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ドイツ語能力試験(DSH試験)における出題の傾向と対策とは?<マンハイム大学編>

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ドイツの各大学で実施されている、ドイツ語の語学能力試験「DSH試験」について、名門と言われるマンハイム大学の試験を合格した筆者が、実際に受験した当時のマンハイム大学の例に挙げ、問題の出題傾向や対策についてご紹介します。

DSH試験とは?

ドイツ語能力を証明するには?ドイツで有名な3つのドイツ語検定 でもご紹介したとおり、DSH(Deutsche Sprachpruefung für den Hochschulzugang)とは、ドイツの大学に入学するための語学能力試験で、ドイツの各都市の大学で年に2〜3回行われています。

もし、どこかひとつの大学で試験に合格すれば、その成績はドイツ全国の大学に認められるため、認定率はかなり高いです。

DSH試験の合格ラインは複数科目の総合得点によって計算されるので、合格しやすい試験だと言われています。つまり、たとえひとつの科目で不合格の点数だったとしても、ほかの科目の点数で補うことができます。

また、この試験のもうひとつのメリットは、大学ごとでそれぞれ試験の内容が異なり、簡単な出題をする大学もあれば、難しい所もあります。

受験者は受験する大学を自由に選ぶことができるので、出題が簡単な大学で合格しても、その成績で難関大学に入学することもできるのです。

マンハイム大学(Universität Mannheim)とは?

キャンパスが宮殿?日本で知られていないドイツの名門大学6選 でもご紹介しましたが、マンハイム大学は、ドイツの南部のバーデン=ヴュルテンベルク州(Baden-Württemberg)に位置する、ドイツの中でも、珍しい文系寄りの名門公立大学です。特に商学はドイツでもトップレベルと言われています。

また、マンハイム大学では日本学(Japanologie)と企業経営学(Betriebswirtschaftslehre)が併合した学科も設けられており、日本の大学との交流も深いです。

ちなみに、ドイツ国内のDSH試験で一番難しいのはミュンヘン大学で、マンハイム大学はその次ぐらいに難関だと言われています。

マンハイム大学の詳細情報

名称 Universität Mannheim(マンハイム大学)
国・都市 ドイツ  / マンハイム
学校形態 大学 大学院
住所 Schloss Mannheim 68161 マンハイム
電話番号 +49 621 1812222
公式サイト http://www.uni-mannheim.de/1/startseite/index.html
口コミサイト https://ablogg.jp/school/10292/

マンハイム大学のDSH試験の特徴

DSH試験の出題については、その大学の性質によってテーマが決められる傾向が強く、例えば、理工系の大学では宇宙や航空、または機械に関するテーマが多く、それに対して、総合系の大学では、社会問題や環境問題、医学や生物に関するテーマが多いようです。

筆者が受験したマンハイム大学は総合系の大学なので、出題は主に環境問題と社会問題に絞られていました。

マンハイム大学のDSH試験は、大きく分けて筆記と口頭のふたつがありました。筆記試験に合格した学生のみ、口頭試験を受ける資格がもらえます。

筆記試験の内容

筆記試験では読解、聴解と作文の3つがあります。読解と作文は一般的な試験のように行われますが、聴解試験だけは少し異なり、音声の再生ではなく、肉声で読み上げるリスニングになっており、試験官が文章を2回読み上げ、その間にメモする時間もあり、最後に解答するための時間が長めに設けられています。

ちなみに、筆記試験ではドイツ語の辞書が持ち込み可能でした。

口頭試験の内容

口頭試験は、文章の主旨のまとめと試験官の質問の2つパートに分かれています。

まずは別室で違うテーマを持つ4つの文章を渡され、受験者はその中からひとつのテーマを選び、その主旨をメモ用紙にまとめます。次は面接室で2人の試験官に、文章の主旨を自分の言葉で述べ、それから試験官が自分の選んだテーマに対して質問をする、という流れになっていました。

出題テーマ

私が受験したときに、筆記試験では「自動車の排気ガスと環境保護の問題」「電子化図書館と紙の本の消滅」「趣味と仕事」の3テーマが出題され、口頭試験では「水と環境」についてのテーマでした。

当初、このようなテーマは少し難しい問題に思えましたが、通っていたDSH試験対策用のクラスで重点的に対策を取っていたものばかりだったので、語彙不足などの心配はありませんでした。

また、口頭試験では、試験官から受験者の出身地や経歴などを聞かれる質問ばかりだったので、気軽におしゃべりするような雰囲気でした。

筆者の場合「日本ではどのような環境保護の対策をとっていたのか」といった質問をされました。

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マンハイム大学のDSH試験の注意点

ドイツ国内でマンハイム大学は文系の名門と言われているだけあって、試験の採点では特に文法的な間違いや言葉遣いなどに厳しいようでした。

先述したとおり、試験で出されるテーマの殆どがDSH試験対策用のクラスで対策していたものだったので、内容自体はさほど難しいものではありませんでしたが、読解などの出題では、文章の話の筋から判断する問題や、文章全体を踏まえて解答する問題が多く、受読解力が問われるところがメインです。

また、作文の中でも、文章の構造や言葉遣いについて特に厳しく審査される傾向にあるようでした。

それらと比べ、聴解は割と簡単でした。聞いた内容がそのまま解答だったり、問題文の中に解答となるポイントが多く入ったりしていたので、ちゃんと聞いていれば、スムーズに解答できる問題ばかりでした。

私が受験したときに、得意だった作文では言葉遣いなどのミスでかなり減点されましたが、逆に一番不得意だったはずの聴解では意外と高得点でした。

口頭試験では、受験者の話すそぶりや、会話の中の文法的なミスが特に厳しく審査されるようです。

しかし、複数の大学でDSH試験を受けた私の友人曰く、マンハイム大学の口頭試験のときだけ、試験官から「会話の中の文法的なミスが多いので、本当は不合格だけど、筆記の成績もいいし、勇気を出してたくさん話してくれたので、今回は合格だ」と言われた、とのことです。

したがって、できるだけ難しい表現を避けて、かつ自信を持って話すのが合格のコツなのかもしれません。

まとめ

以上、ドイツ語試験(DSH試験)に合格した筆者が、実際に受験したマンハイム大学の出題傾向と合わせて合格するためのコツをご紹介しました。

ここでご紹介した出題及び採点の傾向について、現在では変更があるかもしれません。これから受験される方は、あくまで参考として認識いただければ幸いです。

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