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スペインで日本人は人種差別されるの?スペイン人種事情

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スペインについてインターネットで検索すると、意外にも日本人は人種差別されるのではないか?と気にしている人が多いようですが、実際のところはどうなのでしょう。スペイン・マラガ在住の筆者が肌で感じたスペインの人種事情について紹介いたします。

アジア人=みんなチーノ(中国人)と思っている人が多い

「チーノ」とはスペイン語で中国人のことです。人種差別用語ではありません。日本国内で欧米人はみんなアメリカ人と思っている人が未だに多いように、スペインでは中国人の数が圧倒的に多いので、アジア人=中国人と思われるようです。

ちなみに、中国人はスペイン政府と良い関係にあるようで、スペイン国内に大きな中国人コミュニティがあり、たくさんの中国人がスペインで商売を成功させています。典型的な例が中国人ショップ。他のお店が閉店していても開いており、品ぞろえ豊富で安価な中国人ショップは街中の人が頼りにしています。

筆者も多くの中国人と接していますが、家族一丸となって熱心に働き、外国で立派に生きている姿を見て、中国人をバカにする人がいないのも納得できます。

実際に人種差別されている人たちとは?

日本人は差別されるのではないか?謙虚な日本人がそう思ってしまうのは他所の国で他人に迷惑をかけてはいけないという文化から来ているのかもしれません。

実際、日本人だから差別されるということは全くありません。当たりを見渡せば、日本の企業の製品が一流品として売られているスペインです。日本人と言えば、大抵は相手の表情がいい意味で明るくなります。

むしろ、スペインではより貧しい国の人たちが出稼ぎに来て、雇用の機会を奪い、治安を悪化させているので、明らかに差別されている人たちはもっといます。

例えば「○○人の友達がいて〜」と言った途端に相手が黙り込む、またはそれ以来距離を取られる、ときには「あの人たちは盗んだり騙したりするのがうまいから気をつけなさい」と忠告してくる人もいるほどです。

筆者の娘がいろいろな同級生のお宅にお泊りに招かれるということは、相手が日本人を差別していないと思っていいと筆者は解釈しています。実際には、娘と遊んで英語や勉強を教えてもらおうという下心があるようですが、悪い意味での差別はないようです。

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実績を作り信頼を得られれば認めてもらえる

スペインに来たと言っても私たちは日本人です。世界中で評価されている日本人の良い文化はそのままスペインで実行していいと筆者は考えます。

とりわけ、時間厳守やお礼の文化、約束を守る、仕事が迅速かつ丁寧など日本では当然ですが、こうした習慣があるからこそ、多少スペイン語がわからなくても筆者も娘も街の人々や学校関係の方々にとても親切にされ守られています。

家賃の支払いや宿題の提出など筆者と娘のやるべきことは違いますが、きちんとした実績を作ると、日本人を知らなかった人も日本人を認め、きちんと対応してくれるようになります。

多人種と交わる人と交わらない人の違い

スペインにはスペイン人の他、アルゼンチンをはじめとする南アメリカ諸国、ロシア、ルーマニア、ブルガリア、トルコ、モロッコ、アフリカ諸国、インドから移住して仕事している人、もしくはノルウェー、スイス、スウェーデン、オランダなど裕福な国からリタイアして移住している人たちをよく見かけます。

前者はどちらかというと仕事しに来ているのに対して、後者は余生を楽しんでいるという違いがあります。比較的、同じ出身地の人同士が行動を共にしているグループが多く、人間関係に人種の壁が全くないとも言い切れない様子です。

そんな中でも「外国人だから」「言葉が違うから」という理由で違う人種の友達を作らない人もいれば、気にせずグローバルな感覚で相手を見て判断する人もいます。日本でも、外国人と話したことは一度もないという人はたくさんいるのと同じですね。

留学という機会を大いに利用して、出身国に関わらず対等につきあえるグローバルな人間関係を築きましょう。

まとめ

筆者の周りには、出身国が貧しくて評判が悪いというだけで、差別され、まともに扱ってもらえない人たちがたくさんいます。日本もかつてはそんな国のひとつだったのかもしれません。

こうして、胸を張って日本人と言えるようになったのは、日本経済を支えてきた日本人一人ひとりの努力の賜物です。その一方で、日本人というとお金がある、人が良いということでターゲットにされるのも事実。利用されていたのではないか?と人間関係に苦しむこともあるかもしれません。

金銭の貸し借りやシェアの際の貴重品管理は十分に気を付けましょう。自分にスキがなければ、どんな国の人とも健全な人間関係は作れます。相手が外国人だからと寛容になりすぎることはありません。

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