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講義が最長4時間?日本と違うドイツの大学の特徴6選

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海外に留学すると、そこの大学には、日本と異なる習慣やルールがたくさんあることにきっと驚くでしょう。今回は筆者が通っているドイツの大学と筆者が日本の大学を通っていた時の経験と比較して、日本と異なるドイツの大学の習慣などをご紹介します。

試験は夏休みや冬休みに行う

一般的に日本の大学では学期末最後の二週間に最終試験を行います。しかし、ドイツでは講義期間は基本的に授業だけがあり、試験は休み期間に入ってから行うのがほとんどです。

試験日も先生の都合によって決められるので、休み後期に試験が行われるのもあります。筆者の場合、講義が終わってから二週間以内には殆ど試験が終わりますが、理工学部の友人などは、試験が多く、休みの最後の週まで勉強しなければならず大変そうでした。

授業は定刻に行わない

ドイツの大学では「akademisches viertel(アカデミック・クォーター)」という習慣があります。これは授業の開始時間が記された時間より15分遅れることと、終了時間も記された時間より15分早くなることです。

これは学生たちの移動時間なども考慮するための習慣だと言われていますが、昔、教会の鐘が定時になってから15分以内に学生が集合しなければいけないという歴史から由来したものとも言われています。

筆者がドイツの大学に入学したばかりの頃、定刻に教室まで急いでも、教室は閉まったまま15分間待たされることがよくありました。

授業の種類が多い

筆者が日本でが大学に通っていた頃、授業は殆ど「講義」でした。しかし、ドイツでは「Vorlesung(講義)」「Seminar(ゼミナール)」「Uebung(練習)」や「Tutorium(ティーチングアシスタント)」など、授業にもさまざまな形があります。

「Vorlesung(講義)」は、日本と同じ形の授業ですが、大講義と講義にも分かれています。大講義は最長4時間にも及ぶ長い時間で、殆どは教授によって行われます。講義はやや短めで2時間の授業です。

また、講義の補佐で、その内容をもっと理解するために「Uebung(練習)」と呼ばれる練習問題を解説する授業があります。講義以外にも、独立した「練習」授業もあります。そこでは、主に様々な課題を研究したり解いたりします。

「Tutorium(ティーチングアシスタント)」というのはひとつ独特な授業です。「Tutor」というのは「ティーチングアシスタント」の意味で、たいていは高学年の学生が勤めています。

「Tutor」の授業では、ティーチングアシスタントが先輩として後輩に経験を教えたり、または授業に関してアドバイスを出したりしています。良い勉強ができる授業なので、ドイツで留学する際に、ぜひ試してみましょう。

「Seminar(ゼミナール)」は、日本のゼミとはかなり違います。筆者は日本の大学いたときには、ゼミとは教授の指導の下さまざまな課題を研究するところであり、大体はひとつのゼミで大学生活の大半を過ごすことになります。

しかし、ドイツの「Seminar(ゼミナール)」とは、あくまでひとつの授業であり、学生が複数履修することもできれば、複数の先生のゼミナールを履修することもできます。

というのも、ドイツの大学では「Seminar(ゼミナール)」とは、学生と先生がある範囲のさまざまなテーマについて研究し、互いに議論するという授業です。日本の授業とはいくつか違いもありますが、いろんな形で勉強も楽しくなります。

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教授は質問応対しない

日本では、ある授業の内容について質問があるときには、まずその担当講師に聞くのが一般的ですが、ドイツではそうでもありません。というのも、その授業の担当教師は教授の場合、学生と教授とは、直接なコミュニケーションがあまり取れないからです。

ドイツの大学の教授は授業の始めに、まずティーチングアシスタントを含め、自分のチームを紹介します。そのチームの中には、質問応対の人もいるので、問題があるときには、質問応対の人にしか聞くことができません。

ただし、教授の担当講義には、稀に少人数の授業もあり、もしティーチングアシスタントがいない場合には、直接に教授に質問しても構いません。

ドイツの博士は教職員

日本では、博士生は教授の下で研究を進める学生ですが、ドイツの博士は学生ではなく、教職員です。つまり、修士課程を修了する学生が博士課程に進学するとともに、大学に雇われる形になり、給料も出ます。

筆者の友人であるドイツ人の博士は、自分の研究を進めると同時に、教授のアシスタントやいくつかの講義も担当しなければなりません。博士は基本的に五年間だと定められていますが、その間には「講師」と「研究者」という二つの仕事をこなす以上、自分の博士論文も作成するので、かなり大変です。

また、ドイツの大学では、肩書にはとても気を付けています。「M.A」と書かれているのは修士課程「DR.」と書かれているのは博士課程を修了した印であり「Prof. Dr.」と書かれているのは教授です。

メールなどを書くときに、教授だけには必ず「Prof.」という敬称を書かなければいけません。ほかの先生には「Herr(Mr.)」や「Frau(Ms.)」という敬称だけで問題ないです。

試験は筆記試験だけではない

ドイツの大学では、試験には主に三種類があります。ひとつは日本の大学と同じような筆記試験です。これはドイツ語では「Klausur」といいます。

筆記試験以外に口頭試験もあります。それは、担当講師が学生と一対一で授業の内容などに関して質問して口述する試験です。また、ドイツの学士や修士課程の修了試験にも、論文を作成する前に口頭試験が課せられます。論文を提出した後にも、自分の論文の内容に関するプレゼンテーションや担当教授からの口頭試験があります。

さらに、Seminarを履修する場合、あまり決まった試験がありません。Seminarでは、学生がひとつの課題を選んでプレゼンテーションをするのが殆どですが、学期が終わった後に、自分が選んだテーマに関して「Hausarbeit(小論文)」を作成することが課せられます。

学生には、プレゼンテーションと「Hausarbeit(小論文)」の成績によって、授業評価が出されます。

まとめ

ドイツの大学には、日本ではあまりないような習慣やルールがいくつもあります。しかし、慣れてくると、また新鮮な体験もたくさんできます。ドイツに留学する際にはこれらの習慣やルールを気を付けながら、大学生活を楽しみましょう。

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