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夢は航空業界で働くことーーロンドン大学の留学経験者インタビュー

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留学中に身に起こる様々な体験。ロンドン大学に留学する日本人に、自身の留学中の体験について伺いました。

今回の留学経験者インタビューは、イギリス・ロンドン大学に留学している「サイェド明花(さいぇどじゃすみん)」さん。現在、ロンドン大学キングスカレッジでファンデーションコースに通い、国際関係について学んでいて、今年の夏から1年生になります。そんなサイェドさんのイギリス留学について3回に分けてご紹介します。

最後の第3回となる今回は、「サイェドさんの留学中の体験」についてインタビューしました。

チャリティーで100キロ歩いた

ーー 留学中、印象に残った経験はありますか?

100キロ歩いたことです!山の中25時間かけて、寝ないで100キロ歩きました。

ーー 100キロ!?なんでまたそんなに歩いたんですか?

目の不自由な方へのチャリティーイベントに参加したのです。イギリスではチャリティーランを始めとするチャリティーイベントが沢山開催されています。野生動物保護のために、像の着ぐるみを着て歩いたりとかしています。イベントの参加費や、SNSでお金を募ったりしてチャリティーに充てているみたいです。

そういうイベントは好きなので結構参加していて、ロンドンからパリ、アムステルダムまで自転車で行ったこともあります。楽しかったです。

ーー 危険を感じた事はありますか?

私自身はないです。ただ、電車の中でスリが多いので、カバンの口を開けないようにしてます。スマホも手に持ってると盗られることがあって、そういった点は日本とは違うので気を付けています。

イギリスでの日本人はやっぱり安心

ーー 日本が恋しいと思ったことはありますか?

たまに日本語が喋りたくなります。大学で、私のコースは150人中3人しか日本人がいないので、一切日本語を喋らないことが多いです。でもそこまで寂しくなることはありません。中国人や韓国人とも、同じアジア人であるため仲良くなりますし、そういう人たちと一緒にいると安心するのもあります。でも、イギリスの食べ物が合わないので、日本食が恋しくなる時もあります。ただ、ロンドンには日本食が食べられるレストランが多く、自炊もしているので何とかなってます。

今住んでいる家の大家の奥さんが日本人で、他にも4人の日本人が住んでいるので意外と周りに日本人はいますね。住人の方は働いていたりしてあまり会うことはないですけど。

ーー 日本人の方のアパートに住んでるんですか?

アパートというより家ですね。イギリスではベッドルームタックスというのがあって、例えば家族5人で8部屋ある家に住んでると、3部屋分の税金を払わなきゃいけないのです。なので、家族で使わない部屋を人に貸すパターンが多いです。そういう家の部屋に住んでいます。本当に普通の家なので、お風呂、トイレ、洗濯機などは共用です。

ーー どうやってその家を見つけたのですか?

イギリスにいる日本人用の掲示板サイトで見つけました。その前は、外国人たちとルームシェアしてたのですが、モノを盗られたことがあって、すぐ今のところに引っ越しました。日本人の大家さんだとお金で揉めないだろうし、何かあったら助けてくれるだろうという安心感もありました。大家さんはたまに食べ物もくれますし。

留学で身についた現実的な考え方

ーー 留学前と今で自分が変わったと思うのはどういうところですか?

生活面では、料理や洗濯ができるようになりました。日本で一人暮らしをしたことがなかったので。何でも一人でやらなければならないので、精神的にも成長しました。

考え方も大きく変わりました。日本では比較的リベラルというか戦争、軍備は絶対ダメ、という考え方だったのですが、大学で出会ったアフガニスタン人やシリア人に「そんな考え方は甘い」「最低限の軍備は必要」などよく言われるので自分も考えるようになりました。

国連は日本ではいいイメージが大きいですが、実際は「アメリカ影響下の機関である」など、政治的な事柄を教わるので、段々現実的な考え方になりました。理想論で語らないというか。またそれを自分の意見として言っても批判されたりしないので、はっきり自分の意見を持つようになりました。

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卒業後は航空業界で働きたい!

