世界80カ国以上の国から生徒が集まる高校「UWC」とは?ーーUWC香港校の留学経験者にインタビュー

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今回の留学経験者インタビューは、世界共通の大学入学資格及び成績証明書を与えるプログラム「国際バカロレア」の認定校であり世界80カ国以上の国から奨学生が集まる「ユナイテッド・ワールド・カレッジ(United World Colleges、UWC)」を卒業したばかりで、9月からニューヨーク大学上海校に進学をする仮屋航平(カリヤコウヘイ)さんにお話をお伺いしました。世界中から生徒が集まるUWCの学校生活や今後の夢などについて語ってもらいました。

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今回インタビューを受けてくれた留学経験者

今回は、UWC(ユナイテッド・ワールド・カレッジ、本部:ロンドン)香港校を卒業し9月からニューヨーク大学上海校に進学をする仮屋航平(カリヤコウヘイ)さんにインタビューをしました。仮屋さんは日本の高校に通っていましたが高校二年生のときに退学をし、UWCに入学しました。

UWCとは?

UWC(ユナイテッド・ワールド・カレッジ、本部:ロンドン)は、世界各国から選抜された高校生を受入れ、教育を通じて国際感覚豊かな人材を養成することを目的とする国際的な民間教育機関です。現在までに、イギリス、カナダ、シンガポール、イタリア、アメリカ、香港、ノルウェー、インド、オランダ等にカレッジ(高校)が開校されています。

日本経団連ウェブサイト:UWCとは

国際バカロレア認定校のUWCに日本の高校を中退して入学

United World Colleges(UWC)のロゴ
Wikimedia Commons

ーー なぜ日本の高校を退学してUWCに入学したのでしょうか?

元々中高一貫の進学校に通っていたのですが、教師をしていた先輩が退職をし、ハーバード大学に留学して教育系のNPO団体「Teach For Japan」を立ち上げたんですね。その後、その先輩が学校で留学に関する公演を行ったのを聞いて留学に興味を持ちました。それが高校一年の頃です。

ーー 具体的に留学のどんなところに興味を持ったのですか?

公演の中でハーバードの図書館の写真を見せてもらったのですが、それにすごく感動しました。建物の外観や図書館内の様子が、すごく立派で充実しているなって。あと、机に山のようにある宿題の写真も見せてもらい、自分もそういうところに身を置いて高いレベルで教育を受けたいという気持ちが湧いてきて。

ーー なぜ高校を中退してまで高校留学をしたのでしょう?

最初は日本の高校を卒業してから海外の大学へ進学しようと思ったのですが、調べてみたら日本の高校を卒業しても世界の大学入学資格が与えられず、現地のコミュニティカレッジという高等教育機関に入学する必要があることが分かって、それだったら世界の大学入学資格を与えられる高校に留学してしまおうと決意しました。

ーー なぜUWCを選んだのでしょうか?

自分で調べて決めました。UWCは世界共通の大学入学資格及び成績証明書を与えるプログラム「国際バカロレア」の認定校ですし、世界80カ国以上の高校生が奨学生として集まるという魅力的な環境に惹かれました。

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生徒も先生も世界中から集まり共同生活

UWCの生徒みんなでイベントをした様子

ーー UWC香港校はどんなところなのでしょうか?

キャンパスの中に学校と寮と食堂が全部あって、生活がそこで完結しているんですね。先生も寮の上に住んでいて同じ食堂で一緒にご飯を食べます。寮生活は1部屋4人で、ルームメイトは大陸別で分けられます。コスタリカ、コンゴ共和国、南スーダンなどから来た人たちとルームメイトでした。

ーー それは国際的ですね!実際いろんな国の人々と生活を共にしてみてどうでしたか?

毎日が映画みたいでしたよ(笑)。本当に学ぶことが多かったです。

例えば、ルームメイトだった南スーダン出身の彼が来た直後に内戦が起こったので、その話をしたり、アルメニア人の友人からは、アルメニアには徴兵制があるけど、世界TOP10の大学に行ければ免除なので留学をして勉強を頑張ったが、結局夢は叶わず、空港についた瞬間に兵隊に連れて行かれた彼の先輩の話を聞いたり、世界のいろんなことを知ることができました。

また、先生も世界中から来ていて、数学はエストニア人、地理は南アフリカ人、英語はイスラエル人の先生でした。物理の先生がインド人だったのですが、インド訛りの英語で何を言ってるのか分からなかった(笑)。

ーー 海外の高校に入学してみて、授業はどうでしたか?

