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フランスでよく見かける黒い文房具に白い文字で書かれている「Ben」とは?
フランスの文房具店に行くと黒を基調として白い文字でシュールな文言、そして「Ben」と書かれた文房具をよく見かけますが、これはモダンアートのアーティスト「benjamin Vautier(ベン・ヴォーチェ)」のものです。ベン・ヴォーチェとはどのような人物なのでしょうか?
フランスの文房具店で見かける「Ben」
フランスの文房具店に行くと黒を基調として白い文字でシュールな文言、そして「Ben」と書かれた文房具をよく見かけます。これはフランスに住むモダンアートのアーティスト「benjamin Vautier(ベン・ヴォーチェ)」の作品で、フランスではこの文房具が多くの人に愛されております。
benjamin Vautier(ベン・ヴォーチェ)とは?
ベン・ヴォーチェは1935年生まれのアーティストです。イタリア系ですが、スイスとフランスの二つの国籍を持っています。風貌や喋りが日本の「岡本太郎」に似ている人で、喋り出すと不思議な言葉がたくさん出て来て、話が止まらない独特な世界観を持っている人です。
ベン・ヴォーチェはヌーヴォー・レアリスム系統のアーティストで、現代社会が生み出す山のような生産物とそのゴミからアートを作っていました。1960年代から芸術運動に参加しております。
その頃から、もっとも彼の作品で有名な、黒いバックに白い絵の具をそのまま絞りながら皮肉やジョークをフランス語で書く新しい表現方法が確立されていました。黒い背景に白い色の文字が基本ですが、カラフルな文字や簡単な絵のバージョンもあります。
フランス・ニースにあるベン・ヴォーチェの自宅は「グネグンダとマラバー」と呼ばれる自ら改装した不思議な家で、ここに奥さんと一緒に暮らしています。
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ベン・ヴォーチェのメッセージ
以前、テレビに彼が出演した際に、ニースのテロについてどう思うかとニュースキャスターが質問したところ、ベン・ヴォーチェは「なぜ?」の一言だけ大きな声で答えたので、ニュースキャスターは苦笑いしてしまいました。
ベン・ヴォーチェの文字アートは、この質問の答えのようにとても単純な言葉で書かれているので、彼らしい答え方だとニュースキャスターは思ったのかもしれません。
このように、彼の作品には、例えばフランス語で「アートって何?(qu’est ce que l’art?)」とただ書かれていたり、哲学のようなジョークのような単純な言葉が書かれているのですが、白と黒のコントラストもあって、なぜか心に残る言葉の文字作品が多いことで有名です。
まとめ
ベン・ヴォーチェの作品のシリーズは、フランスの文房具のコーナーでとても目立ちます。フランスの学生でも誰なのかを知らないで、言葉がおもしろいとか、かっこいいという理由で使っている人がたくさんいます。
フランスの文房具メーカーの「Quo Vadis」がベン・ヴォーチェの作品のさまざまな文房具を出しているので、お好みに合わせてセットで持っても、フランスらしいシンプルなおしゃれ感があります。
白字の言葉は、文房具によって変わるので、自分の好きなフランス語の言葉をシリーズで持つのもおもしろいかもしれません。文房具からフランスのモダンアートを感じてみませんか?