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斜塔だけじゃない!イタリア・ピサで食べたいご当地グルメ

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ピサは「ピサの斜塔」を有するトスカーナ州の一大都市。一年を通じて日本からも沢山の観光客が訪れますが、そのほとんどが「ピサの斜塔」に向かってしまうため、ピサの街自体の魅力がなかなか取り上げられることがありません。そこで、ここではそんなピサの隠れた魅力を「食」の観点からご紹介してまいります。

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押さえておきたい「松の実」と「はちみつ」

実はピサの斜塔から徒歩5分もしない所には「サンロッソーレ自然公園(Parco naturale di Migliarino, San Rossore, Massaciuccoli)」という大きな自然公園があり、こちらで採れる「松の実」と「はちみつ」は高級食材として日本にも輸入され、高値で取引されています。

Pinolo del Parco di Migliarino San Rossore(サンロッソーレの松の実)

「松の実」はイタリア語で「Pinolo(ピノーロ)」といいます。イタリアでPinoloは焼き菓子やパスタに使われたり、また「ジェノベーゼソースには必ず松の実を入れる!」という決まりがあったりするほど、日頃からよく食べられている食材のひとつです。

栄養価が高いので、パウチ入りのものを買ってミックスナッツのように小腹がすいたときに食べるもよし。普段そこまで口にされない方は、現地でジェラートの「松の実味」を試してみるのもよいかもしれません。

筆者はこれまで、松の実をほとんど食べたことがなかったため、ピサで食べるまでは「美味しいかどうかなんてわかるハズがない」と思っていたのですが、一度食べたらとっても香り高く、明らかに他の物は違う!と感じました。

Miele di Spiaggia del Parco di Migliarino San Rossore(サンロッソーレのはちみつ)

こちらも松の実同様、普段あまり召し上がらない方は現地のジェラート店やクレープ店などで試すのもおすすめですが、パンや紅茶、ヨーグルトに入れて食べても美味しいので、是非買って帰って色々なものに入れてみてください。

地元店などで売られているものは瓶にピサの絵が書かれていたり、手書きの味のあるラベルが貼ってあったりしてあるので、飾っておくだけでも良いですね。

甘党必見!魅惑のケーキ

Torta co' bischeri(トルタ・コ・ビスケリ)

正真正銘のピサの郷土メニューで、持ち帰りのお土産にもおすすめなのが「Torta co' bischeri」です。

これはチョコレートと米、レーズンや松の実などが入ったフィリングを、タルト生地に乗せて焼いたもの。お米のケーキはイタリア各地にあるので別の場所で既に食べたことのある方は、ピサ版にも是非チャレンジを!

初めて食べる方は「お米のケーキ」というワードにびっくりしてしまうかもしれませんが、ほんのりとした甘みとプチっとした食感が感じられる優しい味わいで万人受けするケーキだと思います。

ピサの特産品である松の実が入っている点からもおすすめです。

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手軽に試せる食べ歩きグルメ

Pane toscano(トスカーナのパン)

トスカーナ州のパンは伝統的に「塩なし」が主流。後述のメニュー「Pappa al pomodoro」も固くなった「Pane toscano」の復活メニューとして誕生したものですし、それ以外のピサ料理もこの「塩なしパン」との相性が抜群なものばかりです。

「大した差はないのでは?」と思われる方もいるかもしれません。しかし、食べてみると、なんとも独特で、明らかにいつものパンとは違うものでした。

好き嫌いがはっきり分かれるようですが、トスカーナ州以外の州ではなかなか手に入れることが出来ませんので、是非現地でチャレンジしてみてください。

Cecina(チェチーナ)

「Cecina」は、ひよこ豆をすりつぶしたものを焼いたお好み焼きのようなもので、イタリア各地に似たようなレシピが存在しますが、ここピサでは「Cecina」と呼ばれ愛されています。

手軽に試せて腹持ちも良いため、ピサに行ったイタリア人に「何を食べたら良い?」と聞くと必ず挙がる人気メニューのひとつ。クレープのようにそのまま食べてもよいですが、パンにはさんで売っている店も多く、こちらの方が、手がべたべたしないのでさらに食べやすくておすすめです。

一見お好み焼きをパンで挟んだような不思議な見た目ですが、ひよこ豆はタンパク質なので栄養も満点です。

ゆっくり味わいたい郷土料理

Bordatino alla pisana(ボルダティーノ・アッラ・ピサーナ)

「Bordatino alla pisana」は、ピサに伝わるミネストローネスープで、特に冬場によく食べられます。

イタリアではミネストローネのレシピは日本のお味噌汁のように各地に、それぞれ地元の特長をいかしたレシピが存在しますが、ピサ版は「Cavolo nero」という、トスカーナ料理によく出てくる「黒キャベツ(≒ケール)」と「トウモロコシ粉(Farina gialla)」が入っているのが特徴です。

トウモロコシ粉がちょうど片栗粉のような働きをするため、あんかけの様にとろっとろに仕上がり、保温効果や腹持ちも抜群です。

Mucco pisano(ムッコ・ピサーノ)

こちらは直訳すると「ピサの牛」ということで、料理名ではありませんが、ピサの誇るブランド牛で、正真正銘のご当地メニューです。ピサのあるトスカーナ州はなんといってもフィレンツェの「キアーナ牛」が有名で、ピサ市内でもどちらかというと「キアーナ牛」押しの店ばかりなのですが、別の機会にキアーナ牛を食べるチャンスがある方は、是非ピサでは「Mucco pisano」にチャレンジしてみてください。

スーパーでもまずお目にかかれない希少品。ピサ大学で一部保護されている程の珍しい牛ですので、食べない手はありません。

Pappa al pomodoro(パッパ・ァル・ポモボーロ)

「Pappa al pomodoro」は夏の人気メニュー。フライパン1つで10分足らずで作れるので、人気が高く、家で作る人も多いです。

作り方は、皮をむいたトマト(もしくはホールトマト缶)を煮込んで、バジルなどで味付けをしたのち、仕上げにサイコロ状にしたパンをたくさん入れて水気を飛ばすだけ!夏は常温にしたり冷やして食べたりもします。トマトソースとトスカーナのパンが絡み合ってとっても美味しく「パン粥」や「ひたパン」が好きな方は絶対ハマると思います。

なお「Pappa」は「離乳食」という意味。スーパーに行くと沢山目にする言葉のひとつでもあります。

まとめ

いかがでしたか?留学生の皆さんは旅行者よりもゆっくりとピサを満喫する時間がとれるかと思います。今回ご紹介した「食」以外にもまだまだたくさんの魅力がありますので、是非見つけに行ってみてください。

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