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世界トップレベルのビジネスを学びにイギリスへ!--トビタテ!留学経験者インタビュー Vol.11前編

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イギリスで最先端のビジネスを学ぶために「世界トップクラス大学コース」でトビタった氏家好野さんに、アブログインターン生がインタビューしました!世界トップクラスのビジネススクールで学んだこと、その中で苦労したこととは?前編の今回は、氏家さんが実際にイギリスへトビタつまでの経緯、イギリスや大学全般についてお伝えします。

今回インタビューしたトビタテ生

氏家好野さん

写真中央が氏家さん

氏家さんは早稲田大学国際教養学部の大学4年生で、大学の交換留学プログラムで1年間留学をしたトビタテ生(※)です。イギリスのウォーリック大学ビジネススクールへトビタった氏家さんでしたが、大学選びや現地での学習スタイル、日本の大学との違いなどに苦労したことも多かったようです。一体イギリスのビジネススクールはどのような環境だったのでしょうか?

※トビタテ= トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム 。官民協働の留学支援制度で、返済不要の奨学金が給付される。

トビタテ選考突破のための意外な戦略とは?

ーー まず、トビタテを目指そうと思われたきっかけを教えてください。

留学のための奨学金が欲しかったのが、最初の理由です。すでに違う奨学金にもいくつか申し込んでいたのですが、トビタテは他よりも金額が大きいのに加えて、とても多様な人に出会えると感じました。

留学って普通はアカデミックなものが多くて、学業中心になることが多いと思います。ですがトビタテに関しては成績などは全然関係なく、ダンスやアートなど、一人ひとり独自の留学計画をもっている人が選ばれているのだと知りました。

「こんなコミュニティとつながることができたら、今後面白いだろうなあ」と感じて、応募することに決めました。この時すでに応募していた他の奨学金は全部辞退して、最終的にトビタテ一本に絞りました。

ーー 選考時にはどのようにご自身をアピールされたのですか?

まず私が留学計画でテーマにしたものはシニア雇用などの「シニア業界」です。トビタテの選考では企業の人が面接官になるので、企業の人に自分のテーマに好感を持っていただけたのが、一つ大きなポイントでしたね。

企業側からすれば、トビタテ生には留学先での活躍も期待するけれど、やはり資金協力するからには将来的に留学経験を生かして日本のために役立つことをして欲しいと考える人が多いと感じました。私の計画では、企業の人にその可能性を見出していただけたのかもしれませんね。

あとは、ありきたりですが熱意を見せるようにしました。一次選考の際は応募書類を4枚提出するのですが、そのうちの最後のA4書類2枚では、与えられた4つの質問に自由な形式で答える必要がありました。

ここで私は策を練って、残り3つの質問を無視して最初の1個にしか答えなかったのです。逆にそうして熱意を見せようと思ったからです。少し戦略的な感じですが、熱意をみせるのは大事だと思いますね(笑)。

留学先にイギリス・ウォーリック大学を選んだ経緯

ーー なぜイギリスに留学しようと思われたのですか?

そもそも私は帰国子女でアメリカにずっと住んでいたため、アメリカではなくヨーロッパに行ってみたいと思っていました。アメリカは広いですが、アメリカしかないですよね。私はもう少し広い視野を持ちたいと思い、ヨーロッパにしました。

本当はスペインに行きたかったのですが、どうせ行くなら良いところに行きなさいって親に猛烈に反対されてしまって…。

ーー 厳しいご家庭だったんですね。イギリスの大学の出願にあたり、大変だったことは何かありましたか?

TOEFLとIELTS、両方を使って申し込んだ点ですかね。やってみて、IELTSの方がずっと簡単に感じました。TOEFLは単語とかreadingが結構重いのですが、IELTSは使われてる単語も難しくなかったですし、speakingも頑張ってメモを取る必要がなく、普通の会話のようなインタビューで終わりました。

TOEFLに比べたらIELTSは全然楽です。ただ、これは私が帰国子女だからかもしれないので本当のことは分からないですけどね。

ーーでは、 氏家さんが留学に行かれたウォーリック大学について教えてください。大学の雰囲気はいかがでしたか?

ウォーリック大学はイギリス国内では6番目くらいのレベルの大学なので、イギリス内ではよく知られていますが、国際的な知名度はまだないですね。設立されてまだ30年ほどの新しい学校なので、ノーベル賞受賞のような知名度が上がるものもまだ持っていないのです。日本人はイギリスというとロンドンを思い浮かべると思いますが、大学の場所がコヴェントリーという田舎だったので、なおさら知られていなかったですね。

ーー 私も知らないです…。ちなみにコヴェントリーはイギリスのどのあたりにあるんですか?

ロンドンから2時間くらいの地域で、バーミンガムの近くです。イギリス人であっても、コヴェントリーって言って「ん?」と反応する人がいるくらいです。ですが田舎にある分キャンパスは大きくて、キャンパスで生活をする感じでした。

大きなスーパーやショッピングモールが大学の横にあるのはとても便利でした。また、ウォーリックは演劇に力を入れているため、コヴェントリーで一番大きい演劇シアターも近くにあるので、娯楽も全部キャンパス内で楽しめました。たまに遊びにバーミンガムまで行っていましたが。

ーー 氏家さんにとってウォーリック大学の魅力は何でしたか?

