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動物実験された製品はNG!ビーガンが避けるべき化粧品等の成分14選

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これまで何度か完全菜食主義のビーガンに関する情報をお伝えしてきましたが、厳格なビーガンの方の中でも、着るもの(革製品など)や日用品(豚毛のブラシなど)でも動物性のものは避けます。そして、身につけるものだけでなく、化粧品についても動物由来のものや動物実験を行っているものは使いません。では、実際にどのようにしてビーガンに優しい商品(ビーガンフレンドリー)を見分けるのでしょうか?ここでは、化粧品などに配合されている、ビーガンに「優しくない」成分についてご紹介します。

ビーガンフレンドリーな商品を見分ける方法

アメリカでは、ビーガンフレンドリーの商品には葉っぱのマークが、動物実験を行っていない(cruelty-free)商品にはウサギのマークがそれぞれ付いていることが多いです。

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しかし、マークがついていなくてもビーガンフレンドリーな化粧品もたくさんあるので、そちらについては個々の確認が必要です。特に、動物愛護の法律が2000年以前から進んでいたEU諸国から来た化粧品などはマークがなくても、元々動物実験なし、全植物由来成分というものが多いです。

また、インドからの製品も、宗教上の理由から動物由来の原料一切不使用という化粧品が多いです。その他にも、ビーガンフレンドリー化粧品のマークはいくつかありますので、 こちらのページ を参照ください。

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ビーガンフレンドリーじゃない化粧品の成分とは?

馬油や深海鮫エキススクワラン(深海鮫の肝臓から採取される天然のオイル)などの商品名で売られている商品は明らかに動物由来だと消費者がわかりやすいですが、オーガニックで植物性由来の化粧品でも微量ですが動物性成分を配合している化粧品はたくさんあります。

特に日本の化粧品はビーガンやベジタリアンの人向けに作られているわけではないので、豚から抽出したエキス、蜂蜜、蜜蝋などを含むものも多く、ほとんどの商品が厳密にはビーガンフレンドリーとは言えません。

以下の成分が含まれているものはビーガンフレンドリーな商品ではないので注意が必要です。

1.Lanolin(ラノリン)

Lanolin(ラノリン)とは、羊の毛から採取した分泌脂質を精製したもので、毛紡績の製造過程での副産物でもあります。

成分は高分子のアルコールと高級脂肪酸、高級オキシ酸のエステル混合物で保湿性に優れているため、リップクリーム、口紅、ハンドクリームなどに配合されていることが多いです。他にも、製薬、保革油、潤滑油、楽器を磨くオイルなどに配合されています。

科学的に合成した植物由来のラノリンも存在しますが、ラノリンは別名「wool fat」とも呼ばれ、その大半は羊から採取されたものなのでビーガンフレンドリーとは言えません。

ビーガン製品はラノリンの代わりにシアバターを使うことが多いです。ラノリンクリームはアメリカでは授乳中の方の乳首保湿クリームとして人気があり、家畜用のクリームにも配合されています。

2.Shellac(シュラック、またはセラック)

Shellac(シュラック、またはセラック)は、Laccifer lacca(ラックカイガラムシ)、およびその近縁の数種のカイガラムシの分泌する虫体被覆物を精製して得られる樹脂状の物質です。

ラックカイガラムシの分泌する樹脂状物質を精製して得られたもので、成分は樹脂酸エステルです。アルカリ性水溶液やエタノールで抽出、漂白又は精製したものが、白シェラックや精製シェラックです。

エタノール溶液として菓子、糖衣食品(ガム・マーブルチョコなど)、果実(リンゴ・グレープフルーツ)などの表面に塗布、乾燥させると、表面に光沢性、防湿性のある皮膜を形成し、無味・無臭・無害とされているため、主に食料用光沢剤として利用されています。

このように表面をコーティングすることから、天然のプラスチックとも呼ばれています。

近年、人気のシュラックネイル(ジェルネイルの代替ネイル)や一部ヘアケア製品にもこのシュラックが利用されています。しかし、このシュラックは少量を生産するにも数十万の昆虫を殺さなければいけないと言うこと、インドでの不平等な労働条件で生産が続けられている現状などがあり、ビーガン・人権保護主義の人からは嫌煙されています。

ただし、この原材料は大変安全で、虫のみが作ることのできる天然樹脂なのです。そのため、医薬品などに含まれている場合、コーティング剤、防水剤として含まれているため、安心して摂取してください。

