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弁護士も医者も家を買えない?バンクーバーの不動産事情
不動産が高い都市といえば、香港、ロンドン、ニューヨーク、東京などがまず頭に浮かぶでしょう。意外ですが、実はバンクーバーは世界で2番目に不動産が高い都市なのです。ここでは、そんなバンクーバーの不動産事情についてご紹介します。
不動産が高い都市第2位!
2015年に行われた調査(※)によると、バンクーバーの不動産価格は、香港についで世界ワースト2位であるとのこと。バンクーバーが2位にランクインするのは、この調査が始まって以来の出来事。それほどまでに、近年のバンクーバーの不動産価格は上がり続けるばかりなのです。
※参考: Vancouver has 2nd most unaffordable housing market in the world after Hong Kong
バンクーバーの不動産は1億円超えが基本?
2015年4月に行われた調査(※)によると、バンクーバー市内の2階建の戸建ての家の平均価格は、1.27万カナダドル(約1億2140万円)。これは、約1年前と比べてなんと10%の上昇率です。一方、カナダ全土の平均価格はというと、451,462ドル(約4316万円)。ここからも、バンクーバーの不動産価格が飛び抜けて高いことがわかるでしょう。
原因の一つに挙げられているのは、海外からの投資家の存在。投資家たちを引き寄せているのは、バンクーバーの持つ素晴らしい自然環境、優れた教育機関の存在、さらに比較的安く推移しているカナダドルのレートです。
※参考: Don't Have $1 Million In Vancouver? You're Not Alone
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弁護士も医者も家を買えなければ、一体誰が?
このようなことを背景として、バンクーバーでは2015年の初め、ツイッター上で「 #Don’tHave1Million 」というハッシュタグがブームになりました。
これは、「家を持ちたくても買うことができない」「子どもを育てる環境が整えられない」などの同じ悩みを持つバンクーバーの人々が、年齢と仕事を紙に書いて手に持った自身の写真を「#Don’tHave1Million」というハッシュタグを付けてツイートする、というもの。
このキャンペーンはみるみるうちに広がり、このハッシュタグは現在も多くの投稿を集めているほか、ブリティッシュコロンビア州内外の一部の政治家もこれについて言及するまでになりました。
今後の対策はいかに…
現在バンクーバー市は、海外からの投資家を制限したり、実際に人が住んでいない物件に対して税金を上げるなどの対策を検討しています。しかし、「バンクーバーに住み続けたい」「バンクーバーで子どもを育てたい」人々の訴えは、まだまだ政治家を具体的な行動に移させるまでには至っていません。能力ある若い人々が、バンクーバーの高い不動産価格に愛想を尽かせて街からいなくなってしまう前に、何らかの方策が取られることが待たれます。