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種類が多すぎて混乱する?イタリアで定番の食卓用パンの種類とイタリア語表記

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私たち日本人がイタリアのパン屋でおそらく最初に驚くことのひとつに「似たようなパンがいっぱいある」ということです。特に滞在初期は「レストランで出てくるような普通の食卓パンが欲しいのにどれが普通かわからない!」「対面販売で、あれこれ手にとって物色できないからパン屋は怖い!」と、とても苦労することもあるかと思います。そこで、ここではイタリアでポピュラーな食卓用パン(Pane)の種類について、サイズ、形、粉による違いから、おすすめの食べ方などについてご紹介します。

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サイズによる違い

Pane(パーネ)

パンはイタリア語で「Pane(パーネ)」といいます(不可算名詞)。イタリアのPaneは、粉、水、イースト、塩で作られ「Pasta(パスタ)」も、粉もの全体を指す言葉なのでパンを表す語として使われる場合があります。また甘いパンを、フランス語を用いて「Brioche(ブリオッシュ)」と呼ぶこともあります。

油分(オリーブオイル・バター)や牛乳、卵が入っていないのが基本のレシピなので、それらが入っているときはあえて「入っている」ということを謳っている店もあります。

Bocconcino(ボッコンチーノ)

レストランで出てくるテーブルロールサイズのもの。「一口サイズ」という意味で、モッツァレッラチーズなどに書かれていることもあります。

Panino(パニーノ)

手のひらサイズのパン。「Panino(もしくは複数形のPanini)」は、イタリアでも具が入ったサンドイッチの呼び方として定着していますが、こちらは「Panino imbottito(具を詰めたパン)」が正確な表現となります。

Pagnotta(パニョッタ)

大きなパンという意味。Pagnottaを1つ買っておいて都度、ナイフで切って食べていくのも楽でおすすめ。もし途中で固くなってきてしまったら「Bruschetta(ブルスケッタ)」や、トスカーナ名物で、具沢山スープにパンを入れた料理「Ribollita(リボッリータ)」にアレンジしてもおいしいです。是非試してみて下さい。

形による違い

Ciabatta(チャバッタ)

日本ではチャバタやチャパタ(スペイン語)とも言われているパンで「スリッパ(Ciabatteペアなので複数形)」を意味する手のひらサイズの四角くてやや平たいパン。食卓パンやPaninoとして食べます。

Filone(フィローネ)

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小川や流れを意味する文字通り細長いパンで、日本のスターバックスコーヒーでも扱っているため知っている方もいるかもしれません。フランスパンに似ていますが材料がイタリア式のため、バターなどが入っていません。

Rosetta(ロゼッタ)

Wikimedia Commons

バラのような見た目からその名が付いた「Rosetta(一部地域ではMichetta)」は、日本のメロンパンを彷彿とさせる色、見た目サイズですが味はこれまで挙げたパンと同じです。

Grissini(グリッシーニ)

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ピザの耳をまっすぐにしてラスクにしたような棒状のパン。レストランでパンとしてGrissiniだけ出されたらどのように食べたら良いか戸惑ってしまう人もいるかもしれませんが、是非そのままパリパリ食べて下さい。

ちなみにGrissiniをコインサイズにくるりと巻いた「Taralli(タラーリ)」というものもあり、Grissiniは北部、Taralliは南部でよく食されます。サクサク軽いので、ワインをたしなむ方は食卓パンとしてもってこいです。

その他、ドーナツを意味する「Ciambella(チャンベラ)」、三つ編み状の「Treccia(トレッチャ)」、包みを意味する具入りの「Fagottino(ファゴッティーノ)」、ハムなどと一緒にくるくる巻かれた「Girella(ジレッラ)」など、まだまだ沢山あります。

菓子パンになっていることが多いですが「Salato(サラート:塩気のある)」も見かけます。

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粉による違い

以前、 イタリアの小麦粉は挽き方によって分けられる!?イタリアで粉物を買うときの注意点 でもご紹介したとおり「強力粉パン」「薄力粉パン」といったように粉の挽き方別に売っていることもありますが、以下のような名前で扱っていることも多いです。

Integrale(インテグラーレ:全粒粉)

Wikimedia Commons

漂白剤を使用していないため、薄こげ茶色で、近くで見ると表面にふすまの粒が見えるのでわかりやすいと思います。小麦を丸ごと挽いているので栄養価が高いです。

ちなみにイタリアには他にも茶色いパンが沢山あり、例えば「Segale(ライ麦)」や「Crusca(ふすま。つまり小麦の表皮だけを挽いて粉状にした物なので見た目も茶色)」「Avena(オーツ麦・からす麦)」などがポピュラーです。

Semolina(セモリーナ:粗挽き)

日本でもイタリア語がそのまま採用されているのでご存知の方も多いかもしれません。粗く挽いただけなので、全粒粉と違って白パンのこともあります。反対語の細挽きはFarina(ファリーナ)ですが、これは「小麦粉」を指していることが多いです。

Grano duro(グラーノデューロ:デュラム小麦)

直訳は「硬い麦」ですが、デュラム小麦を使用していることを指します。その硬さ故に粉にしても粒子が粗いためSemolinaなことが多く「デュラムセモリナ」という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。ゆっくりと消化吸収されるので、健康に気遣う方に支持されています。

日本のあのパンはなんて呼ばれている?

パン屋では扱っていない場合もありますが、スーパーでは以下のような名前で売っています。

食パン

「Pan carre'(Carre'はフランス語で正方形の意味)」「pane a cassetta(cassettaは箱の意味)」と呼ばれており、日本のものより辺が2〜3cmほど小さめで空洞が多く、割とぱさぱさとしたものが多いです。

サンドイッチパン

「Pane per Tramezzini(Tramezziniはサンドイッチの意味)」という名前で売っていて、日本のサンドイッチパンとほとんど同じものが食べられます。

バターロール

「Panini al latte(ミルク入りパン)」と書いてあるものがバターロールに近い味わいでおすすめです。長めの物はコッペパンやホットドッグにも代用できます。

その他ハンバーガー用のパンやピタパン、トルティーヤなどもあり、これらはそのままその国の呼び方で袋に書かれているのですぐに見つけられるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?種類が多くて大変ですが、慣れてくるとそれだけ楽しみが広がります。是非ひとつずつ味わってお気に入りを探してみてください。

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