病気のときは生死に関わることもあるため、ビーガンだからシュラックはダメなど言っていられないと思います。実際、菜食主義の宗教でも、病気や高齢者においては、肉食、ハチミツなど虫由来の成分の摂取を免除していることもあります。

3.Glycerine(グリセリン)

Glycerine(グリセリン)は、一般的に動物性脂肪の加水分解によって、脂肪酸とともに得られる無色透明で甘みと粘り気のある液体です。三価アルコールで水、エタノールにも溶け、保水性に優れているため、医薬品、爆薬、美容製品、保湿剤、石鹸、潤滑剤など広く用いられています。

ただし、植物性グリセリンも存在し、これは大豆、ココナッツオイル、またはパームオイルから得られるためビーガンフレンドリーです。(ただし、一部のビーガンはパームオイルを避けます。)

植物性グリセリンはプチプラで、環境にも優しいし、手づくり化粧品など用途も多く、ビーガンに愛用されています。

4.Casein(カゼイン)

Casein(カゼイン)は、牛乳から得られるリンタンパクの一種で、ヘアコンディショナーや乳液などを安定化させるために使われています。そのため、カゼイン入りのヘアコンディショナーは、ベジタリアンにはOKでも、乳製品を摂取しないビーガンにはNGだと言えます。

カゼイン自体は牛乳由来のたんぱく質なため、ビーガンは大豆由来たんぱく質で代用することが多いです。ビーガンチーズも、普通のチーズのような味と伸縮性がありますが、これは植物由来たんぱく質から作られています。普通のチーズはカゼインを原料としています。

5.Squalene(スクワラン)

Squalene(スクワラン)は、深海鮫(アイザメ)の肝臓から抽出した肝油を精製、水素添加したスクワランオイルが日本では一般的で、本物のスクワランだと考えている方も多いのではないかと思います。

しかし、アメリカでは、海から来たスクワラン(鮫から抽出したスクワラン)とビーガンスクアレンの両方が存在し、ビーガンスクワランはオリーブや小麦胚芽から作られています。化学構造も全く同じなため、動物性、植物性のスクワランどちらも本物とされています。

ただし、ラベルにはスクワランとだけ書いていることが多いので、原材料を確認してどちらかを確かめる必要があります。かつては、鮫から抽出したスクワランの方が純度が高かったため、動物性スクワランの方が効果が高いとされていましたが、今現在の時点では技術力の改善から、植物性でも動物性でも純度が高い正規の商品を買えばどちらのスクワランにも効果は大差がないとされています。

植物性スクワランはサラッとしていて、べたつかず、過酷な乾燥から肌を守ったり、アンチエイジングに効果的とされたりするため、乾燥している地域、極度に寒い地域などに住む人にはアメリカでもたいへん人気な商品です。

6.Guanine(グアニン)

Guanine(グアニン)は、死んだ魚から鱗をこすることによって作成された成分で、キラキラしたマニキュア、アイシャドウ、蛍光塗料、日焼けメイクをするためのチークやラメパウダーに入っていることがあります。

グアニンは、17世紀半ば、フランスでタチウオやニシンなど魚の鱗から、真珠光沢を持つ成分として発見されました。当時の人々はグアニンをガラス玉に塗布し、人工真珠など工芸品や装飾品をつくっていたと言われています。

グアニンは魚由来なため、魚を食べるぺスクタリアンにはフレンドリーとは言えますが、完全菜食主義の方は避けるべき原料です。ただ、最近は、グアニンの代替品としてラメも樹脂フィルムが多いようです。

しかし、マイクロプラスチックが入ったアイシャドー、ラメパウダーも未だに多く存在するので注意してください。(マイクロプラスチックは、体内に入ると人体にも有害ですが、何より環境にも悪いです。)

少し前は、マイクロプラスチックアイシャドーとわざわざ書かれた商品まで売られていましたが、人々の関心が環境保護に向かっているため、最近ではそういった商品は市場から消えつつあるようです。

マイクロプラスチックの入った商品は、自然界の動物、海の生き物にも多大な悪影響を与えるため、たとえ、動物由来の成分でなくとも、厳密にはビーガンフレンドリーとは言えません。

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7.Oleic acid - aka oleyl stearate, oleyl oleate or tallow:オレイン酸 (別名オレイルステアレート・オレイルオレエート、または獣脂)

