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銀行口座開設やソーシャルセキュリティナンバー取得などアメリカでのお金の管理のコツ

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海外で生活する上で大切な要素に、健康、語学力、運、コミュニケーション能力、勤勉さなどがありますが、「お金」も当然大切な要素のひとつです。今回はSSN(Social Security Number)の取得からクレジットカード、銀行口座の開設を含めて、アメリカで金銭的に安定した生活をする上で必要なコツについて説明します。

Social Security Numberの取得

Social Security Number (略してSSN) は、社会保障番号と訳され、米国市民、永住者、外国人労働者が保有できる日本いうところの「マイナンバー」制度です。

私が留学生だった頃は簡単に取得できましたが、現在では法制度が変更され、留学生は取得できません。しかし、キャンパスでアルバイトをすれば合法的に取得できますので、卒業後に米国で就職したい人、ならびに生活を円滑にしたい人は早急に取得されることをお勧めします。

このSSNですが、携帯電話の契約、アパートの契約、銀行口座の開設、家のローンの契約時などいたるところで用紙に記入しなければいけない状況が多いです。実はSSNは個人情報と密接にリンクしており、個人の借金の履歴(Credit Historyといい、下記で述べます)、住所の変更履歴を簡単に調べることができます。家主やサービス適用者は、契約者に支払い能力があるかどうかを見るためにSSNの提供を要求しているため、個人の借金の返済履歴が重点的に調べられることになります。

現在のアメリカではSSNの第三者の使用により、見覚えのない借金を訴える事件が増えています。私はFBIが主催する、個人情報漏洩の防ぎ方についてのセミナーに参加したことがあるのですが、SSNカードは絶対に持ち歩かず、番号を記憶し、自宅に保管することを奨励しておりました。

Credit Historyとは?

SSNに付随する大切な情報のひとつに「Credit History」があります。簡単にいえば借金の履歴です。要は、このSSNを持っている人が過去にいくら借金し返済をしてきたのか、簡単に分かってしまいます。Credit Historyによって作られるCredit Scoreによって、個人の返済能力が数値化され、ローンの借入金額やクレジットカードの限度額なども決まってきますので、大変重要です。

個人のCredit Scoreは、下記のサイトにアクセスすれば簡単に調べることができます。

https://www.experianplc.com/
http://www.equifax.com/home/en_us
http://www.transunion.com/

先ほどのFBIのセミナーでは自分の見覚えのない借金を防ぐために一年に一回はサイトで自分のCredit Scoreを調べることを奨励しておりました。私も年に一度調べております。

銀行口座の開設

SSNを手に入れたら、銀行口座を開設に行きましょう。米国の銀行はおそらくSSNなしでは口座の開設は難しいと思います。Chase Bankなどの大手でしたら安心ですし、ATMの数が多いことは利便性の向上に繋がります。周囲の人の勧める銀行でもいいでしょう。

米国の銀行は基本的に下記の2つに大別されます。

1.Checking Account
当座預金のための口座。ATMなどからお金を下ろす際ここから引き落とされる。金利なし。

2.Saving Account
貯蓄預金口座。金利がつく。

また、Certificate of Deposit(定期預金)などもございます。銀行によってサービスは様々です。

デビットカードとクレジットカードの違い

まずアメリカに来たばかりの日本人を悩ますのは、デビットカード(Debit Card)とクレジットカード(Credit Card)の違いでしょう。

アメリカ人の銀行員に尋ねると、「デビットカードは使用するとすぐに口座からお金を引き落とされますが、このデビットカードはクレジットとしても使えます❤」などといわれ、余計混乱します。

デビットカードとは?

簡単に説明をしますと、デビットカードは即時決済。つまり、お店で$10のお菓子を買って使用した場合、すぐにChecking Accountから$10が引き落とされます。借金とは違いますので、Credit Historyには残りません。また人によっては、口座からすぐにお金が引き落とされるので、いくら自分が持っているのかわかるから、デビットカードが好きという方もいます。

クレジットとして使えるという意味は、使用する際、「クレジット」を選択することによって借金として買い物をするクレジットカードとして使用できるという意味です。またデビットカードは、日本でいうところのキャッシュカードのように、ATMで現金を下ろす際に使えます。

クレジットカードとは?

