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イタリアの復活祭「Pasqua(パスクア)」ってどんなイベント?

イタリアの復活祭「Pasqua(パスクア)」ってどんなイベント?

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イタリアではイースターのことを「パスクア」と言います。カトリック教徒が大半を占めるイタリアでは、パスクアは1年で最も重要なイベントのひとつです。特にパスクアに向けた最後の1週間は「聖週間(settimana santa)」と呼ばれ、イタリアの教会は日本の師走のように毎日様々な儀式が執り行われます。日本では馴染みのない方がほとんどかと思いますので、パスクアとはどんなものかを簡単にご紹介したいと思います。

Pasqua(パスクア)とは?

パスクアの写真です

キリストの復活した日で、春分を過ぎた最初の満月の後の日曜日がパスクアになります。キリストが人間として生まれた12月25日ももちろん大切な祝日ですが、同じ位、キリストの復活した日はイタリア人にとって、とても大切な日です。

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聖週間に行うこと

直前の日曜日「しゅろの日曜日(Domenica della Palma)」

キリストがエルサレムにやってきたことを祝う日が「しゅろの日曜日」です。当時、厳しくて不条理な戒律に苦しめられていたユダヤ人らが、道にしゅろ(なつめやし)の葉を敷いてキリストが来たことを祝ったことが由来となっています。イタリアではこの日、日曜礼拝に行った際に清められたしゅろを持ち帰り、リビングやキッチンに飾って「この1年神のご加護がありますように」と祈ります。しゅろはヤシ科なので、北部ではオリーブの枝などを供えます。日本人が年末に神社でしめ飾りを買ってきて、家に飾るのに少し似ていますね。

直前の木曜日「聖木曜日(Giovedi Santo)」

キリスト処刑前夜の様子を描いたダ・ヴィンチの名画「最後の晩餐(Cenacolo)」が、まさに聖木曜日のワンシーン。晩餐前、当時身分の低い者の役目であった「足を洗う」という行為をキリスト自らが弟子たちに行って謙虚さの教えを説いたというのも有名な話です。これに由来し、聖木曜日は教皇がバチカンから刑務所へ赴き、受刑者の足を洗う儀式が行われ、翌日の新聞には多く記事が掲載されます。

直前の金曜日「聖金曜日(Venerdi Santo)」

キリストが処刑された日にあたり、敬虔な教徒は復活を願って断食・肉を食べないで祈りを捧げます。当たり前ですが、金曜~復活祭当日までは祝い事は禁止の為、日中も結婚式などは当然行われません。日本では春休みシーズンとパスクアが被ることも多いので、イタリアでの海外ウェディングや、教会見学などを検討されている方が周りにいたら、開館時間を確認してあげたり、適宜アドバイスをしてあげましょう。

前日土曜日「復活徹夜祭(Veglia pasquale)」

教徒は夜から明け方にかけて特別な行事とミサに参加します。

日曜日「復活祭(Pasqua)」

教会ではキリストが復活したことを祝うための鐘が鳴らされ、復活祭スタートです!前日までの行事は平日だったり夜遅い時間に行われる為、復活祭当日の教会はお年寄りや家族連れを中心にごった返します。教徒は教会へゆで卵を持って行き、清めてもらったものを昼餐の初めに食べてそこから盛大な宴が始まります。イタリアでは子羊がメインデッシュです。また、ハトの形をしたパンのような伝統菓子「コロンバ(Colomba)」を食べます。子供たちは卵の形をしたチョコレート(Uova di pasqua) を食べるのがお約束。キンダーサプライズのように割ると中からちょっとしたおまけのおもちゃが出てくる楽しいお菓子です。日本のおせち料理やお年玉の風習に少し似ているかもしれません。

月曜日「天使の月曜日(Pasquetta)」

Lunedi’ dell’angeloとも呼ばれ、墓場で天使がマグダラのマリアや母マリア達にキリストの復活を告げた日とされています。イタリアは祝日の為、この日はそれになぞらえ、前日に食べきれなかったお料理などを持って家族や親戚、友人達と一緒にピクニックに行ったりするのが定番です。

最後に

現在では敬虔な教徒も減ってきてしまった為、現実は日本の年末年始と同じで休みを利用して海外や遠くに遊びに行ってしまう人も少なくありません。しかし、パスクアはイタリアの文化やイタリア人のルーツを知る上でもとても重要なイベントです。イタリアに来たら一度は本場のパスクアを体感してみてくださいね。

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