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ハーバード留学を叶えるコツは卒業生から聞くべし!ーー日本ハーバードクラブの留学説明会レポート

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ハーバード大学って遠い存在だと思っていませんか?しかしハーバードの本当の魅力は「情熱」と「ポテンシャル」をもつ学生なら全員、経済面を一切気にすることなく、学びの門戸が開かれていることでした。今回はそんなハーバード大学を目指す学生や、それを応援する卒業生の集まるイベントに、THE RYUGAKU編集部が取材してきました。

イベント概要

9月25日(日)六本木ヒルズクラブにて、日本ハーバードクラブ主催「 ハーバード大学出願手続き・留学説明会 」が開かれました。このイベントは、ハーバード大学への留学に興味がある日本の学生(主に高校生)を対象に、出願に関する情報を提供して留学を後押しすることを目的としています。

 

当日は色んな年代のハーバード大学卒業生から、直接ハーバード大学独特の出願手続きのポイントや、学生生活、大学卒業後のキャリアについて話を聞くことができます。今年の参加者数は、学生とその保護者ら45名と、卒業生19名。参加費は1500円ですが、ビュッフェスタイルの食べ物と飲み物が含まれています。

今回取材に向かったのは、アブログインターン生の早稲田大学3年佐藤です。私自身ハーバード大学は雲の上、はるか彼方東の果てに存在する大学というイメージでした。そんな私がたった3時間でハーバード大学をより近くに感じ、もっと近づきたいと思うようになった今回のイベントの様子をご紹介します。

日本ハーバードクラブとは?

このイベントを主催した 日本ハーバードクラブ とは、ハーバード大学を卒業した日本人らが所属する団体であり、その活動は自発的なボランティアとして行われています。世界中のハーバード卒業生が所属するハーバードクラブの中でも、日本に何かしらの関わりをもつ卒業生が所属するのが、日本ハーバードクラブです。

活動内容

日本ハーバードクラブの活動が始まったのは1898年。初めての集会に出席したのは吉川重吉(日本人初めてのハーバード大学卒業生)や金子堅太郎、岸本能武太(初めてハーバード大学から奨学金を獲得した日本人)、池田成彬、目賀田種太郎でした。(敬称略)

今回のような学生向けに行われるイベントだけでなく、卒業生らの交流の場として旅行などのイベントも数多く開かれています。その他、アメリカ大使館などが開催する留学フェアといった活動にも参加しています。

活動に参加している機関

日本の高校生を面接するのは卒業生

ハーバード大学の入学試験は、まずその国の卒業生による面接が行われます。つまりハーバードクラブのメンバーはその面接を担当する側でもあり、彼らの多くがハーバード大学のアドミッション・ポリシーを熟知していると言えます。
(※日本ハーバードクラブは願書提出手続きの窓口ではありません。)

このイベントが始まった経緯

今回のようなイベントは、日本ハーバードクラブが10年ほど前に「アメリカ留学への興味関心を高める」ことを目的として始めた活動です。ハーバード大学の出願・選考に対する軸・目指すものは、その他のアメリカ名門大学にも当てはまると考え、日本ハーバードクラブはハーバード大学だけでなくアメリカ全体の大学留学の促進を目指しています。

また、日本の学生やその保護者に、ハーバード大学の学生が在学中だけでなく卒業後にどんな経験をしているのか知ってもらうことも目的の一つ。そして充実した奨学金制度により、場合によっては日本の大学よりも安い大学であるにも関わらず、それを知る日本人が少ない現状を変えることも目指しています。

14時30分:会場に到着

会場は六本木ヒルズ森タワー51階にある、六本木ヒルズクラブ。入り口は、ショッピングエリアとは反対側になります。ヒルズクラブ専用のエレベーターに乗って、51階に到着。

受付に進むと、そこはすでにホテルのような雰囲気。受付を担当されていた2人の方もハーバード大学卒業生で、英語で会話を楽しんでいます。少し緊張しましたが、どちらも笑顔が素敵な方で取材の旨を伝えると優しく対応して下さいました。1人は日本の方で、日本語でも対応して下さいます。

その方は先日のアメリカ大使館主催 アメリカ留学EXPO でのブースにも参加されたそうです。その他、鎌倉や築地市場の観光といった、卒業生同士の交流を目的としたイベントもあるとのこと。

