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留学のための小さなコツ〜その2 トラブル発生編〜
先日、日本の企業から英語研修でやってきた社員の方から、留学のコツについて尋ねられたので、私が留学時代に実践していた工夫についてお話します。今回は「留学のための小さなコツ〜その1 学習編〜」の続編です。
前回の「 留学のための小さなコツ〜その1 学習編〜 」では、留学時の学習方法についてのコツをお伝えしました。今回は、実際に留学で起こったトラブルについて自身の経験を元にお伝えします。
何でも他人に尋ねていいわけではない
留学をすると、些細な事でも疑問に思ったり、どうなっているのか、わからないことが多いと思います。寮の規則、つまり表の玄関が何時に閉まるのか、カフェテリアは祝日でも開いているのか、ゴミ出しの日はいつなのか、などなど、こういった些細なことはすぐに他人に尋ねても正確な回答が返ってくるとは限りません。なぜなら、寮の規則はセメスターで変わったり、住んでいる寮毎に違うことが多いため、同じ日本人に尋ねても分からない場合が多いからです。
渡米直後は同じ日本人の仲間に些細な助けを求めることが多いのが通常です。私も同じ大学院に留学してきた年配の日本人女性にしょっちゅう電話をかけられ、閉口したことがございます。その人はカナダで修士号を取得しており、英語はできるはずなのですが、些細な事でも電話を掛けてきて私に尋ねてくるのです。最初は丁寧に答えておりましたが、徐々に疑問に思うようになってきました。曰く、
「寮のセメスターの最終日はいつなのか?」
「カフェテリアはいつまで開いているのか?」
「履修すべき受業はどれか?」
こういった規則的なことは普通の学生である私より、入寮時に配られる寮の規則を書いたしおりを読んだり、担当者に会ったほうが確実に処理することができます。加えて、私は彼女の寮に住んでいるわけではないので、その寮の事情を知らないのです。また必修受業は入学年度によっても同じ学部で違うので、一概にいえないのが現実です。寮のしおりを読んだり、担当者に会うよう、相手に伝えたのですが、相手は引かず、「いいから、教えなさい!」という命令口調で少々驚きました。渡米直後の忙しさから、少しでも自分の課題を迅速に処理していこうとするあまり、態度が横柄になっているようです。
ある晩、私の留守番電話に、私の不在を非難する彼女の罵声が録音されておりました。たまたま電話を掛けてきた折、私が外出中だったため、ブチ切れた様子です。スピーカーフォンで再生したので、真向かい部屋に住む私の日本人友人に聞こえたのでしょう。何事かと飛び出してきた彼からも、この人とは関わらない方がいいと諭され、以後、私がこの博士課程の日本人女性と距離をおいたのはいうまでもありません。
後日、この件が私の日本人の友人の間で広がり、彼女に対して注意報が出ておりました。どの大学でも日本人留学生のコミュニティは狭いので、注意したいところです。
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絶対に他人の車を運転したり、自分の車を運転させたりしてはいけない
次は車についてです。アメリカでは日本人のビザ保有者に対する飲酒運転の規制が厳しいため、飲んだ後に車を運転して帰ることが難しいと思います。また主要都市以外では車なしでは生活ができないため、お酒好きの人は家飲みをするか、タクシーを使うか、他人の車にのせてもらうか、他人に自分の車を運転してもらわないと家に帰れません。私の聞いた話ではこんなことがありました。
とある日本人留学生の仲の良い男女がおり、片方が引っ越しと相成りました。引っ越しを手伝うため、男性が女性の所有する車を運転し、新しいアパートを目指して、赤信号停車中、運悪くオカマを掘られる事故に遭ってしまいました。彼の過失ではありませんでしたが、「運転していたのはあなた」という女性の主張もあり、押し問答の末、バンパーとマフラー修理の費用を折半することになりました。いざ修理が終わった一週間後、他の箇所にも故障が発生し、再度の費用請求を女性はしてきました。男性は否定しましたが、彼女は要求を曲げません。それ以後、二人は口を利かなくなったそうです。
また他の話では、私の友人が日本に一時帰国するため、空港に二週間ほど車を置いて行かなくてはならなくな理ました。たかが二週間といえども、駐車料金の総額は100ドルを超え、学生にはちょっと厳しい金額。そこで思いついたのが、自分が日本に帰っている間、アメリカに残る日本人の友人に自分の車で送迎してもらう方法でして、彼には謝礼として日本のお酒を持ち帰ることで合意しました。が、その友人。借りた車で帰宅途中、慣れない車を運転していることもあり、電柱に衝突。幸いケガもありませんでしたが、修理代金は本人負担になりました。また、払わさせる立場にいた私の友人も心苦しく、それ以来、絶対に自分の車を他人に運転させないと誓ったそうです。
まとめ
留学にトラブルはつきものですが、多くのトラブルは自分の身の守り方次第で避けることができます。私は幸いな事に17年間アメリカに住んでいてほとんど恐い思いなどをしたことはありません。それはやはり、自分の身の守り方を知っているからといえるかもしれません。これから留学される方の安全と、実りある留学をお祈りいたしております。