スポンサーリンク

Karsten Seiferlin

【イギリスで食べたい】イギリスでカレーが国民食と呼ばれるほど浸透している理由

75750

イギリスの美味しいものを紹介する「イギリスで食べたい」シリーズ。今回はイギリスでは国民食だとすら言われているほど浸透しているカレーについてご紹介します。イギリスではカレーがとても人気で、本格的でしかもお値打ちなインド料理などのレストランもたくさんあります。更にはイギリス生まれのオリジナル料理もあるほど!どうしてイギリスでカレーが国民食なのか?その秘密を探ってみましょう!

イギリスでカレーが人気の理由

David Brossard

イギリスには何と9000軒以上ものインド、バングラデシュ、パキスタン料理などのレストランがあるそうです。かつてイギリスがインドを統治していた時代に、現地でそれを味わったイギリス人が祖国にそれを伝えたのが始まりだったとも言われているようです。

また、過去にはインドなどから建築業の人材を多く募ったり、さまざまな形でイギリスに渡った彼らが移民として定着しました。世代交代と共にイギリス生まれのインドオリジンの方々もたくさんいる今、彼らによる本格的なインドやバングラデシュなどの料理がいただけるのです。

イギリスでカレーのレシピがはじめて出版されたのは1747年、料理ライターのHannah Glasse(ハナー・グラス)氏によってとのこと。現在では23万人のイギリス人がカレーを定期的に食べると言われております。

豊富なメニューの数々に戸惑うことも

10年前に筆者がイギリスに越してきた頃、しょっちゅうポストに入るインド料理のテイクアウェイのチラシにビックリしました。何故なら、見たこともないメニューがずらりと並んでいたからです。

お通し感覚の薄いせんべいのようなpapadum(パーパド)から始まり、カレーが全てを表すと思っていた無知な私の目に飛び込む、rogan josh(ローガン・ジョシュ)、korma(コルマ)、vindaloo(ヴィンダルー)、sag(サグ)、madras(マドラス)など、書き出したらページが埋まってしまうほどの豊富な、しかも見当がつかない料理名のオンパレード。

それが各種のお肉、魚介類、野菜やインドのチーズ、パニールなどのセクションにまた更に分かれていたりして、あまりの膨大なメニューに混乱しました。

またタンドリーもチキンだけでなく、ケバブがあったり、サモサ、ビリヤニに南インドのパンケーキのようなdosa(ドーサ)、Uttapam(ウタパム)など、初めて見る料理もあり、注文するのにいちいち検索したものです。

それほど本格的なそれらの料理がイギリスの人々の生活には普通に浸透しているのです。

実際に我が家へ宅配可能なインドやバングラデシュなどのお店を検索したら20件以上ありました。にぎやかな地域に行けばもっと多いことでしょう。

スポンサーリンク

イギリスで形を変えたインド料理の数々

イギリスの人は刺激が強いものが得意ではない場合が多く、こちらのレストランでも辛さは抑えられているように感じます。しかし、ずっと気軽に、しかもお手打ちに本格的なカレーなどの料理がいただけることは間違いありません。

また、豊富な種類のそれらの料理の中でも、イギリスで形を変え、イギリス料理と言って良い程にアレンジされたものがイギリス人の好みと共にいくつか誕生しました。

いくつかご紹介しますので、イギリスに来られた際にはぜひ試して見られてはいかがでしょうか。

Chicken tikka masala(チキンティッカマサラ)

Wikimedia Commons

チキンティッカマサラは、イギリスのインド料理店で生まれた料理だといわれています。数々のスパイスとヨーグルトに漬け込んでおいた鶏肉をタンドリオーブンで焼き、それを各種スパイスで味付けたソースで煮込んだ料理です。

ソースはマイルドでクリーミー、トマトやコリアンダーが基本はよく使われているようですが、特に決まったこれというレシピはなく、ココナッツミルクなどが加えられていることが多いです。さまざまなバリエーションがあるオレンジ色のきれいなカレーです。

Balti(バルチ)

sarah cordingley

バルチは、イギリスのバーミンガムで発祥したといわれる説と、パキスタンではないかという説があるイギリス式のカレーです。balti bowl(バルチボウル)と呼ばれる薄い鉄なべでサービスされるのが特徴です。

バーミンガムでは、バルチを提供するレストランはbalti houses(バルチハウス)と呼ばれております。

特に決まったレシピはなく、その鉄なべを使うのが共通しているということ。ギーの変わりにサラダオイルを使い、さっと野菜やお肉を炒めてソースと絡めるのが特徴。お肉は骨から外されるようです。

ソースにはにんにく、たまねぎ、ターメリック、ガランマサラなどが他の材料やスパイスと合わせてよく使われるようです。筆者のよく行くレストランではシトラス系の香りが加えられたさっぱりしたものが出てきますが、お店により異なります。

Coronation chicken(コロネーションチキン)

Wikimedia Commons

カレーではありませんが、調理済みの鶏肉をカレー粉やレーズン、ハーブ、スパイス、マヨネーズベースのソースと混ぜた一品です。そのままサラダにして食べたり、サンドイッチやジャケットポテトの具に人気があるイギリス発祥のカレー粉を使った料理です。

Kedgeree(ケジャリー)

Wikimedia Commons

インド料理のkhichri(キチュリ)という料理を元にイギリスで生まれたお米料理です。朝食に食べられることが多いこれは、カレーピラフのようなものをイメージしていただくといいと思います。

燻製の魚(伝統的には燻製たら)、ゆで卵、ゆでたお米、パセリ、カレー粉、バターなどを使うのが一般的です。たまにレーズンに似たサルタナが加えられることもあるようです。

まとめ

いかがでしたか?今回もお楽しみいただけましたでしょうか。皆様の留学生活を心から応援しています。
Have a lovely day!

関連リンク

この記事に関するキーワード

  • まとめ
  • 国民食
  • バルチ
  • ケジャリー
  • テイクアウェイ
  • チキンティッカマサラ
  • コロネーションチキン
  • カレー