「私自身ハーバードクラブの活動に参加するのは2回目で、今日初めて会うメンバーもたくさんいます。自己紹介をし合っている状態ですね。」このようにイベントから人脈を豊かにするのもハーバードクラブのイベントの一面であるようです。

お話をしている間に、どんどん学生とハーバード大学卒業生が受付に集まって来ていました。一人で来る学生や、友達と一緒だったり、親子で来ている参加者も数多く見られます。しだいに賑やかになっていく受付では英語の声も多くなっていき、開場が待ち遠しくなってきました。

14時50分:開場

ついに開場。入ってすぐ、参加者一人ひとりにドリンクが渡されます。グラスを受け取ると、綺麗に並んだ8つほどのテーブルに着席。すでに周りには美しい料理が立食スタイルに合わせて、ずらりと並んでいます。そして会場正面には開放的な窓の外に圧巻の東京のパノラマ。参加者はテーブルに座って隣の人と軽く話を楽しみながら、開始を待ちます。

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15時00分:説明会スタート

最初に登壇したのは、イベントの担当者であるデイビッド・ギフォードさん。簡単な挨拶のあと、お話に入る前にビデオ上映が始まりました。ハーバード大学での学校生活や、ハーバード大学の大学生の声を知ることができる2つのビデオです。

”Home at Harvard”

1つ目のビデオはこちら。ハーバード大学に通うさまざまな学生が、ハーバード大学が自分にとって ”Home” である理由を語ります。最後に繰り返される、”You can find your home here Harvard”がとっても頭に残りますよね。ハーバード大学は多くの才能ある賢い学生が集う場所。でもだからといってピリピリした雰囲気が漂うわけではなく、誰もが自分にとっての「自分らしく活躍できる場所」を見つけられる大学がハーバード大学なのです。

YouTube

”Anything Could Happen at Harvard”

2つ目のビデオはこちら。ハーバード大学の学生一人ひとりの学生生活に注目し、彼らの生き生きとした時間を知ることができます。誰もがいろんな分野の授業を受けることができ、寮でのコミュニティで仲間との時間を楽しんだり、趣味やスポーツにも熱中する環境があることも印象的です。

また、充実した経済面の支援も取り上げられています。ハーバード大学に見事に合格した女性と、その家族の思いに注目している場面では、恵まれない環境でもそのポテンシャルが認められ、そして奨学金を得たことで安心して大学に通えている喜びを語っています。

YouTube

多様な国から、多様な環境で生きてきた学生が集うハーバード大学は、そのスケールの大きさとは対照的に、個の人生にも目を向け彼らの学びと生活をサポートすることを大切にしています。その姿勢がとてもよく伝わるビデオだったと私は感じました。ハーバード大学に入学すれば、自分の可能性を最大限広げられる環境が約束されるのだと思うと、その憧れは開始20分ほどしか経っていないにも関わらず大きく膨らみました。

15時10分:出願手続きのポイント

ビデオが終わり、先ほどのギフォードさんが再登場。ビデオが上手く止められず違うビデオが始まってしまうと、会場に温かい笑いがどっと湧きました。雰囲気はとてもアットホームです。

「さっきのビデオでもあった通り、ハーバード大学は私にとっても “Home” であると言えます。」

その後、ハーバード大学の出願に関する情報、出願で気を付けるべきポイントの簡単な解説が始まりました。

「みなさんにはぜひCourse Catalogを見ていただきたいです。ハーバード大学が他の大学と異なるユニークな点は、自分が興味のある授業を何でも受けられるところです。

私もハーバード大学に入る前、Course Catalog…オンラインで見られる今と違い、当時は紙だったのですが(笑)、それを見てとてもワクワクしていたのを覚えています。何と言ってもハーバード大学では20,000の授業が開かれているんですから。

つまりみなさんは、自分のゴールに向かって、さまざまなアプローチを取ることができるんです。ですからぜひ、Course Catalogを見て大学であなたが何をしたいのか考え、さらに何をやり遂げたいのかを考え、それを出願書類や面接で伝えて下さい。」

出願に関する資料(日本語)

ハーバード大学の出願に関する情報は、ハーバードクラブがいくつかの資料にまとめられています。今回のイベントに予約していた参加者には、事前にメールで資料が送られています。今回参加できなかった方も、日本ハーバードクラブから入手することができます。

ハーバード大学学部への願書提出
最初に読んでおきたい資料。出願に関する概要が、たくさんの役立つリンクと共に日本語で説明されています。

International Applicants / Application Process 日本語
ハーバード大学公式HPにて公開されている「International Applicants」「Application Process」の日本語訳です。

