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イタリアの食品に付いてる「DOP」「IGP」マークとは?イタリアで安心した食事をするための豆知識

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イタリアにいるとレストランのメニューや食べ物・飲み物に「DOC」「IGP」といった不思議な単語が書いてあるのを良く目にします。実はこれ、特産品を保護するためのマークなんです。一体どのようなものなのか、今回は簡単にご紹介したいと思います。

DOP(Denominazione di Origine Protetta)とDOC(Denominazione di Origine Controllata)

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DOPとは、正式名称を「Denominazione di Origine Protetta」といい、、肉・魚・チーズ・ワインなどの特定の特産品を保護する為に、EU全体で定められたご当地品保護ルールの中で最高ランクのものを指します。産地・素材・製法等が全て定められたルールに則って実施されている特産品に対してDOPマークが与えられ、頭にご当地名を付けて販売することが認められています(例:Prosciutto di Parma / パルマハム)。ちなみに「DOC (Denominazione di Origine Controllata)」というマークも見かけるかもしれませんが、こちらはDOPが出来る以前にイタリア国内で使われていたものです。

IGP(Indicazione Geografica Protetta)

IGP(Indicazione Geografica Protetta)はDOPの妹分的存在です。DOPは生産から加工まで「全て」を決められた場所で決められた通りにやらなければなりませんが、IGPはそのうち「1工程だけ」決められた場所で決められた通りにやればOK!というものです。そのためDOPより多くのものにIGPマークが与えられています。

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STG(Specialita Tradizionale Garantita)

「決められた通りにさえ作られていればOK(場所は問わない)」というマークもあり、これを「STG (Specialita Tradizionale Garantita)」と言います。このSTGで有名なのが「ナポリピザ」です。ナポリピザ自体はイタリアでも日本でも良く見かけますが、STGでは「ピザの直径は35㎝以内」「生地は手でのばしたもののみ使用」といった細かなルールが設けられています。そのため日本でもSTG認定を受けたピザやさんではメニューに「STG」と書いて提供していますので、興味のある方は是非食べに行ってみてください!

ワインの格付けについて

ワインも本来的には先述のマークによって分類されるべきなのですが、イタリアではEUがDOPマークなどを定める前から用いられていたマークを引き続き使い続けているケースが多いです。等級の順番だけでも覚えておくと、レストランでの注文時や土産物購入時便利なので簡単にご紹介します。

VdT(Vino da Tavola)

「アルコール度9%以上であればブドウの原産地や収穫年などは問わない」というものです。ルールに縛られていない分、自由度の高さを生かした美味しい物も沢山作られているため、イタリア人はそれらを日本の「B級グルメ」のように「Super VdT」と呼んで楽しんでいます。日本ではいわゆる「テーブルワイン」と呼ばれている物がこれに当たります。

IGT(Indicazione Geografica Tipica)

VdTと違ってピエモンテ州、シチリア州など「1つの地域のブドウを最低85%使っているもの」を指します。日本で「地ワイン」と呼ばれているものです。

DOC(Denominazione di Origine Controllata)

※先述の「DOP(Denominazione di Origine Protetta)とDOC (Denominazione di Origine Controllata)」を参照して下さい。

DOCG(Denominazione di Origine Controllata e Garantita)

5年間DOC認定を受けるとようやくエントリー出来るもので、その後の厳しい審査に合格してようやく称号を得ることが出来る最高ランクのマークです。DOCが300種類以上あるのに対し、こちらは数十種類しか認定されていません。 日本でも結婚式などの席で時々DOCGマークのワインを見かけます。

最後に

日本のイタリア料理店や高級食材店でも、今回ご紹介したマークを目にすることが出来ると思います。是非イタリアのご当地グルメについて理解を深めるべく、探しに行ってみてください!知っておくと、イタリアでも日本でも、日々のお買い物やお土産を買う時にとても役立つはずです。

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