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イタリアの「ゆめにしき」ってどんなお米?イタリアのお米の種類や選ぶ際のポイントとは

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イタリアといえば、ヨーロッパ最大の米所。年間生産量はダントツのトップで、リゾットからお菓子まで様々なシーンでお米を使用するため、スーパーに行くと沢山のお米が置いてあります。しかし、日本のお米はさすがに置いていない為、今回はイタリアにある沢山のお米の中から、比較的日本人の口に合うものや選び方のポイントなどをご紹介したいと思います。

イタリアにあるお米の品種

Wikipedia Commons

まずイタリアではお米を「ジャポニカ米」「インド米」の2種に大別しています。(中国米などもジャポニカ米に入れています)。その中で、ジャポニカ米をさらに以下の4種に分けています。

Originario

小粒で透き通っていて、売り場の中で一番見た目が日本米に近い品種です。短い時間で炊けて、アミロースが少なく(20%程度)、日本米のような粘り気が出て、冷めても風味が変わりにくい為、イタリアに住む日本人の中で「毎日食べるお米」として購入する人も多い品種です。お米はアミロースが少ない程粘り成分が出やすく、冷めても風味が変わりにくいです。例えば日本のコシヒカリなどはアミロース16%程度と言われています。

Semifino

Originarioよりもやや大きめで透明な粒をしています。特に「Vialone Nano」というものがスーパーに置いてあることが多く、イタリアでは粘り成分を生かしてこってりとしたリゾットを作るときによく使われます。この品種の中では「Rosa Marchetti」というものが私の周りの日本人には評判が良く、2年ほど前、日本の農業団体のレポートでも「コシヒカリに遜色ないレベル」と太鼓判を押されていました。

Fino

ジャスミンライスのような少し細長い見た目で、中でも「Ribe」というものが良くスーパーにおいてあり、日本人にも好まれています。

Superfino

リゾットに使われることの多い、ごろっと大きめの粒のお米で、日本のイタリア料理店でも良く使われています。イタリア人は「お米を食べる=リゾットを食べる」ことが多い為、たいていのスーパーでは一番多く売り場面積を占めていて、中でも「Arborio」「Carnaroli」が人気です。炊飯に20分ほどかかるのと、アミロースが多く(24%程度)、粘りが少なくて冷めると風味が悪くなってしまう点から、日本人が普段食べるお米としてはあまり好まれませんが、水分吸収率が高く、リゾットを作る為の好条件がすべて揃っている点から、Carnaroliなどは「米の王様」と言われています。

その他

上記以外では、精米方法によっても米の種類は分かれており、白米(Riso)、玄米(Integrale)、パーボイルド(Parboiled)の3種類があります。Parboiledは籾のまま水に浸けて吸水させ、蒸気で蒸してから乾燥させて精米したお米で、白米より少し黄色いのですぐに見分けがつきます。調理時間は白米と同じですが、白米よりもビタミンやミネラルが豊富なので、健康志向の方に人気があります。 日本でもカレー屋さんなどで時々目にします。

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イタリアにある日本のお米

Wikipedia Commons

私のいる北イタリアの中都市で日本人が良く食べているのは以下3種です。もちろん普通のスーパーでは買えない為、皆さん取り寄せたり、大都市のアジアンマーケットから買ってきて食べています。

イタリア版あきたこまち

 

ローマの老舗日本食店「六甲」のオーナー佐々木さんがピエモンテで栽培しているお米です。

お米さん

ピエモンテ州在住の日本人が何十年も前から手掛けているお米で、イタリア在住歴の長い日本人は、一度は耳にするであろう有名な品種です。

ゆめにしき

イタリア産のコシヒカリで上記2種よりも手に入りやすい為人気です。 イギリスやフランスにも輸出されています。

その他

「Shinode」「イタこまち」「イタひかり」といった日本米に似せて作った品種や「Riso per Sushi(寿司米)」という名前の物も、時々スーパーに置いてあります。寿司米は成分を見るとインド米だったりCarnaroli米だったり、メーカーによってばらばらな為、買う時は確認が必要です。

最後に

イタリアは他のヨーロッパに比べて、美味しいお米が食べられるチャンスが圧倒的に多い国です。大都市に住まれる方には是非現地で作られた日本米を食べてみて欲しいですし、もちろんイタリア米も安くて美味しいのでおすすめです(日本米の半額程度で買えます)。ぜひ、色々なイタリアのお米に挑戦してみてくださいね。

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