オレイン酸は動物性脂肪、植物油どちらからも抽出できる脂肪酸の一種です。身近なもので言うと、ナチュラルな馬油はこのオレイン酸が30パーセント以上含まれています。

ベニバナ油、オリーブオイル、米油・菜種油、ココナッツオイルもオレイン酸が多く含まれる植物油です。そのため、原材料のオレイン酸が、動物由来か植物由来か書いていない場合、ビーガンフレンドリーかはわからないのでメーカーに問い合わせる必要があります。

オレイン酸は、マニキュア、石鹸、保湿剤、ベビーソープ、シャンプー、メイクアップの軟化剤、コンディショナーの柔軟剤などとして使用されています。オレイン酸は植物からも簡単に抽出できるため、なるべく植物由来のものがいいですね。

 

8.Animal hair(動物の毛)

Cruelty-freeと書いてあっても、獣毛のくしは売られています。また、動物を殺さずに採取した毛で作ったセーターやブラシは、ベジタリアンフレンドリーだと考える人もいます。

アメリカでは、キツネ、セーブル、馬、ヤギ、ミンク、リス、豚など、実にさまざまな動物の毛がボディブラシ、歯ブラシ、メイクアップブラシ、靴用、服用ブラシなどに使われています。また、ミンクはアイラッシュなどの製造にも利用されていて若者にも人気です。日本でも豚毛と馬の毛は昔からさまざまなものに使われてきました。

獣毛のブラシは静電気が起きにくいため、プロのメイクアップアーティストやセレブリティには人気ですが、その裏で多くの動物が殺されていることも事実です。

日本の女性が昔から愛用している柘植のくしは、植物性油を注しながら長く愛用していると、くしの色もあめ色に変わってきて愛着が湧きますね。アメリカでも日本の木製のくしは、可愛くてエコだと人気です。(特にカリフォルニアではDaisoがあちこちにあって、Daisoのももの木の櫛はいつも売り切れるくらい人気です。)身近に存在するいいものを見直してみましょう。

また、ボディブラシはなくても綿のタオルで代用できますし、その方が背中を隅々まで洗うことができます。

9.Stearic Acid(ステアリン酸)

Stearic Acid(ステアリン酸)は、植物ならヤシ油やパーム油、動物なら牛脂など天然の油脂を高温・高圧で加水分解してグリセリンとともに得られる高級脂肪酸(油性成分)です。

ステアリン酸は、クリームの質感を調整するベース成分として非常に重要な成分で、クリーム、乳液、油性原料、ファンデーションなどに広く使われています。こちらも、動物性、植物性どちらが由来かわかりにくい原材料のひとつなので注意が必要です。

10.Carmine - aka cochineal, natural red 4, E120, and C.I. 75470 (カルミン - 別名コチニール、ナチュラルレッド4、E120、およびC.I。 75470)

Carmine(カルミン)は、中南米に自生するサボテンに寄生する昆虫である雌のエンジムシから得たカルミン酸をアルミニウムまたはアルミニウムとカルシウムを反応させてつくる赤色〜赤紫色の粉末または結晶性の粉末(アルミニウムレーキ)です。

化粧品に配合される場合、赤色の着色剤としてアイシャドウ、アイライナー、マスカラ、チーク、口紅などのメイクアップ化粧品、またはマニキュア、ネイルカラーなどのネイル製品に使用されます。

当然、安全性が確立されているため、日本でもアメリカでも化粧品に配合されている材料ですが、数万の昆虫が数グラムのカルミンの製造のために殺されているた、め殺生を禁じている宗教に属する方も、カルミンは避けるべきものでもあります。

11.Collagen(コラーゲン)

コラーゲンはアンチエイジングや保湿に効果的だという知名度がかなり高い物質なので皆さんもご存知だと思います。化粧品やサプリメントに配合されるコラーゲンの由来原料としては主に動物性と海洋性に分かれます。動物性コラーゲンは、ウシ・ブタなどほ乳類を原料としたもので、人に近い構造を持っています。海洋性コラーゲンと呼ばれるものは主に魚の皮、骨、うろこから採取され、アミノ酸に分解されやすいことが特徴です。

