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ニューヨークで不妊治療をした日本人女性が答える!不妊治療に関するQ&A

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ある日突然、30代前半という若さで、ニューヨークで不妊治療を開始することになり、日々絶望の淵に立たされながらも、決して希望を捨てずに、妊活に励んだ筆者の妊娠に至るまでの体験談です。ここでは、実際にニューヨークで不妊治療を経験した筆者の独自な見解を通して、不妊治療にまつわる素朴な疑問について、一問一答形式で答えていきます。

不妊治療中における自身のメンタル面をどうケアしていたか?

お察しの通り、不妊治療は患者にとって肉体的にも金銭的にも重く負担がのしかかる治療で、メンタル面でもその負担がかなり大きいという点を忘れてはなりません。特にメンタル面は目に見えない部分であるため、見過ごされがちで精神的に病んでしまう患者さんも少なくありません。

また、慣れない異国の地での不妊治療となると、言葉と文化の壁が非常に厚く感じられストレスレベルもさらにアップしてしまいます。以下、筆者が不妊治療中に自身のメンタル面をケアするために実践したことをリストアップします。

1.個人ブログを始める

NYでの不妊治療の記録を綴るための個人ブログを立ち上げる。不妊治療中の喜怒哀楽を日々ブログに綴ることにより、心の中でモヤモヤしていた気持ちを発散することができた。

また、ブログのサイト内で、日本、アメリカの他州で、日々同じように不妊治療を頑張っているブロガー、読者の方達とも繋がることができ、励ましのコメントやメッセージをいただいことが大きな力となった。

2.NY妊活クラブのメンバーになる

ちょうど筆者がIVF(体外受精)を始める1ヶ月前、NYで同じように妊活や不妊治療に悩む人たち向けの妊活クラブが発足され、その第一回の会合に参加したところ、不妊治療仲間の輪が広がり、メンタル面で大いに助けられた。

その後、フェイスブック上で非公開グループも立ち上げられ、今もそこで主にアメリカでの不妊治療情報の交換が頻繁に行われている。

3.治療がうまくいかなかったとき自分に毎回ご褒美を与える

普通ご褒美とは何かうまくいったときに得られるものだが、そこを逆手に取り、自身の精神的バランスを維持するためにも、ご褒美は時として必要だと思った。

ちなみに筆者はまぐろが大好きなので、人工授精が撃沈するたびに、鉄火丼を注文して、夕食として食べまくっていました。妊娠してからお刺身は口にできなくなったので、あの時、たくさん食べておいてよかったと今になって思う。

4.自己注射をパートナーと笑いながら行う

不妊治療はパートナーとの二人三脚で行うもの。女性が一人で苦痛に耐えながら、治療の全てに向き合うのは精神的ダメージが大きすぎる。そのため、できるだけ旦那と一緒に1日の中で笑い合える時間を作ることが大事だと感じた。

はじめての自己注射の際、旦那がおへその下に注射してもいいというインストラクションを、なぜか読み間違えて、筆者のおへその穴めがけて、ダイレクトに注射を打ちそうになった時は二人で思わず爆笑してしまった。

「笑う門には福来たる」改め「笑う門には赤子が来る」ちょうどその時、自身のブログにもそのような記事を載せたところであった。この言葉が後に真実になった瞬間は本当に嬉しかった。

日米間における不妊治療の違いとは?

NYで国際結婚!するも妊活&不妊治療で苦労した話Vol.3 で少し触れましたが、同じ不妊治療でも、日本とアメリカでは治療の違いがあることに気づかされました。以下に主要な違いをまとめてみました。

1.PGS(着床前遺伝子スクリーニング)検査

日本では、凍結移植をする前にPGS検査(体外・顕微受精でできた胚を事前に検査し、染色体が正常な胚だけを子宮内に移植するための検査)が自由に行えないように規定されていますが、アメリカでは、女性側の年齢が35歳以上である場合、凍結移植をする際はPGS検査が必要となります。

PGS検査によって正常の胚が子宮内に戻されるため、着床率も上がり、結果IVF(体外受精)の成功率が高くなるとも言われています。

2.移植の際に戻す卵の数

移植の際に女性の子宮内に戻す受精卵の数も、日本では原則として一個とされているようですが、アメリカでは医師側の判断によって、年齢に関係なく、二個戻す場合もあります。

実際に筆者の通った不妊クリニックでも、担当ドクターの判断により筆者の年齢が35歳以下だったにもかかわらず、二個戻しとなりました。

3.高額な治療費

アメリカでは患者が持っている保険のタイプによって、体外・顕微受精もカバーしてくれる保険がありますが、それにも使える金額やサイクルの上限があり、ほとんどの場合は治療費が自己負担となります。

また、治療費も日本に比べると一回のサイクルで3倍以上の値段がかかるため、非常に高額です。ただ、アメリカにも不妊治療向けの助成金サービスがあるようで、以下のサイトからアクセス可能です。

Fertility Within Reach

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不妊治療を通して世の中の人達に伝えたいメッセージとは?

色々ありますが、一番声を大にして伝えたいことは「不妊治療」という言葉に後ろめたさを感じないで、正々堂々と生きてほしいということです。

「子供がほしい」と望むのは、ごく自然なことです。けれども、時には自然に子供が作れない体を持って生まれてきてしまった宿命を受け入れる覚悟を持つことも必要です。そこで悲観せずに、そこから先はプロの医療チームにお願いして1日でも早く治療を開始する勇気を持ってほしいです。

実際に筆者も実年齢が30代前半であるのに対し、卵巣機能年齢がすでに40代前半だと診断されました。そのため、不妊クリニックの担当ドクターにも「不妊治療の最大の武器は女性側の年齢です。今君のこの年齢で、このような問題に気づけてよかった。もし治療を先延ばしにしていたら、どうなっていたか分からない。その点は大いに感謝すべきである。」と、琴線に触れる言葉をいただきました。

今後、子供を作る予定のある方々は、明日の卵子より今日の卵子の方が若いことは間違いないので、自分は大丈夫だと過信せずに、どうか1日でも早く検診を受けてほしいです。

まとめ

現在、もしくは今後日米で不妊治療を始めようと検討中の読者の皆さんにとって、参考になった点があれば大変幸いです。

不妊治療クリニック卒業後も、まだ戦いは続いていきます。「終わりのはじまり」という言葉がまさにぴったりです。今後も妊婦の視点から、ニューヨーク、アメリカでの妊娠関連情報をお伝えしていきますので参考になれば幸いです。

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