ーー 留学中に成し遂げたいことはありますか?

ロンドンには国際NGOや国連機関などのオフィスがたくさんあり、インターンを募集しているのでそれをやりたいです。イギリスでは学生はインターンするのが普通で、本当にやる人は休学までします。大学は3年で卒業なのですが、3年目で休学して、インターンを一年やって、もう一年大学通って卒業するというのが主流です。職業体験がかなり重視されているのです。

ーー 留学後のプランを教えてください。

航空業界で働きたいです。ヒトやモノの空輸に興味があるんです。熊本地震の時も、各国の航空会社が連携して緊急空輸をスムーズに行っていて、そういうのが素晴らしいと思うのです。

それに、航空業界は国際関係学と強い結びつきがあるのです。今はグローバル化で航空会社も国をまたぐようになっています。そこで必要となる国際間の連携は、国連のような国同士の連携も学ぶ国際関係学と重なる部分が多くあります。

なので、興味もあって、学んでいる学問も活かせる航空業界での就職を考えています。その中でも、オフィスワークではなくて、自分が飛び回って、ヒトやモノを運んで懸け橋になれる仕事がしたいです。

ーー 今は旅行などで世界を飛び回っていたりするんですか?

まだあまり旅行には行けてないのですが、ずっとポーランドのアウシュビッツを見に行きたいと思ってます。授業で歴史、特に第一次世界大戦の辺りを学んでいると、それに関連した歴史的な場所に行かなくちゃと思います。

アジアに旅行しようという気持ちは今のところないのですが、ヨーロッパにいるとアジアを意識しますね。アジアの食べ物や人の雰囲気を求めるようになります。日本で生まれ育ってるので、アイデンティティーとして良く感じるのかもしれません。以前は、日本の政治、社会システムはあまり好きじゃなかったけど、いざ離れてみると、やっぱりよかったなと思うこともあるのです。

留学を考えている人たちへ

ーー 留学を検討している人がいたら、その人にお勧めしますか?

勧めます!若いうちに行っておかないと、歳を取ると行きにくくなっちゃいますし。たくさん刺激を受けて、若いうちに吸収した方がいいと思います。

ーー 留学考えている人へアドバイスお願いします!

もちろん、留学先の国のことも勉強すべきですけど、日本のこともよく知っといたほうがいいです。日本の歴史、政治、文化などを幅広く学んでおくべきです。「侍はなぜ禿げているのか」「天皇の本名は何なのか」とか聞いてくるマニアックな人もいるのですよ。日本人として答えられないと、っていうのはありますよね。私自身、留学する前より日本の文化歴史に興味を持つようになりました。世界史のほうが好きだったけど、日本史ももっと知っておくべきだったと思います。

ーー インタビューは以上です、サイェドさんありがとうございました!

まとめ

今回はサイェドさんの「留学中の体験」についてお話を伺いました。積極的にチャリティーに参加されていて素敵ですね。また、自分の考え方をしっかりと持てるようになるのは、留学から得られる大きな成果のようです。

第3回にわたって紹介した、ロンドン大学に留学されているサイェドさんの留学についていかがでしたでしょうか。イギリス留学や大学での授業の様子などについて垣間見ることができたと思います。特にイギリス留学を考えている皆さんと共有できたらと思います。

今回紹介したロンドン大学キングスカレッジの口コミ

名称 King's College London(キングス・カレッジ・ロンドン)
国・都市 イギリス  / イングランド  / ロンドン
学校形態 大学 大学院
住所 Stamford St, London SE1 8WA イギリス
電話番号 +44 20 7836 5454
公式サイト http://www.kcl.ac.uk/index.aspx
口コミサイト https://ablogg.jp/school/10377/

インタビュアー

保坂福斗(ほさかふくと) / 早稲田大学一年 / アブログインターン生

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