水道水が日本よりもずっと硬質なイギリスでは「ライムスケール（Limescale）」がしばしば問題になります。放っておくとお掃除が大変になるだけでなく、家電製品やお風呂場などのダメージにもつながってしまう厄介者です。ここでは、筆者が実際に試してみて効果のあった方法を中心に、ライムスケールの掃除方法＆予防方法などをご紹介します。

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「ライムスケール（Limescale）」って何？

「ライムスケール（Limescale）」とは、主に炭酸カルシウム（サンゴや貝殻、卵の殻などの主成分になっているもの）からできています。イギリスなどの硬水の国では水道水に普通に含まれていて、飲んでも人体には特に影響はないのですが、放っておくとどんどん付着して、家電製品やお風呂場などの見た目が悪く汚れた感じになってしまいます。

ライムスケールが付きやすいものとしては、ケトル（湯沸かしポット）、コーヒーマシン、お風呂場、シンクや流しなどの水が常にたまっている場所、洗濯機などが挙げられます。

ライムスケールが付着すると、ケトルの内側に白い膜のようなものが付いたり、シャワーやシンクに白い水垢が残ったりします。さらにそのまま放っておくと、最悪の場合にはケトルやコーヒーマシンが壊れてしまったり、シャワーが詰まったりという事態にもつながりかねません。

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ライムスケールの掃除方法＆予防方法は？

ここでは、そんなライムスケールが特に問題になることが多い、洗濯機とケトルの２つの掃除方法＆予防方法を紹介します。

洗濯機に付いたライムスケールの掃除方法

洗濯機に付いたライムスケールには、いわゆる「洗濯機クリーナー」や後述の「Soda crystals」を使うのがお手軽です。Dr.Beckmannなどのブランドが販売している洗濯機クリーナーは、洗濯機の見えないところについたカビや汚れをキレイにしてくれるだけでなく、ライムスケールの除去＆予防にも効果があります。

洗濯機のライムスケールの予防方法

筆者はクエン酸や重曹などを使った「エコなお掃除」をできるだけ心がけているのですが、イギリスのスーパーやホームセンターなどで簡単に手に入る「Soda crystals」というものが、洗濯機のライムスケール予防に効果があります。

Soda crystalsは、1.5キロで1～1.5ポンド程とお手頃価格。基本的な効果は「重曹」の少し強力版と考えればよく、特に硬水を軟水にする効果、油汚れを落とす効果などあるので、洗剤の10～20％程度を、このSoda crystalsで置き換えて洗うと、硬水のせいでバキバキになりやすいタオルなどが少しふんわりとします。

さらに毎回使用することによって、知らず知らずのうちに溜まってしまう石鹸カスやライムスケールも日々のお洗濯で予防することができ、一石二鳥です。

ケトルに付いたライムスケールの掃除方法

ケトルに付いたライムスケールには、家電製品専用のクリーナー（「Lime scale remover」や「Descaler」などという名称で売られています）やエコ掃除の味方、クエン酸（英語では「Citric acid」）を使うのが効果的です。

家電製品専用のクリーナーは粉末タイプや液体タイプ、ケトル専用の使い切り袋タイプなどがあり、さまざまなブランドが比較的安価で（1ポンド～）販売しています。

これらの商品の主要成分は結局クエン酸（Citric acid）なので、もちろんクエン酸を買ってきてもOKです。ちなみに、クエン酸はシャワーやシンクなどケトル以外のライムスケール落としにも有効で、ホームセンターの「Wilko」などで購入できます。

ケトルのライムスケール予防方法

紅茶が大好きなイギリス人が毎日使うアイテムであるケトルは、ライムスケールが付きやすいものの代表的な存在。ケトルのライムスケール予防には「Brita」などのウォーターフィルターが有効です。

Brita公式ウェブサイトには「The filtration also protects your domestic appliances against limescale build-up, thus increasing their service life（濾過は家電製品を「ライムスケール」の蓄積からも保護するため、それら（家電製品）の寿命を延ばすことができます）」とあります。したがって、お湯を沸かすときにはこのようなウォーターフィルターを使うよう心がけることで、ライムスケールの付着を予防することができます。

まとめ

イギリス生活とは切っても切れない厄介なライムスケール。こちらの方法は全てイギリスで生活する筆者が試し、実際に行っているおすすめの方法です。日頃から予防を心がけ、気がついたら早めに掃除することで、ライムスケールとうまく付き合っていきましょう。

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