What We Look For

この資料( What Harvard looks for in applications and interviews )では、ハーバード大学がどのような学生を求めているのか説明されています。簡単にまとめると、以下のような項目になります。中でも、日本の大学入試ではなかなか焦点を当てることがないような「③人格」「④貢献」といった項目が並ぶのが、とてもユニーク。

①成長力と潜在力

出願者がこれまでどんな場面でどんな能力を発揮してきたのか。リーダーシップはあるのか。その能力を、ハーバード大学でどのような方向、分野に向かって活かしていきたいのか。

②関心事と活動

出願者がこれまでにどんなことに関心を向けてきたのか。それに対してどんな行動を起こしてきたのか。もし経済的、環境の理由でその行動が起こせていなかったのなら、ハーバード大学で何をやりたいか。

③個性と人格

自分のためにどのような決断をしているか。大器晩成型かどうか。新しい考え、出会いにオープンかどうか。どれくらい大人で、どんな性格か。リーダーシップ、自信、温かい心、ユーモア、エネルギー、気遣い、プレッシャーへの耐性はあるか。

【原文】
- What choices have you made for yourself? Why?
- Are you a late bloomer?
- How open are you to new ideas and people?
- What about your maturity, character, leadership, self-confidence, warmth of personality, sense of humor, energy, concern for others, and grace under pressure?

④ハーバード・コミュニティへの貢献

大学生活のプレッシャーをはねのけ、自由を謳歌できるか。ハーバード大学、仲間から何かを得て、何かを与えることができるか。他の学生は出願者と同級生になりたい、一緒に学生生活を送りたい、と思うか。

【原文】
- Will you be able to stand up to the pressures and freedoms of College life?
- Will you contribute something to Harvard and to your classmates? Will you benefit from your Harvard experience?
- Would other students want to room with you, share a meal, be in a seminar together, be teammates, or collaborate in a closely knit extracurricular group?

New York Times「Guidance Office: Answers From Harvard’s Dean, Part 1」

先ほどの ”What we look for” に関連して、ハーバード大学のアドミッション・ポリシーがインタビュー形式でまとめられている記事も紹介されました。

Q. How does Harvard decide whom to admit? Are there objective criteria?
A. Students’ intellectual imagination, strength of character, and their ability to exercise good judgment — these are critical factors in the admissions process, and they are revealed not by test scores but by students’ activities outside the classroom, the testimony of teachers and guidance counselors, and by alumni/ae and staff interview reports.

New York Times「Guidance Office: Answers From Harvard’s Dean, Part 1」

出願者が提出するテストの点数は、自分の学力を保証するだけのものです。それよりも大切なのは、知的想像力、個性の強みや決断力の高さといった、教室の外で分かるような点なのです。

卒業生による自己紹介

今回参加しているハーバード大学の卒業生19名の自己紹介が始まりました。専攻は社会学といった文系から、エンジニアやITといった理系までさまざまです。外国出身の卒業生が目立つ中、日本人卒業生もいたため、日本語での相談を希望の参加者も安心して参加できるようになっていました。現在はニューヨークや香港といった世界各地で活躍されている方が多く見られました。

15時50分:懇談会スタート

「お腹も空いてきたことと思いますので、では懇談会を始めましょう!」

この声を聞き、一斉に立ち上がる参加者と卒業生のみなさん。てっきり、まずは会場のテーブルに並んだ美しい料理に手が伸びるのかと思いきや、学生のみなさんはすぐさま卒業生に積極的に話しかけています。限られた時間の貴重な機会を有意義にしたい気持ちの表れですね。

ここからは私も1人の学生として、日本ハーバードクラブに所属する卒業生にお話を伺ってみました。

【卒業生】コラボレーションが生まれ続ける場所

ーー なぜあなたは留学先としてハーバード大学をオススメしますか?

一つの理由をあげるのは大変ですが…「People、人」だと思います。才能のある人達が一箇所に集まっているのがハーバード大学ですから。

ハーバード大学での学校生活は、「コラボレーション」が魅力だと思います。素晴らしいアイデアは、多くの人が関わり、話し合うことで生まれます。そして自分もその中に参加できるのはとても魅力的なことだと思います。1600人の学生が毎年入ってくるんですよ。そして素晴らしい先生も!

ーー ご自身の経験として、学校生活の中で何か「コラボレーション」が生まれたことはありましたか?

