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Jim Hammer

ビル・クリントンって本名じゃないの?英語圏の名前に関する基礎知識

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名前を呼び合う習慣の多い英語圏。「おはよう。Mr ~」「おやすみ。Miss ~」とか。長い間、親しく名前を呼び合っていたアメリカ人が、実は本名でなかった・・・なんてことも英語圏では不思議な事でもありません。そんな英語圏ならではの「名前」にまつわる話をしたいと思います。

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英語圏はニックネーム(短縮形)だらけ

例えば、ロブ(Rob)、ボブ(Bob)、ボビー(Bobby)、バート(Bert)、バーティー(Bertie)等はいずれも短縮形であり、正式名はすべて「Robert」なんです。

同様に、マイク(Mike)、マイキー(Mikey)、ミッキー(Micky)、ミック(Mick)等も短縮名で、正式名は「Michael」です。

さらに申し上げれば、アメリカの第42代大統領であるビル・クリントン(Bill Clinton)も正式名ではありません。

正式名(本名):William Jefferson Clinton
短縮形(本名):Bill Clinton
愛称:Bubba (ババ)
   ※「Bubba」は南部アメリカで「兄貴」という意味

英語圏ではニックネームも正式名扱い

英語圏では本名でない「ニックネーム」も公式な場で使用できます。つまりニックネームと言っても、日本のような愛称や通称とは性質が異なるのです。ビル・クリントン大統領も幼少の頃から、公式文書においても「Bill Clinton」とサインしています。

他には、第39代アメリカ大統領のジミー・カーター(Jimmy Carter)の本名は「ジェームズ・アール・カーター・ジュニア(James Earl Carter, Jr)」であり、第73代イギリス首相のトニー・ブレア(Tony Blair )も本名は「アンソニー・チャールズ・リントン・ブレア(Anthony Charles Lynton Blair)」です。

みなさん、幼少の頃からニックネームで通してます。

名前の人気ランキングとニックネーム

1911年〜2010年の100年間に人気だった名前とニックネームをみてみましょう。

男性名ランキング

1.James(ジェームス)

Jamesの短縮形は、「Jim(ジム)」「Jimmy(ジミー)」「Jimi(ジミ)」になります。

2.John(ジョン)

Johnの短縮形は、「Johnny(ジョニー)」「Jack(ジャック)」「Jackie(ジャッキー)」になります。

3.Robert(ロバート)

Robertの短縮形は、「Rob(ロブ)」「Bob(ボブ)」「Robbie(ロビー)」「Robin(ロビン)」「Bert(バート)」になります。

4.Michael(マイケル)

Michaelの短縮形は、「Mike(マイク)」「Mikey(マイキー)」「Mickey(ミッキー)」になります。

5.William(ウィリアム)

Williamの短縮形は、「Will(ウィル)」「Bill(ビル)」「Billy(ビリー)」になります。

6.David(デイビッド)

Davidの短縮形は、「Dave(デイブ)」「Davy(デイビー)」になります。

7.Richard(リチャード)

Richardの短縮形は、「Rick(リック)」「Dick(ディック)」になります。

8.Joseph(ジョセフ)

Josephの短縮形は、「Jo(ジョー)」「Joey(ジョーイ)」になります。

9.Charles(チャールズ)

Charlesの短縮形は、「Charlie(チャーリー)」になります。

10.Thomas (トーマス)

Thomasの短縮形は、「Tom(トム)」「Tommy(トミー)」になります。

女性名ランキング

1.Mary(メアリー)

Maryの短縮形は、「May(メイ)」「Mae(メイ)」「Molly(モリー)」になります。

2.Patricia(パトリシア)

Patriciaの短縮形は、「Pat(パット)」「Patty(パティ)」「Tricia(トリシア)」になります。

3.Elizabeth(エリザベス)

Elizabethの短縮形は、「Beth(ベス)」「Betty(ベティ)」「Lizzie(リジー)」「Eliza(エリザ)」になります。

4.Jennifer(ジェニファー)

Jenniferの短縮形は、「Jen(ジェン)」「Jenny(ジェニー)」になります。

5.Linda(リンダ)

Lindaの短縮形は、「Lin(リン)」「Lindy(リンディ)」になります。

6.Barbara(バーバラ)

Barbaraの短縮形は、「Barb(バーブ)」「Bobbi(ボビ)」「Bonny(ボニー)」になります。

7.Susan(スーザン)

Susanの短縮形は、「Susie(スージー)」「Su(スー)」になります。

8.Margaret(マーガレット)

Margaretの短縮形は、「Maggie(マギー)」「Meg(メグ)」になります。

9.Dorothy(ドロシー)

Dorothyの短縮形は、「Dot(ドット)」「Dora(ドラ)」になります。

10.Jessica(ジェシカ)

Jessicaの短縮形は、「Jess(ジェス)」「Jessie(ジェシー)」になります。

※参考サイト: Baby Med

名前の最初の文字を使用して、似た発音で変化した愛称が多いですね。しかし、中にはビリーの本名がウィリアムであったりもします。「Will」と「Bill」の発音がなんとなく近いからでしょうか。歌手の「ビリー・ジョエル」も本名は「ウィリアム」です。

本名とまったく関係ない例外も

全ての人が当てはまる方式というわけでもなく、本名とはまったく関係ない愛称をつける方もいます。例えば、俳優のウィル・スミスの本名は「Willard(ウィラード)」です。歌手のライザ・ミネリは「Liza」がそのまま本名です。

