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サンタクロースは来ない?スペインのクリスマスとお正月事情
スペインのクリスマス商戦の開始は日本よりちょっと遅く、12月に入ってからで、街のあちこちでクリスマスツリーが並び始めます。1週目に入ってから、ようやく街中にデコレーションが施され、さまざまなお店がクリスマス仕様に改装したりするので不思議に思っていた筆者ですが、これには訳がありました。日本とはちょっと異なるスペインのクリスマス〜お正月事情をお伝えします。
クリスマスは1月6日のレべス(公現祭)まで続く
スペインのクリスマスは12月25日で終わるわけではなく、1月6日のREVES(レべス)と呼ばれる公現祭(東方三博士のお祭り)まで続きます。そのため、1ヶ月に渡って街はクリスマスモードとなります。
街道には露店が並び、ドーナッツやワッフルが売られ、クリスマスにまつわる雑貨やおもちゃ、エスニックな雑貨や古本なども売られ、夜遅くまで営業しています。
スーパーでは伝統的なクリスマスのお菓子、トゥロン、ボルボロン、マサパン、ターキーやチキンより生ハム、豚肉、筆者の住むマラガでは海鮮が多いのでエビやサーモン、普段は見かけないカニも並んでいました。
クリスマスイブはお店も早々にしまり、25日はどこもお休み。レストランも閉めているところがたくさんありました。基本的には家庭で祝うようなので、スペイン家庭でクリスマスを祝っている友人にメニューを聞いてみると、生ハムが丸ごと買ってあり、フランスパンに生ハムやチーズなどを乗せたオードブルがまず出てきて、次にロブスターや肉料理、デザートにはアイスクリームやブッシュドノエルが出てきたそうです。いわゆる日本のクリスマスケーキは売っていなく、バタークリームがメイン。
その後、家族でクラブに繰り出し、朝方まで遊んでいたそうです。スペインは家族の結束が固いので、翌日は父親の友人宅に家族とその恋人達全員で遊びに行き、そこではバーベキューをしてソーセージやお肉がたくさん振る舞われたそうです。
年越しにはぶどうを12粒食べる
クリスマス後、街は一旦通常営業に戻りますが、12月31日はお祭りモードに戻ります。あちこちに人が集まりカウントダウンイベントも行われ、マラガの中心地は歩行困難な状態になりました。
こちらでは、年明けを知らせる鐘の音に合わせて、ぶどうを12粒食べる習慣があるので、ブドウを買いに走る人も見かけます。
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1月5日は街をあげてのイベントが開催
1月6日の公現祭の前日は、バスや車が一番通るメインの道を封鎖して、市をあげての大パレードが行われます。これは東方3博士がイエス・キリストの誕生を祝って宝物を持ってきたのが由来なのですが、ドレスアップしたブラスバンド部隊から始まり「マラガ市庁」と書かれた車が山車を引っ張っているものもあれば、後ろで数人の男性が押している山車もあり、有名キャラクターをまねた着ぐるみ集団、ドレスアップした子どもたち、ダンサー、などなど3人の王様とは別に、バイク集団や警察職員、郵便局にペットショップ、などのパレードがキャンディーやお菓子を沿道に並ぶ人たちにばら撒きながら街中を何時間にも渡り周ります。
キャンディーを山車からばら撒く子どもたちに対して、それを必死で拾う大人たちの姿が滑稽ですが、マラガでは何年か前にキャンディを拾おうと山車に近づいた子どもが轢かれて亡くなるという事件が起きたらしく、今では大人が拾うようになったという話を聞いたので、他の地方では今でも子どもたちが拾っているのかもしれません。
パレードを最後まで見ていると約1時間、最後に掃除部隊がものすごい人数でパレード後を掃除していき、こちらの方が見応えがあった筆者でした。
この日は街中にロスコンデレジェスというお菓子が朝からあちこちで売られ、何箱も買っている老夫婦もたくさん見かけます。中にそら豆が入っていて、それに当たった人には幸運があるという仕掛けもあるのですが、ケーキと言うより、パサパサのパンという印象でした。10€のものもあれば3€のものもあるので、味の違いはあるかもしれません。
家庭にもよりますが、この夜に子どもたちはクリスマスプレゼントを受け取るのが一般的なようです。翌日の1月6日はまたしても、街は死んだように静かになり、祝日当日と言う気配はありませんでした。
まとめ
スペインのクリスマスは聖書のイエス・キリストが生まれたから東方三博士が来るまでがクリスマス。博士が王様に変わっているのが謎ですが、独自のクリスマスの祝い方があるようです。
全てのイベントが終わると、何もかもがセールになり、クリスマスのお菓子や、ほとんどのお店が大幅に値下げして売られるので、クリスマス後でも十分クリスマスを楽しめます。