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イタリアで地図を読むときに役立つイタリア語6選

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英語で四角い広場を「スクエア(例:タイムズスクエア)」、丸い広場を「サーカス(例:ピカデリーサーカス)」と呼ぶように、イタリアにも地域の施設や名称に関する独特の言い回しがあります。知っておいた方が、現地での会話もスムーズになりますし、地図への理解も深まるので、まずは会話や地図によく出てくるものをまとめました。

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1.Comune(コムーネ)

日本の「市町村」にあたるものは、イタリアではすべて「Comune」と呼ばれています。教科書やガイドブックなどで無理矢理日本の自治体の規模に合わせて「ローマ県ローマ市」「バローロ村」といった風に訳されていることがありますが、イタリア人にとってはローマもバローロもComuneですので、日本から持ってきた地図を読む際、混乱しないようにこの概念を頭に入れておくと便利です。

なお、「州(Regione)」と「県(Provincia)」はあります。厳密には州には「通常州」と「特別自治州」があります。県にも一部「Citta metropolitana(大都市)」という括りがあるのですが、法律上の細かい話なので、まずは「日本の市町村=Comune」ということだけ覚えておきましょう。

2.Borgo(ボルゴ)、Citta(チッタ)

地図を見ると「Borgo」と「Citta」という言葉を見かけると思います。翻訳すると、どちらも「町」と出てきたり、ガイドブックごとに「ボルゴ=村」「チッタ=市」と書いてあったりして「いったいどれなんだ!」と混乱された方もいらっしゃるはず。

ご安心下さい。これも1と同じ理由で、日本語で正確に表すことができないだけなので、まずは「Citta」は「Borgo」よりも大きな地区であることが多い、ということだけ頭に入れておいてください。地図への理解度がグっと深まります。

なお、日本の十津川村が東京23区よりも大きいように、ボルゴとチッタの面積もさまざまなので何とも言えないのですが、Cittaが町、Borgoが町の中の町内会くらいのサイズであることが多いです。

3.通りの名前

通りの名前も色々ありますが、良く見かけるものと使われ方は以下の通りです。

Via

通りを意味します。おそらく地図で一番よく見かけるもの。「Via ○○」と使われます。

Corso

いわゆる「大通り」にあたるもので、繁華街や複数車線ある道路で目にします。

Viale

英語でAvenueにあたるもの。Viaより大きくCorsoより小さいイメージです。

Vicolo

脇道、小道。インターネットの地図で拡大しないと見つからないような小道のイメージです。

Strada

通りを意味します。地図では「Str.」と略されていることもあります。通りの大小に関わらず漠然使われることが多いです。

ViaとCorsoはよく見かけますので、例えば待ち合わせ場所の住所に「Corso」と書いてあったとき、なんとなく「大通り沿いだな」なんて、イメージ出来ると楽です。

あと、余談ですが、例えばトリノにいるのに「Via Roma」があったり、トリノとナポリに旅行したらどちらにも「Via Vittorio Emanuele II」があって「あれ?」と思った経験をされた方はいませんでしょうか?お気づきの通り、道の名前は日本同様、全国各地に同じものがたくさんあります。日本でいう「○○銀座」といったところでしょうか。

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4.広場の名前

「日本における『広場』と『公園』の違いを説明せよ」と言われて戸惑ってしまうのと同じで、イタリアでもこれらに明確な定義はなく、何であっちは「公園」でこっちは「広場」なの?なんてことはしょっちゅうありますが、一応広くて整備された緑地は以下のとおりに地図上に示されることが多いです。

  • Parco ⇒ 公園
  • Giardino ⇒ 庭園
  • Piazza / Piazzale ⇒ 広場

どれも前述のとおり、明確な定義はないので、あまり深く考えず、そういうものだと捉えて下さい。なお、笑っちゃうようなよくある話で「メールに『Piazza San Carloで待ち合わせ』と書いてあって、『Pizza San Carlo』に行っちゃった!」というのは、イタリア滞在初期の日本人に割とありがち。私の周りだけで3人もこの間違いを犯した友人がいます。スマホなどで字が細かくなると“I”が読みづらいので気を付けて!

5.教会は「Chiesa」だけじゃない!

イタリア語で教会全般のことを「Chiesa」と言います。これは英語の「Church」に似ているので、割とすんなり頭に入るのですが、実際地図を見てみると「Chiesa」以外の表記がたくさんあります。

細かく分けるとキリがないのでいちいち気にする必要はないのですが、イタリア人と会話をしていると、和名では「教会」だったのにイタリア語では「Chiesa」でないので「いったいどこのことを言っているのだろう?」となることが多々あります。

故に、地元の教会と世界的に有名な教会のイタリア名だけでも頭にいれておくと、会話がかなりスムーズになります。

Basilica

Chiesaより各上のもの。日本語で「聖堂」と訳されていることが多い。

  • Basilica di San Marco ⇒ サン・マルコ寺院
  • Basilica di Santa Maria Novella ⇒ サンタ・マリア・ノヴェッラ教会
  • Basilica di Santa Croce ⇒ サンタ・クローチェ聖堂

Cattedrale

平たく言えば司教のいる聖堂のこと。(厳密にはもっと細かいです)

  • Cattedrale di Santa Maria del Fiore ⇒ サンタマリアデルフィオーレ大聖堂
  • Cattedrale di Notre Dame ⇒ ノートルダム大聖堂(フランス)

なお、ミラノの大聖堂もカテドラーレなのですが、その地域のホーム教会のことは「Duomo(英:Home)」と呼ぶため、イタリアでは「Duomo di Milano」と呼ばれています。

Chiesa

平たく言えば一般の教会のことです。

  • Chiesa della Trinita dei Monti ⇒ トリニタ・ディ・モンティ教会
  • Chiesa di Santa Maria delle Grazie ⇒ サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会

6.イタリア特有の施設名

こちらも挙げればキリがないので主たるものをまとめます。

Comune

役所・役場。コムーネには「役所・役場」の意味もあります。

A.S.l. (Azienda Sanitaria Locale)

地域の保健所にあたるもの

Erboristerie

ハーブ屋さん。日本の漢方薬屋さんのようなところで、ハーブから抽出したお薬や石鹸、ハーブティー、クリーム等を売っています。

Carabinier

軍隊所属の警察のこと。イタリアの警察には2つのカテゴリーがあり、「Polizia(英:Police)」以外に軍隊所属の「Carabinieri」がいます。普段は警察と同じ業務をしているので例えばスリにあった際などに訪ねても全く問題ありません。なお「中央警察(Questura)」と「地方警察(Commissariato)」の2つのワードも覚えておくと良いかもしれません。

最後に

日本人も「ご当地グルメ」など郷土愛が強い人が多いですが、イタリア人もとにかく郷土愛が強いです。故に、街に関するトークが大好き!是非イタリアに住み始めたら、自分の街の地図を買って理解を深めてみてください!

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