名前にもトレンドがある

一昔前までは、「マイケル」「クリス」「ジョン」などは聖書から引用したり、昔からある伝統的な名前が人気を保っていました。中にはギリシャ神話やシェークスピアに由来する名前もありました。

しかし、時代と共に昔の伝統にとらわれずに、親が好きな名前をつける傾向が強くなってきているようです。今までになかった新しい名前が誕生していることで、本名と愛称が同じといった状況も増えつつあります。

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2015年度のアメリカ命名ランキング

男性名ランキング

  1. Liam(リアム)
  2. Noah(ノア)
  3. Mason(メイソン)
  4. Ethan(イーサン)
  5. Logan(ローガン)
  6. Lucas(ルーカス)
  7. Jackson(ジャクソン)
  8. Jacob(ジェイコブ)
  9. Oliver(オリヴァー)
  10. Aiden(アイデン)

女性名ランキング

  1. Emma(エマ)
  2. Olivia(オリヴィア)
  3. Sophia(ソフィア)
  4. Ava(アヴァ)
  5. Isabella(イザベラ)
  6. Mia(ミア)
  7. Charlotte(シャルロット)
  8. Amelia(アメリア)
  9. Emily(エミリー)
  10. Madison(マディソン)

※参考サイト: Baby Center / Popular Baby Names for 2015

100年前に一番人気があったのが、男性だと「John(ジョン)」でした。1920年代に入ってからは「Robert(ロバート)」、その後に「James(ジェイムズ)」、1950年代から1998年までずっと「Michael(マイケル」)が一番人気、その後は「Jacob(ジェイコブ)」でした。

女性は、100年前の一番人気が「Mary(メアリー)」です。1946まで、ずっとメアリーが首位でした。その後、「Linda(リンダ)」「Lisa(リサ)」、1970年代に入り「Jennifer(ジェニファー)」、1985年から「Jessica(ジェシカ)」が一位です。その後に「Emily(エミリー)」です。

男性では、長期間「Michael(マイケル)」がかなり人気だったのですが、「マイケル・ジャクソン」が1958年生まれでした。同時期には「マイケル・J・フォックス」も大人気でした。時代を反映してますねぇ。

2015年の人気の名前では、日本でも教科書でお馴染みだった「Mary(メアリー)」は姿を消しています。最近では「Chloe(クロエ)」や「Zoey(ゾーイ)」などのオシャレなフランス語の名前を付ける親もいるそうです。

自分のイングリッシュネームを考えよう

日本人にとっては、アメリカ人の名前を覚えるのは一苦労です。しかし、アメリカ人にとっても、今までまったく馴染みのなかった日本人の名前も覚えるのは大変みたいです。

アメリカ人が呼びやすい自分の愛称(イングリッシュネーム)を決めておけば、すぐに名前を覚えてくれるし、現地の人たちとスムーズに、より早く溶け込むことができる利点があります。

そのまま使える名前

「Ichiro(イチロー)」や「Daisuke(ダイスケ)」「Yoko(ヨーコ)」は、大リーグで活躍している選手であったり、ジョン・レノンの奥様であるなど、アメリカでも知名度があります。

発音を間違えられやすい名前

「Kenichiro(健一郎)」はアメリカ人が読むと「ケニチロー」となり、「Moe(モエ)」の場合は確実に「モー」と呼ばれます。有名な例なのですが、「I am Maiko(麻衣子)」と名乗ると99%の確率で「Michael(マイケル)」という男性名に間違えられます。

このように特に読み方を間違われそうな名前の持ち主は、留学前にイングリッシュネームを作っておくことをお勧めします。

イングリッシュネームの作り方

自分のイングリッシュネームを作る時の参考にしてください。

できるだけ日本語名を崩さないで作る

「Takahiro(たかひろ )」 → 「Hiro」
     「Toshihiko(としひこ)」 → 「Toshi」

 

顔立ちとイングリッシュネームとのギャップに抵抗がある人や、アイデンティティを重視して日本語名をなるべく崩したくない方におすすめです。

自分の名前の中の一部分をとって作る

「Satoshi(さとし)」 → 「Sammy」
「Sachiko(さちこ)」 → 「Samantha」

こんなこじつけに近いやり方でもいいです。もしくは、まったく本名とは関係ない愛称でもいいと思います。自分の好きなカッコイイ名前など、基本は自由です。

フィリピンでも愛称が主流

フィリピンでは、本名を誰も知らないという状況が普通にあります。知り合って自己紹介された名前と本名がまったく関連がない名前であったりします。生活面ではずっと愛称で通している方がとても多いです。

私のセブでの知り合いで、「ヤンヤン」いう名前の女性がいるのですが、誰も本名を知らないのです。アメリカでも中国人や韓国人の方は、好きに英語の愛称名をつけている方が結構います。

まとめ

日本ではニックネームが公式な文書で使用されることはありません。しかし、英語圏ではOKなんですよね。英語圏では呼びやすい名前を使うことで、コミュニケーションを円滑にしようという意識の表れかもしれません。

海外留学をお考えの方は、渡航前に是非、みんなから親しまれ、覚えやすい素敵なイングリッシュネームを考えて、海外でより良い交友関係を築いてください。

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