ウォーリックはビジネススクールに関してはイギリストップになったことがあるくらい、ビジネスにおいて高いレベルの学校であることが魅力です。ビジネススクールがウォーリックの看板となっているのです。私がトビタテの「世界トップクラス大学コース」で留学に行けたのも、ビジネススクールが世界トップクラスに入っていたからです。

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日本と違いすぎる授業形態

ーー 大学での授業はどんな感じだったんですか?

まずシステムを説明すると、1・2・3学期とあって、1・2学期は全部授業で、3学期はテストだけです。1・2学期は全部授業なので宿題やテストもほぼないです。出席も取らないので、本当に自由で自己を尊重する形です。

さらに授業によっては、講義の様子が録画されてて動画配信されています。だから本当に自己学習。極端な話、1・2学期は授業へ行かずに旅行をしてもいいくらいです。そういう人もいるみたいです。しかし3学期目はテストが100%の授業がほとんどで、イギリス人はみんな3学期目がストレスなんです。そこで病気などかかったら全てがパーになるので。その時期はみんな誰にも会わず、ずっと一人で勉強しています。

ーー そうなんですか…!すごくリスキーですね!

そうなんです!そのときはちょうど就職活動も並行して行っていたのでかなり大変で、このシステムはいやだなと感じていました。他の日本人も同じように言ってましたね。「もうちょっと分散してほしい」って。

ただ学部によっても結構違って、例えば文学系だったらレポートだけでテストはない場合もあります。様々ありますが、ビジネススクールはテストテストテストって感じでした。

ただ、ビジネススクールは授業態度に関しては緩かったと思います。もちろん日本よりもちゃんと勉強しているのですが、外部でインターンをしている学生も多かったので、授業も出たり出なかったり曖昧で。図書館に行って自分で勉強する時間も多いので、本当に自己管理ができないと厳しいですね。

ーー 自分なりの勉強スタイルを確立させないと難しそうですね。

はい。今の大学も帰国子女枠で入学してるので、これまで受験勉強というものをしたことがなくて。そこまで混詰めて何かをやったことなかったので、本当にストレスでした。まあいい経験になったのかなとは思います。

ーー やはり勉強ではかなり苦労されましたか?

苦労はそこが一番ピークだったかもしれないですね。発言やディスカッションなど英語力に関して問題はなかったのですが、イギリスでちゃんと勉強している人を見ると、自分はまだまだだなって常に劣等感がありました。

レポートでは自分が納得するものを書くのですが、イギリスでは全然いい評価をもらえなくて。テストも、イギリスはほとんどエッセイ式なので暗記しきれなくて、スコアが50、60%とかは当たり前。最初は全然評価されなくて落ち込みましたね。

辛い勉強の中でも嬉しかった経験

ーー これまで苦労した点についてお話してきましたが、逆に嬉しかったこと、楽しかったことはどうでしょう?

一番楽しかったのは、正直に言うと旅行ですね。ヨーロッパなので色々な国に行けたのがとても楽しかったです。アメリカとは違って色々な文化に触れられた点もすごく良かったと思います。

あとは、カヌーポロと呼ばれるイギリス発祥のスポーツのクラブに入っていました。カヌーポロとはカヌーに乗って行う水球のような、とても激しいスポーツです。他にもJapan societyにも顔を出して、アニメ好きな外国人と関わったりしていましたね。すごく楽しかったです。

ーー 旅行もクラブ活動も、やはり留学の醍醐味ですよね。

はい。それからビジネススクールでは、日本の社会問題解決につながるビジネスプランを立てました。このトピックを周りの人と話すと、イギリスも高齢化社会に直面してるのでみんなとても興味を持ってくれて、良いフィードバックをもらえて嬉しかったですね。

世界共通の課題として、ヨーロッパでも同じような需要があるのかなと感じることができました。ヨーロッパでは今、高齢化社会に関する政治危機が騒がれています。

私はボランティア活動を通しても高齢者に関わる支援をしていたので、ボランティアとしての視点からもイギリスの高齢化社会について考えることができました。また、私のビジネスプランに興味を持ってくれる教授がたくさんいたことも、とても嬉しく思いましたね。

インタビュー前編を終えて

イギリスの大学の出席や成績、授業録画のシステムには、私も正直驚きました。留学では現地での生活に慣れることはもちろん大切ですが、学習スタイルを確立させることも大切です。そんな中、全く異なるシステムに順応し、かつ精神的ストレスと向き合うのはかなり大変だと思います。

しかしその困難を乗り越えた後は必ず成長できるはずです。これから留学する人、また留学中の人も、困難に打ち勝てるように、強い気持ちをもって頑張ってください!!

氏家さんの留学インタビュー後編では、氏家さんの留学テーマである「シニア×IT」のビジネスモデルについてご紹介します。

インタビュアー

山本和香奈(やまもとわかな)/ 早稲田大学4年 / アブログインターン生

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