クレジットカードは借金をして買い物をするシステムです。「金がなくても、モノが買える」夢のようなカードですが、基本は借金ですから、支払い能力があるかどうか、取得の前に審査が入ります。審査時にSSNを照会して債務者として支払い能力があるのかどうか審査されるのですが、大抵日本から来たばかりの日本人に立派なCredit Historyはありませんから、却下されます。

よって、借金返済の履歴をつくるためにクレジットカードを作りたいのに、審査に落とされ、履歴が作れない、クレジットカードが持てないというパラドックスに陥ることになります。この問題は、会社の人事部に給与等を書いたCompany Letterを銀行宛に書いてもらうことで解決できます。

せっかくクレジットカードが手に入っても、おそらく当初はCredit Limit(使用限度額)は非常に低いと思います。私も最初に来たクレジットカードの限度額が$1,000以下で、現金に対する信用が低く、何でもクレジットカードで買い物をするアメリカでは非常に苦労した憶えがあります。毎月、ステートメントが来たら間違いがないか確認し、愚直に返済をしていきましょう。預金額や給与が増額したり、返済を確実にしていけば、Credit Limitは増えていきます。

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カード社会のアメリカ

アメリカのクレジットカードは日本のクレジットカードと比べて非常に魅力が大きいかもしれません。私の持っているAmerican ExpressのBlue Cash Preferred Cardは、スーパーマーケットでの使用に6%、ガソリンスタンドに3%、その他の使用に1%のポイントがつくというものでして、日本ではなかなかあり得ない話しではないでしょうか。またホテルの宿泊やレンタカーの使用でもクレジットカードが必要になりますので、持たずに生活をすることは難しいです。

小切手の注意点

銀行で小切手(Check)をくれることと思います。日本では手形がありますが、アメリカでは小切手で支払うことも一般的です。小切手の書き方などは銀行員に尋ねれば教えてくれるはずです。ただし問題は小切手で家賃、水道料金、電話代などを郵送して支払うと、時々小切手が相手に届かない場合があることです。

私はネットでできるだけクレジットカードの自動引落にしており、クレジットカードの支払い自体もAutomatic paymentに設定しています。郵送で小切手を送ると万一相手に届くのが遅れ、late feeを取られることもあり得ます。クレジットカードのlate feeは非常に高いため気をつけたいところです。

FBIのセミナーでは、偽造があるため、小切手の使用を奨励していませんでした。スクリーンにプロの(?)偽造犯が作成した小切手と本物の小切手を写しだしたのですが、素人の私には違いが判別できませんでした。結局のところ、万一の際、保障してくれるクレジットカードの使用が一番安全という話でした。

実際に遭った不正利用

実際、私は何かの拍子にクレジットカードの番号を盗まれ、New Yorkでプレイステーションを購入されたことが5年ほど前にありました。毎日サイトでクレジットカードのactivityを見ておりますのですぐに気づき、American Expressに連絡。新しいクレジットカードが送付され、その課金に関しては不問になりました。

お金の管理のコツ上級編

今までお話したのはアメリカでの金融生活の基本です。これからがちょっと上級編です。

先ほどお話したようにアメリカで円滑に生活をする上で、良好なCredit Historyの構築は欠かせません。そのためにはクレジットカードを使い、借金していかないといけないのですが、クレジットカードが毎月締めた後でないと使用した金額が口座から引き落とされないゆえに、日々の金繰りが分からず、好きではないという方がいるのも事実です。

お勧めウェブサイト「Mint」

そのためにPersonal FinanceのためのWebsiteやソフトウェアの活用をお勧めします。私は Mintというサイト でアカウントを作り、銀行口座やクレジットカード会社のアカウントとリンクさせ、自分の資産、負債、収益、費用がひと目で分かるように管理しています。またこのサイトから自分のCredit Scoreも導き出せるので、スコアがよくなっているのか否かの判断もできます。

アメリカでの確定申告

アメリカでは確定申告は基本的に自分でやることになります。駐在の方は会社でやってくれますが、現地採用は自分で行います。私は当初は自分でやっておりましたが、現在では税理士の方にやってもらっています。

米ドルによる投資運用

さらにアメリカで仕事をする上での大きな魅力は、世界の通貨基軸であるドルで稼げることです。アメリカは人口三億人を超え、住宅、車などの需要がある国です。言い換えれば投資の対象として大きな魅力です。

この記事では投資がメインではありませんので深追いは避けますが、勉強すれば、超低金利の日本とは違う金利を享受できると思います。ただし投資は自己責任。勉強してからの実践が必須です。

最後に

今回はお金に関する話を駆け足で説明しました。ひとつひとつの項目を説明するだけで、ひとつの話題になるぐらいお金の話は奥が深いです。

もしアメリカで生活をしていく事になったら、ぜひFinancial Literacyを向上させるため幾つかの本をお読みになられると良いでしょう。読んだ当初はあまり効果を発しませんが、10年も経つと大きな違いになって現れてきます。

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