イタリア人が日本の「野球」についてビックリすることベスト７

イタリアで生活していると、イタリアの人々は野球を見ない、そもそも見かけないことに気が付きました。実際にやっている人はいるものの、どちらかというとマイナースポーツです。そんなイタリアで、日本の野球はどのように思われているのでしょうか？イタリア在住の筆者が現地の声をご紹介します。

空手や柔道より人気なの？

日本で野球といったら人気の部活ナンバーワン！本記事をご覧の皆さまの中にも野球経験は多いのではないでしょうか？一方、イタリアでは野球を習っていた人はほぼゼロ。しかし、なんと日本の空手や柔道は常に人気の習いごとTOP5に入る程の人気ぶり。

ということで、イタリア人は日本人の野球経験者の多さと、空手・柔道経験者の少なさにとても驚きます。

競技自体を知らないイタリア人はさすがにいませんが、どんなスポーツだか知らないイタリア人は多いです。特に女友達の中には「スヌーピーで男の子（チャーリーブラウン）がやってたヤツだよね？」だなんて言う子も。一方男性陣からは「日本のマンガで見たことあるよ」と、よく言われます。

日本のマンガはイタリアでも大人気。日本で1980年代頃に放送されていた作品から、今でも日本で絶賛連載中のものまで、幅広く親しまれています。タッチや巨人の星といった野球がメインテーマの作品はもちろん、ドラえもんなどの、ちょっとしたワンシーンまで含めると、確かに野球マンガって多い！

イタリア人が「野球マンガばっかり！」というのも、なるほど頷けます。

日本の野球マンガを読み始めたイタリア人たちが、次に興味を持つのが「Koshien（甲子園）」というキーワードです。H2、タッチ、巨人の星など、いずれの作品にも登場する「Koshien」の文字に、イタリア人の疑問は膨らむばかり。

「高校野球の方がプロ野球より楽しいの？」「どうして、土を持ち帰るの？」など、質問が絶えません。

イタリアでもサッカーのチケットはタバッキ（Tabacchi：イタリアの個人商店風コンビニ）でも買える場合はあります。しかし、一般にそれ以外のスポーツのチケットは、インターネットやスタジアムのチケット売り場やチケットセンター、大型書店などでないと購入できません。

それゆえ「日本で野球を是非見てみたい！」とイタリア人に言われた際、筆者がコンビニのプリンターからチケットを出すと、びっくり仰天！「なんで？凄い！」。簡単に買える点もさることながら、そこから伺いしれる人気の高さにも改めて驚かれてしまいました。

日本には「球場飯」なんて言葉もあるくらい、野球観戦をしながらの飲食は楽しみの1つでもあります。しかし、イタリア人は「観るなら観る！食べるなら食べる！」どんなスーツを観に行っても基本的にはまず、試合中に飲食をしている人を見かけません。

それゆえ、日本の野球場の風景をみたイタリア人は、ビールの売り子さんや、おにぎり片手に試合観戦する日本人をとっても不思議に思うようです。

元来、メディチ家やサヴォイア家といった風に、親から子へ何かを受け継ぐ文化が根付いているからか、イタリアでは2世フットボーラーが多め。現在活躍中の選手も「子供（9歳）がハットトリックをした！」なんてことがニュースで取り上げられるくらい、名プレーヤーについては常に2世にも期待がかかります。

ゆえに、日本の名野球選手の名前を挙げると「子供はいるの？どこのチーム？」と聞かれることが多め。「タレントだよ」「キャスターだよ」だなんていうと「マンマ・ミーア！勿体ない！」と言われます。

以上、イタリア人が日本の「野球」についてビックリすることをご紹介しました。国ごとの人気スポーツの違いを知るのもまた、異文化交流のひとつ。是非、イタリア滞在中は、さまざまな点から異文化を感じてみてください。