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イタリアが生んだ天才「レオナルド・ダ・ヴィンチ」について知っておきたい7つのこと
皆さまは「レオナルド・ダ・ヴィンチ」と聞くと何を思い浮かべますか?ここでは、そんなレオナルド・ダ・ヴィンチにまつわる、日本であまり紹介されていない側面をご紹介します。
1.「ダ・ヴィンチ」は名字ではない!
「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の本名は「Leonardo di ser Piero da Vinci」といいます。日本では「ダ・ヴィンチ」と呼ばれることが多いですが「ダ・ヴィンチ(da Vinci)」は、彼の故郷の名前で、イタリア人は皆、彼のことを「Leonardo(レオナールド)」と呼びます。
なお「ser Piero」は、父親の「セル・ピエロ」に由来する言葉。イタリア人は現在でもこのように姓名の中に故郷や家族などに由来する言葉が含まれている人が沢山います。
2.生まれたのは「室町時代」
レオナルド・ダ・ヴィンチの誕生したのは1452年。日本の室町8代将軍足利義政が活躍していた頃にあたります。この頃、日本は1467年に戦国時代の幕開けとも言われる「応仁の乱」が起こるなど混乱期にありましたが、イタリアも同じで、1494年からイタリア戦争がはじまるなど、混乱の世でした。
日本にいると華やかなフィレンツェの街並みの映像や「ルネッサーンス!」のギャグなどから、何となく優美な時代のような印象を受けがちですが、レオナルド・ダ・ヴィンチも少なからず生涯にわたり、戦乱の影響を受けながら過ごしました。
3.「画家」でも「科学者」でもなく「Uomo universale」
イタリアで理想的な人間像にあたる人を「Uomo universale」と呼びますが、この「Uomo universale」の代表的人物が、まさにレオナルド・ダ・ヴィンチでした。
普通、歴史上の人物を教科書で習うときは「画家の葛飾北斎」「戦国武将の豊臣秀吉」といったような紹介をされますが、レオナルド・ダ・ヴィンチの場合はイタリアではどれだけ省略しも「画家で科学者でエンジニアのレオナルド」。本などでは「建築家・デザイナー・彫刻家・解剖学者・発明家・音楽家」と、とにかく沢山の肩書きが付いています。
日本では「画家」「科学者」などと一言で表されることが多いですが、一言で表せないのがレオナルド・ダ・ヴィンチです。
4.現存する絵はたったの10〜15枚
多才なレオナルド・ダ・ヴィンチですが、日本では「画家」として紹介されることが多いと思います。確かに画家としての才能はピカイチで、人によっては「一番秀でていたのは画家としての才能だ」という人もいます。
しかし、実はレオナルド・ダ・ヴィンチの絵の作品はそれほど沢山あるわけではなく、確実に彼の作品といえるものは10〜15枚ほどしかありません。
多才だったがゆえに絵を描く時間を取れなかった、完璧主義ゆえに作品がなかなか完成に至らなかったなど、理由は諸説ありますが、とにかく全部集めても1部屋に収まってしまいそうな数。
そして、その絵画の多くはヨーロッパ内にございますので、興味のある方はイタリア滞在中に巡ってみてください。
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5.「モナ・リザ」はどうしてフランスにあるのか
「レオナルド・ダ・ヴィンチといえばモナ・リザ」という方も多いのではないでしょうか?しかし残念ながら「モナ・リザ」は現在イタリアではなくお隣の国フランスにあります。
これは晩年、レオナルド・ダ・ヴィンチが「モナ・リザ」を持ってフランスに渡り、余生を過ごしたためです。
レオナルド・ダ・ヴィンチが亡くなる4年前の1515年、フランスは先のイタリア戦争でミラノを占領しました。その際の和平交渉締結式の席に招かれたレオナルド・ダ・ヴィンチは、その後、フランソワ1世の庇護を受け、彼が幼少期を過ごした城にて、晩年を過ごし1519年息を引き取りました。
6.ミケランジェロとの交流もあった
レオナルド・ダ・ヴィンチは、「ダビデ像」で有名な、ミケランジェロとの接点もあり、彼がダビデ像を完成させた年、レオナルド・ダ・ヴィンチは52歳でした。
ダビデ像の設置場所を巡って「雨風をしのげる室内に像を設置するべき」と主張したレオナルド・ダ・ヴィンチに対して、20代のミケランジェロが「嫌だ」と拒否したというのは有名な話。
ダビデ像は結局シニョーリア広場に設置された後、1873年に損傷を防ぐためにアカデミア美術館に移設されてしまいましたが、このとき、もしレオナルド・ダ・ヴィンチの意見が採用されていたら、今は別の場所にあったかもしれませんね。
7.実は絶世の美男子!
日本で「レオナルド・ダ・ヴィンチの肖像画」というと、トリノ王立図書館が所蔵する60歳頃のおじいちゃんのものが用いられることが多いですが、実はイタリアでは「レオナルド・ダ・ヴィンチ=この世で最高の美男子」という人もいるほど、「美男子」とされています。
日本でいう新撰組副長の土方歳三のように、レオナルド・ダ・ヴィンチのドキュメンタリー番組がイタリアでやるときは、いつも、うっとりするような若手俳優が演じておりますので、女性の皆さまは滞在中要チェックです。
まとめ
いかがでしたら?留学中は自国の文化・偉人についての知識を持っておくことは大切ですが、その国の偉人についても少しだけでも理解があると、その国の人は大変喜びます。
特にイタリアにおけるレオナルド・ダ・ヴィンチの存在はとても偉大なものですので、是非この記事がお役にたてば幸いです。
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