その他、植物性コラーゲンと呼ばれるものがありますが、コラーゲン自体は動物にしか存在しないので、実は植物性コラーゲンは正式には「コラーゲン」とは呼べません。しかし、キクラゲのゼラチン質はお肌の中の真皮にある弾力繊維を活性化させ、美肌効果や老化防止などに効果があるとされているため、中国では昔から女性に人気の食材ですし、日本でもキクラゲには「植物性コラーゲン」が含まれているという人もいます。

アメリカで、コラーゲンに代わるベジタリアン・ビーガンの保湿剤は、主に大豆たんぱく、アロエベラ、アーモンドオイルなど植物ベースで作られた美容液です。

12.Elastin(エラスチン)

Elastin(エラスチン)は、不溶性である哺乳動物や魚のエラスチンを加水分解して可溶性となった淡黄色〜茶褐色の液体です。エラスチンは伸び縮みする特徴から弾力繊維とも呼ばれており、動物の筋肉、靭帯、動物の大動脈から抽出されます。

エラスチンの主な働きは、コラーゲン繊維同士を結びつけることです。肌の弾力は、真皮でエラスチンとコラーゲンが網目状の組織を構築することなどで保たれています。そのため、近年この物質は、新たなアンチエイジング成分として人気を集めていて、さまざまなアンチエイジングクリームやリフトアップを謳う商品に含まれています。

しかし、ビーガン人向けの商品には配合することができないため、そういった商品にはエラスチンの代わりに植物性ヒアルロン酸(バイオ技術により、微生物を用いた発酵法で作られたもの。本来は鶏のトサカから抽出するなど動物由来のコラーゲンが主流でした)が配合されています。

13.Keratin(ケラチン)

Keratin(ケラチン)は、人の表皮の角質層や毛髪、爪などを形成しているイオウを含むたんぱく質の総称で、ネイルケア、ヘアケア製品に含まれることが多い物質です。

化粧品に使用される加水分解ケラチンは、羊毛由来が大半です。ケラチンは動物由来のものが大半ですが、植物のアミノ酸から合成されたケラチンも存在しますが、ビーガンケラチンシャンプーなどは高価な場合が多く、需要が少ないため在庫切れにもなりやすい商品です。

そのため、ビーガンは動物由来のケラチンシャンプーに頼るのではなく、ケラチンの体内合成を促進するため、たんぱく質(大豆)、亜鉛、鉄分・ビタミンB6などの摂取に気を配って、美髪を維持しているようです。

これは、口から摂取されたタンパク質は、いったんアミノ酸という形に分解され、さまざまなミネラルの助けを経てケラチンに再合成されるという理由からだそうです。

14.Honey・Beeswax(蜂蜜・蜜蝋)

蜂蜜と蜜蝋は、その独特の風味や保存性の高さから食品にも多く利用されていますが、保湿力、殺菌力、傷の修復などにも役立つため古くから人々は軟膏としてこれらを使用してきました。

しかし、近年蜜蜂の数が世界的に減少していることもあり、蜜蜂自体を保護しようという取り組みがアメリカでは広められつつあります。ハチミツは、働きバチが、それぞれに500もの花を訪れて、蜜を吸い、巣に持ち帰り、他の働きバチと協力して作られたものです。

1匹の働きバチが一生かかって作るはちみつの量は、わずかティースプーン一杯に満たないくらいですが、人間はそのような貴重な蜂蜜を分けてもらっている存在なのです。

蜂蜜スプーン一杯に蜂が一生の人生をかけてくれてかと思うと、蜂蜜をかけるときもとても感謝の念が湧きますよね。蜜蝋は、ミツバチたちの巣づくりを担う働きバチが、巣の材料として自ら分泌したもので、人間でいえば、家をつくる建築材料というところです。

蜜蝋は、サプリメントのコーティング剤、リップバーム、ネイルケアオイル、ハンドクリームなどに配合されることが多いです。いずれにしても、ビーガンは人間が蜜蜂から蜂蜜や蜜蝋を奪うことを良しとしないので、蜂蜜と蜜蝋は摂取しません。

ビーガンは、蜂蜜の代替品として、ブラウンシュガー、メープルシロップ、デーツシュガー、ティーツリーオイル(蜂蜜と同様殺菌効果があるため)を使います。蜜蝋の代替品としては大豆や植物から抽出されたオイルを利用しています。

まとめ

以上、ビーガンが避けるべき化粧品等の成分についてご紹介しました。これらの成分を避けることで、環境や動物への配慮にもつながりますので、ビーガンになるのは無理だとしても、少しでも地球に優しいアクションにつながると思います。

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