日本の英語教育に大きな改革が起こる事が大前提なのですが)

これから先は、地球連合国が生まれ日本が一つの地方(県)になったと想定してお話します。「日本国」は「日本県」と表現します。

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英語が公用語になると何が起きるのか?

前回の記事『英語は公用語になるのか?英語が日本の公用語になる可能性を考える』の中でも終盤にちらっと述べましたが、私が生活しているフィリピンと同じ現象が発生するかと思います。

1.英語能力による格差

フィリピンでは、各人の教育レベルに応じて英語能力もまちまちです。英語能力も高く仕事ができる人材は海外に就職先を求めます。すなわち「頭脳の海外流出」です。英語が堪能ですから、地球規模で就職先が探せるわけです。

同時に、英語の能力がない人は行き場がなくなります。テレビも英語での会話が増していき、英語が不得意な人は何を話しているのか分からない状況も起こりそうです。

フィリピンでは、高度な教育を受け英語ができるフィリピン人と、そうでないフィリピン人との社会的な格差が存在しています。日本でも同様の現象が起こらないとも限りません。

2.英会話スクールが消える

英会話スクールは不必要になります。英会話スクールは現状の学校教育で提供できていない部分を補うことで、成り立っているビジネスだからです。今の学校でのダメな英語教育は、英会話スクール経営者にとっては、極めてありがたいものなのかもしれません。

さらに語学留学も必要なくなると思われます。しかし、海外への大学留学は驚くべき数に膨れ上がると予測できます。

3.地球規模の受験と就職

英語が公用語となった時点で、何も日本の大学を希望しなくてもよくなります。英語ができるので、アメリカやイギリスの大学に行ってもよいのです。就職先も地球規模で探すことになりそうです。

4.他県から来る優秀な人材

楽天の三木谷氏が社内公用語の英語化を実施した裏には、「海外から優秀な人材を取り込める」という大きな理由があります。つまり、英語も話せない、仕事も優秀でない人材は、行き場がなくなるということに他なりません。

現に武田薬品工業では、海外からの社員が増加しており、今では社員の半数以上が外国人だというから驚きです。管理職は外国人社員のマネジメントも必要であり、英語ができないと昇進候補から外れてしまうのです。

さらに、地球国内での動きが自由になるのですから、他県から多くの出稼ぎ労働者が日本県を訪れるようになります。日本県民の労働者も職を失う可能性が生じます。

地球国での日本の立ち位置

地球連合国の中で日本が、どれだけの発言権を持つかが大きな鍵であると思います。私は、日本県民が地球国の中でリーダーになれる素質が十分にあると感じています。

現在も、日本の素晴らしさを理解して多くの方々が訪日されてます。日本のサービスの質の高さに驚き、日本人の優しさを感じた方が大勢いらっしゃるのです。日本という小さな県の素晴らしさは、ちゃんと伝わっています。日本の良い部分を見習うべきだと感じている海外の方も大勢います。

グローバル化はアメリカ化ではない

グローバル化の先には「日本がアメリカ化してしまう」という多くの見解がありますが、そうではないと思いますし、そうなるべきでもないと思います。日本が良い見本となるような立ち位置に立てばいいのです。

使う言語が英語になろうとも、日本県民はグローバル化により、もっと日本の良さをどんどん地球国民にアピールすれば良いのです。アピールする機会が増えるという発想も大事だと思います。決して英語を話すからアメリカになるのではありません。

日本人らしさが失われるのか

英語を話す人口が増えていくと、日本ゆかりの奥ゆかしい表現などは消えていくのかもしれません。しかし、私はグローバル化が進むことで、むしろ日本の良さが再認識されると考えます。海外(他県)に出ることで、「日本は本当に素晴らしい」という実感が湧いてきます。

最後に

日本がグローバル計画に乗っかるのであれば、その先には日本国の一人ではなく、地球国の一員としての自我の確立が要求される世界が待ち受けていると思います。私はグローバル計画の最終形はそこだとも感じます。

さらに、少子化問題を抱えた今、海外からの人材の受け入れも、もっと緩和されるかと思います。英語が公用語にならないまでも、日本が多民族の一つの県になるのかもしれません。10年先、20年先は予測もできない激動の時代に突入しそうです。

グローバル化の波は大きな波となって日本に襲ってくると思います。その大きな波に飲み込まれないように、丈夫な船を作って乗り越えてください。この記事が、その丈夫な船を作る心構えの起爆剤に、少しでもなれたら幸いです。

<参考文献>
BLOGOS『「英語公用語化」は突然降ってきた』
BLOGOS『人事部が語った楽天「英語公用語化」の舞台裏』
採用成功ナビ『採用トレンドを斬る-英語は企業公用語になるか』

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ケン
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日本の大学を卒業後に、フランス、イギリス、アメリカを渡り歩き、気がつけばセブで生活をしている50代半ばのオッサンです。酒とビリヤードを愛する男。セブでは、日本人よりフィリピン人のほうが友達は多いです。ちょい悪オヤジになりきれない、か弱いオヤジ。今までの経験を通して、私らしい情報発信ができれば幸いです。