そうですね。いつも、そうでした。私が何かアイデアを話すとそれをサポートしてくれる仲間や、より良いアイデアをくれる友人がいました。楽しく飲んでいるときに、ルームメイトで、世界クラスのピアニストが演奏してくれたりもね(笑)。

卒業後も、大学で知り合った人と働いていますよ。ハーバード大学の人たちは卒業後も交流を続け、良きビジネスパートナーとなったり、一緒に活動を続ける人や、良き友でい続ける人がたくさんいます。だから今も、ハーバードで生まれたコラボレーションは生き続けていますね。

だから学校で得たものは学生時代で終わるものではなく、その後もあなたの人生の力になり続けるということです。"School Follows You!"

【卒業生】合格のカギは、質問すること!

ーー ハーバード大学に合格するために大切なことは何だと思いますか?

自分自身を表現し、伝えることです。先ほど紹介したビデオやリンク、配布資料の情報にもあったように、出願のプロセスを通して、大学は学生の人間性、性格、情熱、やり遂げたいこと、挑戦したいことを見ています。

つまり、これらを出願プロセス内で伝えなければいけません。Davidが言っていたように、面接では削ぎ落とす学生を決めているのではなく、本人の内面を知るためのものなのです。

ーー 日本の学生にメッセージをいただけませんか?

「Ask Questions!質問をしよう」と伝えたいですね。他の学生や教授、チューターに質問をしよう。恥ずかしがらないで、恐れないで自分から聞きにいってほしいです。

典型的な日本人は質問をするのがあまり得意じゃないですね。でもアメリカでは質問はとても自由にされますし、特にハーバードではそうです。聴衆であってはいけません、参加しないと。

これは自分を知るための一つの方法でもあるし、学びの中で重要な姿勢でもある。情報を集めたり、人と関わっていく上での大切な姿勢です。そして自分の能力を探求し、ハーバード大学での可能性を見つけるための一つの方法でもあるんです。”Don’t be shy, Ask questions!!”

【卒業生】人生を変える出会いをハーバードで

ーー 将来のキャリアを考える上で、ハーバード大学での学びがどう活かせるのか気になります。

私は現在政府機関で働いていますが、経済を学んでいた人と出会う機会は多いです。実際に経済はとても重要な学問ですが、教科書や本を読んでいるだけでは将来活かすことはできません。でもハーバード大学には学生同士・先生と議論を重ね、実社会で使える考え方や知識を学べる機会が、セミナーといった形で学部生にも与えられるのが大きい魅力です。

ーー 今のお仕事に繋がった、ハーバード大学での出来事はありますか?

そうですね。私の歴史学の授業の教授が、あの ライシャワー 氏で!日本のアメリカ大使だった方だったんです。授業を受けた次の年、彼の葬儀に参列して、彼の偉大さに気が付きました。たったひとりの男性が、日米の関係を、歴史を大きく変えたんだ、と。その時から、私も外交官になってみたいと思うようになりました。

そういう環境、すばらしい人に出会い、影響を受けることがあるのがハーバード大学の魅力だと思います。そういった深い、意味のある出会いと学びができます。その中で、「自分も世界の一部になるんだ」と考えるようになりますね。

ーー 今回はどうしてイベントに参加することにしたのですか?

私はハーバード大学のような海外の学校に留学する日本の学生を応援したいんです。現在私はビジネス関係に携わっているのですが、やはり日本のビジネスの将来を考えた時、日本の企業はもっと国際的になっていかなければならないと思うんです。日本の市場は人口が減って小さくなっていきますから。その中で、成功していくには、学生のうちに海外で留学するという経験をしておいたほうが、日本の国のためにもプラスになると考えています。

【卒業生】ジャケットのお金もハーバードから?!

ーー ハーバード大学の一番の魅力は何でしょうか?

まず、スカラーシップ 。”ローン” ではなく、スカラーシップを大学が提供している点です。学生はお金の心配をせずに、ずっと勉強に集中できます。僕は学費も寮も奨学金で払うことができたのですが、勉強にはそれだけでなく本やパソコンも買わないといけませんよね。でもその後学校から「あなたのために2000ドル用意してありますから使って下さい。」というメッセージが来たんです。11月になると、「あなたはハイチ出身だから、ジャケットを買うための300ドルを用意しました。」という連絡も来ました。

また、僕は大学の途中で海外の大学に留学したいと思って、受かった後に学校に学費の援助を頼んだのですが、それも助けてくれました。つまり、ニーズがあって、その価値があると学校が認めてくれたものには大学がお金を出してくれる、ということに気が付いたんです。

「ハーバード大学は『高い』」というイメージがあると思うのですが、実はそんなことはない。特に経済的に裕福ではない家庭の方なら安く済みます。実はほとんどの学生が、あらゆる形で大学から経済的援助を得ていることが多いです。円高、円安、出身地の物価にも考慮して対応してもらえるんですよ。

「留学生のための経済的援助について」 はハーバード大学公式HPにも情報があります。

ーー 奨学金はどんな家庭が、どれくらい受け取れるのか分かりますか?