最初は英語の授業についていくのが大変でした。ただ、世界中から優秀な人が集まっているのでお互いに助け合って乗り越えました。具体的には、僕は数学が得意だったので数学を教える代わりに英語を教えてもらうなど。

あと、授業のスタイルが全く違うので戸惑いました。数学や物理は日本の授業に近いのですが、地理とかは、ほとんど先生が授業をしなかったですね(笑)。

ーー えっ?授業をしないってどういうことですか?

まず、生徒一人一人にトピックが割り当てられるんです。「水」「トイレ」とか。そのトピックを元にレポートを作成しプレゼンをしないといけないのです。だから授業中はひたすら自分で調べるスタイル。生徒が主体で先生はサポートをする程度でした。

このレポート(論文)の作成が成績に反映されるので大変でした。地理以外にも、数学では素数に関して、物理は紙ヤスリの番号と摩擦係数に関しての論文を作成したりました。

ーー レポートはどうやって作ったのですか?

PCベースで作成しました。日本の学校だと鉛筆とノートが主流なのですが、UWCでは授業にPCを持ち込んでPCベースで進めるんです。宿題もPCでやってオンラインで提出したりします。

あとレポートの発表はプレゼン形式なんですね。このPCとプレゼンを積極的に教育の現場に導入するスタイルは世界の優秀な学校ではスタンダードみたいです。

日中青年会議のオーガナイザーを担当

柔道をしている仮屋さん

ーー 授業以外の活動は何かされましたか?

はい。在学中はさまざまな活動を行いました。

まず、授業以外に一週間何らかのボランティア活動に参加しないといけない決まりがあるので、フィリピンで一週間、孤児院でボランティアをしました。英語を教えたり、アクティビティを用意したりして現地の子供たちとの交流をしました。この経験では、自分の目で世界の現実を見ることができる良い経験になりました。

あと、UWCで柔道部を新規で設立しました。元々ずっと日本で柔道をやっていたので、海外でもやりたかったんですね。学校に申請をし、与えられた予算を自分でマネジメントをして、畳や柔道着などの備品の調達をしました。部員も集まって柔道を通じた交流ができてよかったです。

学外の活動では、日中青年会議という日中の中学生、高校生が集まって歴史、経済、政治、領土などの話を行うカンファレンスのオーガナイザーを2年行いました。この経験を通じて、靖国神社のことや尖閣問題などについて、日本にいたときより知識が深まったのと同時に、これらの問題についての中国の人たちからの視点についても学ぶことができました。

これからはプログラミングが必須

プログラミングの重要性を語る仮屋さん

ーー 今後の予定を教えてください。

9月よりニューヨーク大学の上海校に進学します。実は僕がニューヨーク大学上海校の日本人第1号らしいです(笑)。

ーー 本当ですか?それはすごいですね!なぜニューヨーク大学を選んだのでしょうか?

自分は元々数学が好きなのと、ビジネスについて学びたいという気持ちがあり、調べたところニューヨーク大学はその両方に強いという評判を聞いたので。あと、日本で通っていた高校の卒業生の多くが東大に行くのですが、辞めた身なので、東大以上を目指したいという気持ちがあったというのもあります。

ーー 何か大学で挑戦してみたいことはありますか?

まずは中国語に力を入れたいです。中国が好きなんですね。個人的に中国人は付き合いやすくて。文化や言語が近いものがあると思うんです。

次にプログラミングを学びたいです。これまでビジネスの世界では英語が必須と言われていましたが、今後はプログラミングが必須になると言われています。プログラミングを学ぶことで自分の価値を高めたいと思っています。

そして、友達を作りたいです。いろんな人と出会っていろんな価値観を共有したいです。

ーー 最後に将来の夢を教えてください。

将来はアジアを拠点に自分でビジネスを立ち上げたいと思っています。日本から世界、もしくは世界から日本への橋渡しになれるような人材になりたいです。

編集部コメント

いかがでしたか?日本の進学校を中退して世界に飛び込み、レベルの高い教育とさまざまな経験を得てニューヨーク大学への入学を果たした仮屋さんのお話でした。海外の学校に興味のある高校生は是非参考にしてみてください。

インタビュアー

内田隆(うちだたかし)/ THE RYUGAKU編集長

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THE RYUGAKU [ザ・留学] 編集部です。留学コニュニティサイト『アブログ』も運営しています。

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