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インフレが留学生活に打撃!?近年のアルゼンチンの経済事情とは

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日本にいるとなかなか分からないアルゼンチンの経済状況、実はインフレが凄いんです!留学や旅行でいくら用意すればいいのかを検討する際に知っておくべき情報をお伝えします。

アルゼンチンの高いインフレ率

10年に一度は経済が悪化すると言われるアルゼンチン。2001年に国債不履行になったことにより通貨アルゼンチンペソの信用がなくなり、国際的な融資を受けられないなど苦しい状態が続いていました。ここ近年は中国やロシアとの貿易や投資が上手くいってかなり経済も回復してきましたが、まだまだ問題は山積み…。特に留学や長期滞在で私達が最も影響を受けるのは、上昇率が月平均3~4%にもなる高いインフレ率です。

インフレが日常生活に打撃

食料品の値段は比較的安いアルゼンチンですが、毎月のように物の値段が上がっています。対策として、政府は「precio cuidado」と言うプログラムを導入し、生活必需品の中でも重要品目を指定して、大手スーパーでのそれらの品物の価格のコントロールをしていますが、それに当てはまらない品目についてはドンドン値段が上昇しています。街中に数ある中国系のスーパーはこのシステムに参加していないので、同じ品物が若干高く売られています。

また、家を借りるに当たっては、半年毎に家賃が15%上昇する契約が一般的です。会社勤めの場合、インフレに合わせて給料は年に1~2度改定が行われるのですが、インフレ率が直接反映される訳ではないので(年に25%程度の改定が一般的のようです)、給料も実質的には減少傾向にあります。

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インフレの例

筆者がアルゼンチンに来た2012年初頭、近くのピザ屋さんで2人前のピザ一枚とソフトドリンク2本を頼んだ場合、80ペソ位でした。その約2年後、同じ物を頼むと100ペソ。さらにその2年後の現在はと言うと、ピザだけで200ペソ、ソフトドリンク2本を付けたら300ペソです。そして、筆者が買うStella Artoisというベルギービールは現地のビールメーカーにてライセンス製造されていますが、筆者が来た当初は1リットル瓶が10ペソ、現在は40ペソといったところです。

アルゼンチンペソの最大単位は100ペソ紙幣なのですが、最近では100ペソ紙幣が羽根が生えたかの様にあっという間に財布から消えていきます。ちなみに100ペソは日本円で約750円、これが一番価値の大きな紙幣ということは、現金払いの場合は大量の紙幣を持ち歩くことになります。世界史の授業で、第一次世界大戦後のドイツではインフレがひどく、パンを買うのに札束を引いて歩いたと習いましたが、ここに来て、それが信じられない話ではなくなりました。

バスや地下鉄などの交通公共機関や、電気水道などのインフラは、かなりの補助金が出されているため価格が安く抑えられていますが、2015年12月に就任したマクリ大統領は、財政再建のためにこれらを徐々に削減していく方針だそうです。

まとめ

アルゼンチンに長期滞在を検討している方は、どの位の費用が必要か悩まれると思います。こちらに来た方は、皆さん口を揃えて「もっと安いと思っていた」と言っています。特に洋服、輸入品、電化製品は品質と値段を考えると、目玉が飛び出るほど高いので、余裕持って多めにお金を持ってきた方が良いでしょう。アルゼンチンへ来る際は、余裕を持った資金計画を立ててくださいね。

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