Financial Aid Calculator で自分の家庭ならどれくらい免除されるのかが分かります。合格さえすれば、あとは学費がどれくらい免除されるのか連絡がきます。だからみなさん「とりあえず受けてみて」って思います。

実際に6万ドル(一年間にかかる学費や寮の費用の合計)を払っている学生はほとんどいなくて、免除だったり、10分の1で済んだりする学生が大勢います。

ハーバード大学は「Need Based Financial Aid(必要性がある人に援助)」であって、「Merit Based Financial Aid(成績が良い人に援助)」ではありません。合格したということは、優秀であることは明らかです。優秀な学生にはぜひ入学してほしいから、経済的にバリアがあるのであればそれを取り除きましょうっていう考え方なんです。

ーー こういった素晴らしい奨学金システムは、ハーバード大学だけの特徴なんですか?

アイビーリーグであれば、全部の学校がほとんど同じです。ハーバード、イェール、プリンストンは互いに競争して、互いにどんどんレベルアップしているからです。

敵ではなく、お互いにコラボレーションしながら全体のレベルを上げているんですね。日本とは違って、これらの大学はグループで捉えているのですが、日本人はそのことを知らず、3校全部を受ける人の数はとても少ないです。

ーー 受かるために一番大切なことは何でしょうか?

「ポテンシャル」だと思います。ハーバード大学を目指す人は成績が良いと思うのですが、その成績は今いる学校が良いからなのか、親や先生が良かったからなのか…これを見ようとするのがハーバード大学です。

良い高校を出ていれば、良い成績なのはある程度当たり前。でもそれほど良い高校ではなくても同じくらいの学力をもっていたら、その学生の方がより頑張っている、と捉えられるんです。サポートがなくても活躍する学生には、もっとリソースを与えればもっと大きな活躍が期待できます。なのでそういう学生を入学させるシステムになっています。

SATが満点だからと言って、入学できるわけではないんです。本当に日本のセンター試験とは違って、すべての学生をしっかり見ることを大切にしています。例えば、ハーバード大学の入学にエッセイが非常に大きな重要性をもっていることが挙げられます。成績よりもエッセイが大切。そのエッセイから、学生のポテンシャルを理解しようとします。

ーー 日本ハーバードクラブの開催するイベントの魅力は何でしょうか?

私たちは大使館が主催するイベントにも参加はしているのですが、あれはとても大きいイベントで、人もかなり多いですよね。でもこのイベントは規模は小さくても、たくさん話すことができます。ゆっくり話せる、というのはとても魅力だと思います。

ーー 留学をしたい日本の学生に向けてメッセージをお願いします。

「とりあえず応募してみて。」

ハーバード大学っていうと、日本人にとっては遠いと感じやすく、応募したくないって考えると思います。でもハーバードっていうのは一つの大学に過ぎなくて、他にもイェールやプリンストンなどもあります。他の大学も色々見た上で、とりあえず応募してみることが大切です。

応募せずに、だめだって思ってしまう日本人は多くて、日本からの応募数は年に100を下回ることが多いんです。日本は豊かなのに、応募が少ない、それは、前提としてハーバード大学は遠い、って諦める人が多いからですよね。そういう考え方をやめて、とりあえず応募してほしいです。

17時00分:閉会

私もすっかりハーバードクラブの方とのお話に夢中になっている間に、閉会の時間になりました。「このイベントは毎回そうなのですが、やはりなかなか終わりにくいものですね(笑)。みなさん今日は来て下さってありがとうございました。」ギフォードさんのこの言葉に、会場の参加者、卒業生の拍手が鳴り響きました。

閉会後も名残惜しそうに語りつつ、帰路につき始める参加者のみなさん。最後に、そんな参加者のみなさんから感想をお聞きしました。このイベントはどんな機会になったのでしょうか?

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